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2021-10-17 08:17:10

金は投資資金流出と短期筋の買いで新たなレンジを形成

2020/12/14
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は英国のEU離脱の行方も焦点

12月7日の週のニューヨーク金市場は、新型コロナウイルスのワクチン接種開始見通しと米議会での追加経済対策の合意期待を背景としたリスク選好の動きが支援要因となったが、英国と欧州連合(EU)の通商交渉が難航し、ポンド主導でドル安が一服すると、上げ一服となった。中心限月となる2月限は11月23日以来の高値1,879.8ドルを付けたのち、上げ一服となった。景気回復期待から金ETF(上場投信)から投資資金が流出していることが上値を抑える要因である。ただ新型コロナウイルスのワクチン接種開始見通しなどを受けてリスク選好のドル安に振れやすく、先物市場でファンド筋の買い意欲が強いことが下支え要因である。200日移動平均線を挟んで1,767.2〜1,879.8ドルの新たなレンジを形成しており、当面は景気見通しを確認しながら方向性を模索することになりそうだ。

英国で8日、米ファイザーと独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種が開始された。重篤なアレルギー反応が2例報告されたが、無事に回復したという。カナダ保健省も米ファイザーのワクチンの緊急使用を承認した。米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は10日の会合で、米ファイザーのワクチンの緊急使用を支持することを圧倒的賛成多数で決定した。米FDAは11日、緊急使用を許可し、週明けからワクチン接種が開始される。また米FDAは17日の会合で米モデルナのワクチンを承認する見通しとなっている。ワクチン接種開始で景気回復期待が高まっていることを受け、金ETF(上場投信)から投資資金が流出する一方、リスク選好のドル安となり、強弱材料が交錯している。

欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和が決定された。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を5,000億ユーロ拡大し、期間を2022年3月まで9カ月間延長する。ECBは今回のスタッフ予想で、2021年のユーロ圏の経済成長率を3.9%とし、前回9月の5.0%から下方修正した。ただ2022年は3.2%から4.2%に上方修正した。今週は15〜16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策調整があるかどうかが当面の焦点である。新型コロナウイルスのワクチン接種開始を受けて投資資金の流れが変化したが、各国中銀が来年も量的緩和を続ける見通しであることは金の下支え要因である。

金の独自材料では、SPDRゴールドからの投資資金流出でビットコインが買われていることが指摘された。JPモルガン・チェースによると、10月以降、金ETF(上場投信)から70億ドルが流出する一方、グレースケール・ビットコイン・トラストに20億ドル近い資金が流入した。同社は、この傾向は暗号資産のポジションを構築する機関投資家が増えるのに伴い、長期的に継続する見込みとした。

英国と欧州連合(EU)の通商交渉は週明けも継続されることになった。漁業や公正な競争条件などで溝が埋まらず、欧州委員長と英首相は13日まで交渉を継続するとしていたが、電話会談で交渉継続を決定した。ただ欧州委員会が10日、英国が12月31日までに通商協定を結ばずにEUを離脱した場合に備え、航空、道路、鉄道輸送、漁業への混乱を抑えるための短期的な措置を発表しており、残された時間はほぼなくなっている。

12月11日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.71トン減の1,175.99トンとなった。新型コロナウイルスのワクチン接種開始見通しなどを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月8日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは26万9,220枚となり、前週の26万0,314枚から拡大した。今回は新規買いが1万3,927枚、新規売りが5,021枚入り、8,906枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはドル安一服で調整局面も押し目は買われる

ニューヨーク・プラチナ1月限は、ドル安一服を受けて調整局面を迎えたが、新型コロナウイルスのワクチンの接種開始見通しなどで景気回復期待が強く、998.1ドルで押し目を買われた。英国と欧州連合(EU)の通商交渉が継続されることになり、週明けにポンドが上昇しており、ドル安が続くとプラチナの支援要因になるとみられる。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策調整が決定されるかどうかや、米議会での追加経済対策の協議が進むかどうかも焦点である。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、9日のロンドンで19.04トン(前週末19.20トン)、11日のニューヨークで37.72トン(同37.72トン)、10日の南アで16.58トン(同16.58トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月8日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万4,502枚の買い越しとなり、前週の2万2,026枚買い越しから拡大した。新規買いが新規売りを上回った。

ニューヨーク金は200日移動平均線付近の動き

ニューヨーク金2月限は11月23日以来の高値1,879.8ドルを付けたのち、ドル安一服を受けて上げ一服となった。新型コロナウイルスのワクチンの接種開始見通しで景気回復期待が強く、金ETF(上場投信)から投資資金が流出したことが上値を抑える要因だが、リスク選好のドル安見通しからファンド筋の買い意欲が強い。英国と欧州連合(EU)の通商交渉が難航し、ポンド主導でドル安が一服したが、ドル安が再開すると、下支え要因になるとみられる。当面は米連邦公開市場委員会(FOMC)があり、200日移動平均線を維持できるかどうかがテクニカル面の焦点である。

12月14日からの週の注目ポイント

14日 日銀短観概要及び要旨(12月調査) ☆☆☆
ユーロ圏鉱工業生産(10月) ☆☆
15日 中国小売売上高(11月) ☆☆
中国鉱工業生産(11月) ☆☆
英雇用統計(11月) ☆☆
米ニューヨーク連銀製造業景況指数(12月) ☆☆
米輸出入物価指数(11月)
米鉱工業生産・設備稼働率(11月) ☆☆
対米証券投資(10月) ☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 ☆☆
16日 南ア休場
貿易収支(11月速報) ☆☆
英消費者物価指数(11月) ☆☆
米小売売上高(11月) ☆☆☆
米企業在庫(10月)
米FOMC声明文公表 ☆☆☆
17日 NZ国内総生産(7-9月期) ☆☆☆
日銀金融政策決定会合(1日目) ☆☆
スイス国立銀行政策金利公表 ☆☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(11月確報) ☆☆☆
英中銀(BOE)政策金利公表 ☆☆☆
米住宅着工・許可件数(11月) ☆☆
米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(12月) ☆☆
米新規失業保険申請件数
18日 消費者物価指数(11月) ☆☆☆
日銀総裁記者会見 ☆☆☆
英小売売上高指数(11月) ☆☆
独ifo景況感指数(12月) ☆☆
米経常収支(7-9月期) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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