投資情報部　鈴木　英之

■SBI証券ではじめてお取引された方に人気の銘柄ランキング（現物）
5月の第1位は引き続きトヨタ自動車（7203）になりました。5月11日の取引時間中に発表された決算発表で今期減益見通しを発表し、この日は売りに押される展開になりました。しかし、3月以降加速していた円安・ドル高の流れが下支え要因となり、強弱感の対立から商いが急増、個人投資家の売買も高水準を維持しました。
第2位にはANAホールディングス（9202）、第5位には日本航空（9201）と空運株がランクインしました。2月12日に岸田首相が入国制限の緩和を表明して以降、入国制限は徐々に緩和の動きとなりました。5月も12日に、政府が入国者上限をそれまでの1万人から2万人に増やすと表明し、26日には観光目的の入国を可能とする（6月1日以降）方針が発表されました。ウクライナ情勢の混迷長期化や燃料高という悪材料と、入国制限緩和という好材料が対立する中で高水準の出来高を維持した形です。

　■SBI証券ではじめてお取引された銘柄人気ランキング（信用）
5月の第1位はソフトバンクグループ（9984）となりました。業績の悪化が懸念されてきましたが、5月12日に決算発表で1兆7千億円の最終赤字を発表し、悪材料出尽くしになった形で、翌日の13日は出来高を伴って大幅高しました。その後は中国でのロックダウン解除の動きや、株式市場全般の上昇等が追い風になりました。
第2位にはメルカリ（4385）がランクインとなりました。4月末に2022年6月期・第3四半期決算と同時に今期見通しを発表。米国事業が不調で、最終損益が赤字になる見込みとしました。5月はそれに対する失望感から株価が低迷しましたが、一方で値ごろ感からの買いも増えました。

■SBI証券の売買代金ランキング
「買い」については、5月の第1位はレーザーテック（6920）となりました。この銘柄も既述したメルカリ同様に6月決算銘柄で、4月末に2022年6月期・第3四半期決算を発表し、同四半期の伸び悩みが明らかになりました。これを受けて5月2日の取引では売りが先行しましたが、受注予想が大幅に上昇されたことが評価されて買い直され、この日は結局上昇して終わり、出来高は大幅増となりました。その後も成長見通しと、グロース株に対する逆風が交錯する中で、強弱感が対立し、高水準の出来高につながりました。
第2位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 （1570）で、前月の第1位からダウンしました。第3位はソフトバンクグループ（9984）でした。

■SBI証券のETF/ETN人気ランキング
第1位にＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 （1570）、第2位にＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 （1357）、第3位に日経平均ベア2倍上場投信（1360）、第4位に東証マザーズETF（2516）、第5位に国際のETF　VIX短期先物指数（1552）という組み合わせに変化はありませんでした。

　■SBI証券のREIT人気ランキング
第1位はサンケイリアルエステート投資法人　投資証券（2972）となり、前月の第3位からトップ獲得となりました。5月末現在の予想分配金利回り（会社予想ベース）は6.4%と高めで、5月31日に日経高利回りREIT指数に採用されました。