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連載「歴史で学ぶ金価格−2000年以降」
提供:SBIゴールド
歴史で学ぶ金価格もいよいよ今回が最終回。2000年以降の金価格はどのように推移しているのでしょうか。
2000年代初頭
さて、90年代まで下落トレンドの中にあった金の価格は2000年に入ってから上昇トレンドに変わりました。
2000年代にかけて金の価格は4倍ほど上昇しています。
しかし金への投資が活発になったのはごく最近の出来事です。その最大の要因に考えられるのは、米国のITバブルに伴う新興企業を中心とした株式への投資と考えられます。実際に、金価格は年平均で言うとこの年に最安値を記録しており、「株式への投資が増えれば金投資は減る」というのは、まさにこの状況だったと考えられます。
その後2001年のITバブル崩壊、世界同時多発テロ、2003年のイラク戦争など、米国や世界では混迷を深め、伝統的な株式や通貨などへの投資は後退、その反動で安全資産である金に投資しようとする人たちが増え、金の価格は上昇し始めました。
また2007年にはサブプライムローン問題が発生し、米国住宅バブル崩壊による欧米を中心とした金融機関の倒産が相次ぎました。このような状況の中、金はこれらの金融商品のリスクヘッジの手段として上昇したのです。
しかし、この上昇トレンドは2008年になると一時的に消えてしまいます。これは資産が株式などへの投資に回帰した訳ではなく、金を含む投資自体への意欲が減退、もっと言えば消滅してしまったからです。この年にはリーマンショックという世界規模の投資銀行の破綻やAIGの救済など、世界金融危機が起こり、金融以外の全産業で雇用が失われ、需要は消滅すると言う大混乱が生じました。人々は投資よりも「現金」の確保を優先するようになったのです。
2010年以降
2010年を迎えて、更に国力を蓄えたのは中国でした。高度成長を成し遂げていた中国において資金が投じられた投資商品の一つが金だったのです。
古来アジア圏では金嗜好が他の地域よりも強かったと言われていますが、その中でも特に中国の金に対する関心は高くなっています。生活に余裕ができた人たちは金への投資も増やし金価格は上昇を続けました。
中国の他に、インドにおいても金への投資は増えてきました。このようにアジア新興国の経済成長による金投資の増加は金価格のさらなる上昇を招きました。
その後、リーマンショックを発端とした世界不況は各国で差はあるものの回復していきます。ヨーロッパでは景気沈滞によるユーロ加盟国の不振が続く状況でしたが、アメリカでは2012年からGDPや失業率など主要指標で一定の景気回復も示唆しました。その影響で数年間に渡って高騰してきた金の価格も緩やかな値動きとなったのです。
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