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2021-10-17 09:09:54

金は米国の対中関税の行方が焦点

2019/12/9
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

欧米の金融政策の見通しも確認

12月2日の週のニューヨーク金市場は、米中の通商協議に対する不透明感や米下院でウイグル人権法案が可決したことを受けて堅調となったが、好調な米雇用統計をきっかけに上げ一服となった。トランプ米大統領は3日、中国との通商交渉合意に期限はないとし、来年11月の大統領選挙後まで待った方が良いかもしれないと述べた。また米下院は4日、中国政府が新疆ウイグル自治区で少数民族ウイグル族などイスラム教徒を弾圧しているとして、ウイグル人権法案を可決した。中国は米国の香港人権法成立に対して米軍機・艦艇の香港立ち寄りを禁止する報復措置を発表しており、ウイグル人権法案にも強く反発した。米国は合意できなければ15日に対中追加関税を発動すると伝えられており、当面の焦点である。

11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.8と前月の51.7から上昇し、2016年12月以来の高水準となった。財新製造業PMIも51.8と事前予想の51.5や前月の51.7を上回り、中国経済が短期的に底入れしたとの見方が出た。一方、11月の米ISM製造業景気指数は48.1と前月の48.3から低下し、節目となる50を4カ月連続で下回った。事前予想は49.2。米ISM非製造業総合指数(NMI)も53.9と前月の54.7から低下し、事前予想の54.5も下回った。さらに全米雇用報告で民間部門雇用者数が6万7,000人増と6カ月ぶりの低水準となった。事前予想は14万人増。ただ米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比26万6,000人増と事前予想の18万人増を上回り、10カ月ぶりの大幅な伸びとなった。また失業率は3.5%と前月の3.6%から低下した。好調な米雇用統計を受けて米経済に対する懸念が後退した。10〜11日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ休止が見込まれている。CMEのフェドウォッチによると、12月のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準の確率は1.50〜1.75%に据え置きが99.3%(前週94.1%)となった。ただ来年12月は1.00〜1.25%が39.4%(同18.0%)、1.25〜1.50%が32.6%(同38.1%)と利下げの可能性が高まった。12日には欧州中央銀行(ECB)理事会があり、欧米の金融政策の見通しを確認したい。

英ポンドが対ドルで7カ月ぶりの高値を付けた。12日の総選挙で与党保守党が過半数を確保するとの見方が強まり、来年1月末に英国の欧州連合(EU)離脱が実現するとみられている。これまでジョンソン英首相はEUと離脱協定案で合意したが、英下院で否決されており、過半数を確保すれば議会を通過することになる。ただ合意なき離脱が回避されることは短期的に金の逃避買いを後退させる可能性があるが、次は離脱移行期間の交渉を控えており、先行き不透明感が残ると、金買いは続くとみられる。

12月6日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比9.37トン減の886.23トンとなった。米中の通商協議に対する不透明感が出たが、戻り場面で投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月3日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは29万0,705枚となり、前週の27万1,634枚から拡大した。今回は新規買いが2万1,239枚、新規売りが2,168枚出て、1万9,071枚買い越し幅を拡大した。

【プラチナは900ドルを挟んだ値動きが続く】

ニューヨーク・プラチナ期近1月限は、金堅調につれ高となる場面も見られたが、900ドル台で戻りを売られたことや好調な米雇用統計を受けて上げ一服となった。パラジウムが史上最高値を更新したが、プラチナは来年の供給過剰見通しが上値を抑える要因である。また米中の通商協議に対する不透明感が残っており、実需筋は高値での買いを見送っている。米国が合意できなければ15日に対中追加関税を発動するとしており、貿易摩擦の行方を確認したい。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、12月5日のロンドンで17.65トン(前週末17.83トン)、ニューヨークで23.29トン(同23.30トン)、6日の南アで31.71トン(同31.66トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月3日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは4万5,529枚となり、前週の4万5,069枚から拡大した。新規買いが新規売りを上回った。

ニューヨーク金は戻り高値更新も上値重い

ニューヨーク金2月限は、11月7日以来の高値1,489.9ドルを付けたのち、好調な米雇用統計を受けて上げ一服となった。11月20日の戻り高値1,486.0ドルを突破したが、上値を伸ばせなかった。米下院でウイグル人権法案が可決し、米中の通商協議に対する不透明感が出ているが、当面は米国が15日に中国製品に対する追加関税を発動するかどうかが焦点である。

12月9日からの週の注目ポイント

9日 国内総生産(7-9月期2次速報) ☆☆☆
国際収支・経常収支(10月) ☆☆
独貿易収支(10月)
10日 中国消費者物価指数(11月) ☆☆
中国生産者物価指数(11月) ☆☆
独ZEW景況感指数(12月) ☆☆
英鉱工業生産指数(10月) ☆☆
11日 企業物価指数(11月)
米消費者物価指数(11月) ☆☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表 ☆☆☆
米財政収支(11月) ☆☆
12日 機械受注(10月) ☆☆
独消費者物価指数(11月確報)  ☆☆☆
スイス国立銀行政策金利発表 ☆☆☆
ユーロ圏鉱工業生産(10月) ☆☆
欧州中央銀行(ECB)政策金利発表 ☆☆☆
米生産者物価指数(11月) ☆☆
13日 日銀短観(12月調査) ☆☆
米小売売上高(11月) ☆☆☆
米輸出入物価指数(11月)
米企業在庫(10月)

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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