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2021-12-02 22:49:09

金はドル安が支援も米FRB議長の発言が上値を抑える

2021/10/25
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米FRBのテーパリング開始見通しが圧迫要因

10月18日の週のニューヨーク金市場は、ドル安やインフレ懸念などを受けて堅調となった。中心限月となる12月限は中長期の節目となる200日移動平均線(22日1,799.6ドル)や1,800ドルの節目を突破し、9月7日以来の高値1,815.5ドルを付けた。ただパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が量的緩和の縮小(テーパリング)を近く開始すべきと述べたことを受けて上げ一服となり、終値で1,800ドルを割り込んだ。9月の米雇用統計が事前予想を下回ったが、米金融当局者のタカ派発言は変わらず、11月2〜3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング開始が発表されることが見込まれている。ただ米FRB議長は、雇用が過度な低水準に留まっているほか、来年には新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によるインフレ圧力が弱まり、高インフレが緩和される可能性があるため、まだ利上げすべきではないとの見方を示した。CMEのフェドウォッチでは、金利先物市場で利上げは早くても来年後半が予想されている。米10年債利回りは1.69%まで上昇し、5月19日以来の高水準となった。一方、イングランド銀行(BOE)のベイリー総裁は17日、最近のインフレは一時的との見方は変わらないとしたが、エネルギーの値上がりによってインフレ局面がより長引き、予想物価を押し上げるリスクが高まっているとした。この発言を受けてBOEが11月か12月に利上げするとの見方が強まり、ポンド主導でドル安に振れた。ただ9月の英小売売上高が予想外に減少し、利上げ観測は後退した。

世界銀行は最新の商品市場見通しを公表し、エネルギー価格が2021年に80%超高騰し、2022年もさらに小幅上昇する見通しで、短期的に世界のインフレに著しいリスクをもたらす恐れがあるという見方を示した。ニューヨーク原油はサウジアラビアが増産を否定したことに加え、需要増加見通しを受けて堅調となり、2014年10月以来の高値84.25ドルを付けた。原油価格とインフレの動向を確認したい。

香港株式市場で21日、取引が再開された中国恒大集団株が一時14%下落した。同社が子会社の株式を香港の合生創展集団に売却する交渉が打ち切られたことや、住宅購入のピークシーズンに販売が急減したことが明らかになった。ただ同社が9月23日に期限を迎えていたドル建て債利払いの資金を今月21日に受託者の口座に送金したことが明らかとなり、デフォルト(債務不履行)は回避された。しかし、資金繰りが厳しい状況に変わりはない。

10月22日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比2.03トン減の978.07トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の縮小(テーパリング)見通しを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月19日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは19万3,349枚となり、前週の18万5,539枚から拡大した。今回は新規買いが1,379枚、買い戻しが6,431枚入り、7,810枚買い越し幅を拡大した。

プラチナは戻り高値更新も上げ一服

ニューヨーク・プラチナ1月限は、ドル安や株高を受けて堅調となり、7月29日以来の高値1,080.8ドルを付けた。ただパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が近く量的緩和の縮小(テーパリング)を開始すべきと述べたことをきっかけに上げ一服となった。景気回復見通しなどがプラチナの支援要因だが、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることや中国の不動産会社の経営不安などを受け、先物市場で大口投機家はポジション調整中心の商いとなり、高値を積極的に買い上げる動きは限られている。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、21日のロンドンで20.93トン(前週末20.85トン)、ニューヨークで38.11トン(同38.11トン)、南アで13.65トン(同13.65トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月19日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万4,844枚となり、前週の1万0,919枚から拡大した。

ニューヨーク金は200日移動平均線を試す

ニューヨーク金12月限はドル安やインフレ懸念などを受けて堅調となり、9月7日以来の高値1,815.5ドルを付けた。一時中長期の節目となる200日移動平均線(22日1,799.6ドル)を突破したが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が量的緩和の縮小(テーパリング)を近く開始すべきとの見方を示すと上げ一服となった。終値ベースで維持できなかったことに加え、金ETF(上場投信)から投資資金が流出したことが上値を抑える要因である。今週は7〜9月期の米国内総生産(GDP)速報値などの発表があり、200日移動平均線を突破できなければ戻り売り圧力が強まるとみられる。

10月25日からの週の注目ポイント

25日 ニュージーランド休場
独ifo景況感指数(10月) ☆☆
26日 米S&Pケース・シラー住宅価格指数(8月) ☆☆
米新築住宅販売(9月) ☆☆☆
米消費者信頼感指数(10月) ☆☆
27日 日銀金融政策決定会合1日目 ☆☆
米耐久財受注(9月) ☆☆
カナダ銀行政策金利発表 ☆☆☆
28日 日銀政策金利発表 ☆☆☆
ECB理事会(ECB) ☆☆☆
独消費者物価指数(10月速報) ☆☆
米国内総生産(7-9月期速報値) ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米中古住宅販売仮契約指数(9月) ☆☆
29日 失業率(9月) ☆☆
鉱工業生産指数(9月速報) ☆☆
ユーロ圏域内総生産(7-9月期速報) ☆☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(10月速報) ☆☆☆
米個人所得・支出(9月) ☆☆☆
米雇用コスト指数(7-9月期) ☆☆☆
シカゴ購買部協会景気指数(10月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(10月確報) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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