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2021-10-17 08:52:13

金は米国債の利回り上昇が圧迫要因

2021/2/22
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金はキトコ調査で弱気に転換

2月15日の週のニューヨーク金市場は米国債の利回り上昇を受けて軟調となり、中心限月となる4月限は昨年6月以来の安値1,759.0ドルを付けた。米10年債利回りは追加経済対策に対する期待感などを受けて上昇し、1.36%と昨年2月以来の高水準となった。米下院民主党は1兆9,000億ドル規模の経済対策案の採決を26日に行うことを目指している。前回の経済対策の主要給付金が失効する3月14日より前に成立させるため、民主党は採決を急いでいる。一方、米主要株価指数は最高値を更新し、長期金利の上昇を持ちこたえている。ただ米10年債利回りが1.6%を超えると、新興国市場に脅威となるとみられている。株安に転じた場合、金の現金化が加速する可能性もあり、今後の各市場の動向を確認したい。

米経済指標は好調な内容となったが、労働市場の改善の遅れが示された。1月の米生産者物価指数(PPI)は前月比1.3%上昇と2009年12月以来の大幅な伸びとなった。モノとサービスがともに値を上げた。事前予想は0.4%上昇。また米小売売上高は同5.3%増と事前予想の1.1%を上回った。増加は4カ月ぶりで7カ月ぶりの大幅増となった。一方、米新規失業保険申請件数は86万1,000件と、前週の84万8,000件から悪化した。事前予想の76万5,000件も上回った。半導体不足で自動車工場の一時閉鎖が影響しているとされたが、事前予想を上回ったことで労働市場の改善の遅れに対する懸念が出た。労働市場の改善の遅れに対する懸念は追加経済対策の成立を促す要因になる。

米国のウェブサイト「キトコ」のウイークリー・ゴールド・サーベイによると、金価格が米国債の利回り上昇を受けて8カ月ぶりの安値を付けるなか、金市場のセンチメントが弱気に転じた。ウォール・ストリートの調査ではアナリスト13人(72%)が弱気と回答した。3人(17%)が強気、2人(11%)が中立とした。一部のアナリストは米国債の利回り上昇を受けて米連邦準備理事会(FRB)がイールド・カーブ・コントロールの導入を検討する可能性があるとしている。今週は一段安となる可能性があるが、中期的にはインフレ見通しが下支えになるとみられている。ただ景気が急回復すると上値を抑える要因になるという。一方、世界最大の資産運用会社ブラックロックは昨年第4四半期に金ETF(上場投信)を売却し、銀ETFに乗り換えたことが明らかになった。年末の残高は金ETFが468万株(第3四半期末737万株)、銀ETFは120万株となった。年明け後も金ETFからの投資資金流出が続いており、金の圧迫要因になっている。

2月19日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比14.58トン減の1,127.64トンとなった。米国債の利回り上昇などを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、2月16日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは23万4,969枚となり、前週の25万1,407枚から縮小した。今回は手じまい売りが5,743枚、新規売りが1万0,695枚出て、1万6,438枚買い越し幅を縮小した。

プラチナは踏み上げ一巡で調整も押し目は買われる

ニューヨーク・プラチナ4月限は踏み上げ相場となって上値を試し、一代高値1,348.2ドルを付けた。買い一巡後は米国債の利回り上昇によるドル高を受けて上げ一服となったが、中長期の景気回復期待が支援要因であり、1,231.8ドルで押し目を買われた。一方、欧州自動車工業協会(ACEA)によると、1月の欧州連合(EU26)の新車(乗用車)登録台数は前年同月比24.0%減の72万6,491台となった。新型コロナウイルスの感染拡大阻止でロックダウン(都市封鎖)が再導入されたことを受け、昨年5月以来の大幅な減少となった。またメーカー各社は世界的な半導体不足で生産調整を実施している。ニューヨークの指定倉庫在庫が17日に増加しており、実需筋の売りが続くと、上値を抑える要因になる可能性がある。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、18日のロンドンで19.32トン(前週末19.53トン)、19日のニューヨークで40.01トン(同39.28トン)、18日の南アで16.40トン(同16.13トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、2月16日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは3万6,577枚買い越し(同3万6,200枚買い越し)に拡大した。

ニューヨーク金は200日移動平均線を回復できず

ニューヨーク金4月限は米国債の利回り上昇を受けて軟調となり、昨年6月以来の安値1,759.0ドルを付けた。昨年11月の安値1,771.3ドルを割り込み、テクニカル面で悪化した。資産運用会社ブラックロックが第4四半期に金ETF(上場投信)の一部を売却し、銀ETFに乗り換えたことが明らかになり、投資資金の流出が続くと引き続き下値を試すとみられる。今週は26日に米下院民主党が追加経済対策の採決を目指している。

2月22日からの週の注目ポイント

22日 独ifo景況感指数(2月) ☆☆
23日 日本休場
英雇用統計(1月) ☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(1月確報) ☆☆☆
24日 米S&Pケース・シラー住宅価格指数(12月) ☆☆
米消費者信頼感指数(2月) ☆☆
NZ準備銀行政策金利 ☆☆☆
独国内総生産(10-12月期確報) ☆☆☆
米新築住宅販売 2021年1月(商務省) ☆☆☆
25日 米国内総生産(10-12月期改定値) ☆☆☆
米耐久財受注(1月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米中古住宅販売仮契約指数(1月) ☆☆
26日 鉱工業生産指数(1月速報) ☆☆
小売業販売額(1月速報)
米個人所得・支出(1月) ☆☆☆
シカゴ購買部協会景気指数(2月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(2月確報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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