投資情報部　鈴木　英之

「SBI証券ではじめてお取引された銘柄人気ランキング」（現物）では、ネットで取引をする投資家になじみの深いネット企業や、株主還元（配当・株主優待等）に積極的な企業が上位にランクされる傾向があります。
　2月のトップ3銘柄は12月および1月と組み合わせは変わりませんでした。1月に第3位のＡＮＡホールディングス（9202）がトップに、同じく第2位の日本航空（9201）はそのまま第2位に、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ （8306）がトップから第3位になりました。第4位にはCAICA（2315）が新規にランクインしました。フィスコとの業務資本提携や暗号資産の上場発表など、材料が目立ったことに加え、株価が低位で手掛けやすく短期資金が流入したと見受けられます。

　「SBI証券ではじめてお取引された銘柄人気ランキング」（信用）では、イオンモール（8905）が新規ランクインで第1位になりました。2月決算銘柄で、権利付最終日の株価と会社予想1株配当から計算される予想配当利回りは2.1%と「平均以上」であったことに加え、100株以上の保有でイオンギフトカード等3,000円相当が贈呈される計画で、株主還元は手厚い印象です。2月第3週の信用売り残は前月末比5倍超に膨らんでおり、つなぎ売り需要が膨らみました。
第2位はイオンモールの親会社であるイオン（8267）がランクインし、つなぎ売り需要が膨らみました。この他第3位の吉野家ホールディングス（9861）、ビックカメラ（3048）も2月末に株主優待の権利確定を迎えました。暗号資産の大幅上昇もあり、マネックスグループ（8698）が月間で株価が64%上昇するなど人気化しました。

「SBI証券の売買代金ランキング」（2021年2月）は買いについては、第1位ＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 （1570）、第2位がソフトバンクグループ（9984）、第3位は任天堂（7974）、第4はファーストリテイリング（9983）となり、先月と変化ありませんでした。売りについては、第1位がソフトバンクグループ、第2位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信となり、第3位と第4位は買いと同一でした。信用取引が増えて人気化していたマネックスグループ（8698）はここでも、第5位に新規ランクインしました。

「SBI証券のETF/ETN人気ランキング」は、第1位にＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信（1357）が、第2位にＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信（1570）が入り、第10位まで前月と同じ顔ぶれでした。

　「SBI証券のREIT人気ランキング」には、2月末日の予想分配金利回りが5.79%と高く、この月が決算のタカラレーベン不動産投資法人　投資証券（3492）がトップになりました。投資法人みらい　投資証券（3476）は先月同様第2位でした。第3位はインヴィンシブル投資法人　投資証券（8963）で、予想分配金利回りでは相対的に見劣りしますが、2月は前月比で約24%も値上がりしました。