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2021-12-02 23:00:02

金は米FOMCで金融政策の見通しを確認

2021/9/21
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は中国の不動産部門の行方も焦点

9月13日の週のニューヨーク金市場は、米小売売上高が予想外に増加し、ドル高に振れたことを受けて急落した。中心限月となる12月限は8月11日以来の安値1,742.3ドルを付けた。新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大を受けて景気の先行き懸念が出ていたが、米経済指標が予想外に強い内容となり、ドル高に振れたことが圧迫要因になった。9月のニューヨーク連銀製造業業況指数は34.3と8月の18.3から上昇した。事前予想の18.0から予想外に上昇した。また8月の米小売売上高は前月比0.7%増加し、事前予想の0.8%減から予想外に増加した。学校の新学期開始を受け、オンライン販売が増加した。

今週は21〜22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が焦点である。8月の米雇用統計で労働市場の改善の遅れが示されたことや、8月の米消費者物価指数(CPI)でインフレがピークを迎えたとの見方が出ており、今回は量的緩和の縮小(テーパリング)開始が見送られるとみられている。ただコロナ禍からの回復は続いており、年内のテーパリング開始が示唆される見通しである。ドル高が一服すると、金に押し目買いが入るとみられるが、テーパリング開始が見込まれることは中長期の上値を抑える要因になる。一方、今週は23日の英中銀金融政策委員会も焦点である。8月の英CPIが前年同月比3.2%上昇と約9年ぶりの大幅な伸びを記録し、テーパリング開始の見方もある。ただ英小売売上高は前月比0.9%減少と予想外に減少しており、今回は見送られるとみられている。

中国の不動産開発大手である恒大集団は15日、格付け機関の中誠信国際から同社の債券格付けを「AA」から「A」に引き下げるほか、さらなる格下げを見据えた「ウォッチリスト」入りしたとの通知を受け取った。債券格下げを受けて同社の子会社が16日に上海での債券取引を1日停止するなどし、デフォルト(債務不履行)と債務再編の可能性が高まった。中国政府による救済の可能性は乏しく、20日に同社の株価が急落すると、リスク回避の動きが米株式市場まで波及した。ただ市場では落ち着かせるため、中国当局が何らかの支援を行うとの見方も出ており、今後の行方を確認したい。同社は23日に2022年3月償還債の8,350万ドルの利払い、29日には2024年3月償還債の4,750万ドルの利払いを控えている。また8月の中国の鉱工業生産は前年同月比5.3%増と2020年7月以来の低い伸びとなった。小売売上高も同2.5%増と2020年8月以来の低い伸びとなった。新型コロナウイルスの感染拡大や半導体の供給不足などが影響し、景気減速に対する懸念が残っており、今後発表される経済指標も確認したい。

9月17日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比3.49トン減の1,001.66トンとなった。米小売売上高が予想外に増加し、ドル高に振れたことを受けて急落したが、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小(テーパリング)開始は見送られるとの見方から安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月14日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは20万7,760枚となり、前週の20万6,039枚から拡大した。今回は新規買いが971枚、買い戻しが750枚入り、1,721枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはリスク回避で一段安

ニューヨーク・プラチナ10月限は、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。また週明けは中国の不動産部門に対する懸念からリスク回避の動きが広がったことを受けて急落し、2020年11月以来の安値892.6ドルを付けた。ただ米小売売上高が予想外に増加し、景気減速懸念が後退したことは下支え要因である。ニューヨーク市場で大口投機家が売り越しに転じ、売り圧力が強まったが、指定倉庫在庫の減少で実需筋は買い戻しており、売られ過ぎ感が強まると、下げ止まるとみられる。当面は世界経済の行方と、どのタイミングでテクニカル面で改善するかを確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、16日のロンドンで19.21トン(前週末19.26トン)、ニューヨークで38.42トン(同38.42トン)、南アで14.18トン(同14.18トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月14日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の取組は1,067枚売り越しと前週の6,349枚買い越しから途転売り越しとなった。米中の貿易戦争に対する懸念が高まった2018年9月以来の売り越しとなった。

ニューヨーク金は調整局面も米FOMCを確認

ニューヨーク金12月限は米小売売上高が予想外に増加し、ドル高に振れたことなどを受けて急落し、8月11日以来の安値1,742.3ドルを付けた。中長期の節目となる200日移動平均線(20日1,814.77ドル)を突破できず、調整局面を迎えた。ただ今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では労働市場の改善が遅れていることから、量的緩和の縮小(テーパリング)開始は見送られるとみられている。ドル安に振れると、金は押し目を買われる可能性がある。一方、年内のテーパリング開始が示唆される見通しであることは上値を抑える要因である。当面は新たなレンジを形成し、方向性を模索することになりそうだ。

9月20日からの週の注目ポイント

20日 敬老の日
21日 中国休場
金融政策決定会合1日目 ☆☆
米経常収支(4-6月期) ☆☆
米住宅着工・許可件数(8月) ☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 ☆☆
22日 香港休場
日銀政策金利発表 ☆☆☆
米中古住宅販売統計(8月) ☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利 ☆☆☆
23日 秋分の日
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(9月速報) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(9月速報) ☆☆
英中銀政策金利発表 ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
24日 南ア休場
消費者物価指数(8月) ☆☆☆
独ifo景況感指数(9月) ☆☆
米新築住宅販売(8月) ☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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