“利回り”の魅力!先行き不透明な相場でもリターンが好調なリートファンドをピックアップ
2019/8/16
米中の貿易摩擦が激化する中、世界の株式市場は混乱の色を隠せません。また米国の金利政策の動向にも注目が集まり、マーケットは見通しを立てにくい環境が継続しています。
一方で、高齢化や年金問題など、今の日本は将来のお金の準備は自分でしなければいけない時代です。
投資はしたい、でも魅力的な投資対象は何か?と探されているお客さまも多いのではないでしょうか。
そこで、投資対象を選ぶ時の着目点の一つとしてご紹介したいのが、「利回り」です。
安定的な利回りは分配金の受取だけではなく、値動きのクッション効果としても期待でき、相場の変動が激しい時などにも大きな下落の抑制効果につながります。
今回は、安定的な利回りが期待しやすいリートファンドの中からピックアップしてご紹介いたします。
米国リート:堅調な価格推移と需要拡大に注目
米国による中国からの輸入品への追加関税措置が発動され米中貿易摩擦が本格化した2018年3月以降、リスク回避の動きなどから相場の変動率が高まっています。そのような中でも米国リートは、ファンダメンタルズの堅調さや利回りの魅力などから、株式市場に比べて相対的に手堅い値動きとなりました。しかし過去3年で見ると、依然として米国株式の値動きを下回っており、足元の上昇は出遅れ感の解消にすぎないと言えます。米国リートの堅調なファンダメンタルズなどに鑑みれば、今後も良好な値動きが期待されます。
図@:米中貿易摩擦が台頭してからの米国リートの相対的な値動き(米ドルベース)
図A:成長関連株と米国リートの騰落率(米ドルベース)
- (注)Refinitivよりフィデリティ投信作成。米中貿易摩擦の台頭以降の期間は2018年3月末〜2019年6月末時点。米ドル、トータル・リターンベース。米国リートはFTSE NAREIT Equity REITsインデックス、米国株式はS&P500種指数、米国大型株・グロースはMSCI US Large Cap Growth、米国株ITセクターはMSCI US ITを使用。期間初を100として指数化。
また、米国は今年からミレニアル世代(一般的に1980年代から2000年代初頭までに生まれた世代)が最大規模の世代になると予想されています。一方でベビーブーマー世代(一般的に1946年 から1964年頃に生まれた世代)は退職を迎える時期です。こうした人口動態の変化を背景に、リートが保有する物件にも新たな成長機会が生まれているのです。
ミレニアル世代 × 物流施設
デジタルネイティブと言われるミレニアル世代が20代〜30代と消費活動が活発な年齢に差し掛かるなか、米国では全体の消費に占めるオンライン消費の割合が2015年末の8.5%から2018年末には11.2%に拡大しています。
物流施設のテナントとなるオンライン小売、メーカー、運輸各社は、近年上昇する人件費、輸送コストを抑えるために、輸送距離を短縮することに重点を置いていることから、今後も米国リートが保有する優位な立地にある配送センターへの旺盛な需要は当面続くと見込まれます。
ベビーブーマー世代 × プレハブ住宅
プレハブ住宅は、ゴルフ場、ビーチ、湖の近くにコミュニティを作り、住宅だけでなく安全で快適かつ新たな友人を作りやすい住まいの環境を提供しているという特徴があります。
購入者にとっては戸建て住宅に比べて、既に形成されたコミュニティに溶け込みやすいという点や購入価格が注文住宅より手ごろであるというメリットがあることから、リタイア後の住まいとして注目されており、こうした物件を保有しているリートもあります。
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米国リートの中から長期的に潜在成長性の高いリートを選定し、組入れリートのセクターや地域配分を分散して投資します。ファンドを運用するフィデリティ・マネジメント・アンド・リサーチ・カンパニーは米国で約30年以上のリート運用・調査の実績を誇ります。 |
アジアリート:「高成長」「高配当」「市場の拡大」3拍子揃ったアジアリートの魅力
世界的に金利が低水準で推移する中、アジアリートの配当利回りは米国や日本のリートと比較しても高く、相対的に魅力的な水準にあります。 またアジア各国は人口増加やインフラ投資の本格化などを背景に今後も堅調な経済成長が期待されています。 投資対象として見た場合も、アジア各国でリート市場の整備が進み、投資しやすい環境へと転換する中、海外投資家からの資金流入も見込まれ、市場規模の拡大が期待されています。
各国・地域別リートの配当利回り (2019年4月末時点)
- (出所)リーフ アメリカ エル エル シーのデータを基に岡三アセットマネジメント作成
市場規模の拡大
- (出所)DWSのデータを基に岡三アセットマネジメント作成
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香港、シンガポール・マレーシアのリートに投資します。(2019年4月末現在)米中通商協議や世界景気の動向を注視しつつ、分配金利回りなどバリュエー ション面での評価や業績動向に応じて銘柄のウェイト付けの変更を行う方針です。 |
- ※モーニングスターレーティング、トータルリターン、分配金利回りは2019年7月末時点、直近分配金は2019年8月8日時点のものを記載しています。
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
- ※分配実績は、将来の分配金の水準を示唆、保証するものではありません。運用状況によっては、分配金額が変わる場合、又は分配金が支払われない場合があります。
- ※分配金利回りは、月末時点の1年前の基準価額と年間の分配金累計(決算回数分の合計額)を元に算出しています。月末時点の基準価額と、その1年前の基準価額を比較し、月末時点の基準価額が下落していた場合は価格減を考慮した上で以下の式により算出しています。なお、毎月第1営業日の24時頃に表示しています。
- 【当該月末時点の基準価額が12ヵ月前の月初の基準価額以上の場合(当該月末基準価額≧12ヵ月前の月初の基準価額)】
分配金利回り(%) = 1年間の分配金累計÷12ヵ月前の月初の基準価額×100 - 【当該月末時点の基準価額が12ヵ月前の月初の基準価額未満の場合(当該月末基準価額<12ヵ月前の月初の基準価額)】
分配金利回り(%) = {1年間の分配金累計+(当該月末の基準価額−12ヵ月前の月初の基準価額)}÷12ヵ月前の月初の基準価額×100
ご注意事項
- 「毎月分配型」の投資信託については、お取引の前に必ず「毎月分配型投信の収益分配金およびNISAでのご注意事項、ならびに通貨選択型投信に関するご注意事項」の内容をご確認いただきますようお願いいたします。
- 投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
- 投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客さまが実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
- ご投資にあたっては、目論見書や契約締結前交付書面をよくお読みください。