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2018-04-23 04:54:09

投資信託 > 特集 >  <直撃インタビュー!>2018年の運用戦略 JPモルガン・アセット・マネジメントのストラテジスト重見吉徳氏に聞く【PART①】

<直撃インタビュー!>2018年の運用戦略 JPモルガン・アセット・マネジメントのストラテジスト重見吉徳氏に聞く

【PART①】リスクオンは継続するものの「インカム」を重視した戦略に軸足を移すことも

日米株価の大幅高など、リスク資産が大きく値上がりした2017年は、株式を中心に運用している人には、想定を上回るリターンを手にした方も少なくないと考えられています。さて、このようなリスクオン(リスク資産が値上がりする局面)の状態は、2018年にも続くのでしょうか?2018年のグローバル市場の見通しについて、JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル・マーケット・ストラテジストの重見吉徳氏に、モーニングスターのファンド分析部マネージャーの坂本浩明氏が聞きました。

今回インタビューにご登場いただいたのは、

JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社
チーフ・グローバル・マーケット・ストラテジスト

重見 吉徳(しげみ よしのり)

大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了後、農林中央金庫にて、外国証券・外国為替・デリバティブ等の会計・決済事務および外国債券・デリバティブ等の投資業務に従事。
その後、野村アセットマネジメントの東京・シンガポール両拠点において、グローバル債券の運用およびプロダクトマネジメントに従事。
アール・ビー・エス証券にて外国債券ストラテジストを務めた後、2013年3月より現職。

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好景気・低インフレが継続し、リスクオンの市場環境は継続

坂本氏 2017年は日米の株価をはじめリスク資産が上昇しましたが、2018年の見通しはどのようにお考えでしょうか?

重見氏 メインシナリオは、しばらくはリスクオンの状況が続くとみています。世界経済をひとことで言うならば、「景況感が強い一方、物価の上昇が鈍い」状態が続いています。これは、「景気は強いにもかかわらず、金融引き締めは緩い」と言い換えることができます。つまり、市場関係者にとって好都合の状況であり、リスクテイクが継続するとみています。

坂本氏 なぜ、景気が良く、低インフレの状況が続くのでしょうか?

重見氏 最近の景気の力強さについては、米国や欧州、中国、新興国、そして日本を含め、世界全体で景気の拡大が一致したことがその背景だと考えています。2018年については、中国は金融引き締めや規制強化の影響で景気は鈍化していくものの、欧米の景気はまだ拡大が続くと見られ、欧米経済が世界景気をけん引すると考えられます。一方、物価については構造的な要因があって上がりにくく、まだまだ低インフレが続きそうですね。

持続的な低インフレを主導しているのは、テクノロジーの進化ではないでしょうか。その1つはインターネットショッピングの拡大です。実店舗で商品の中身を確認しつつ、インターネットで購入することは一般的になってきています。価格の引き下げ競争は激しさを増し、企業の利益率には低下圧力が生じる一方、株主は依然として利益の「増加」を迫るため、結果として賃上げも生じにくいです。また、人工知能(AI)の活用を含む機械化の更なる拡大によって、労働者の一部が単純労働に追いやられている側面もあります。そして、先の株主の執拗さに鑑みれば、企業がよりコストの低いところに生産拠点をシフトしていく動きも変わっていかないと考えています。物価の上昇圧力は構造的に鈍く、金融引き締めは続くものの、緩やかに留まると考えています。

景気と物価

  • 出所:Markit、J.P. Morgan、米経済分析局(BEA)、Bloomberg Finance L.P.、J.P. Morgan Asset Management
  • 注:「世界全体の企業景況感」は、J.P. Morgan Global Composite PMI New Orders SA。PMIは、購買担当者景気指数を指し、50を超えると「事業は拡大基調」、50を下回ると「事業は縮小基調」、50は「変化なし」を示唆する。使用した指標は、各国の製造業PMI(新規受注)とサービス業PMI(新規受注)を合成したもの。調査会社は幅広い企業にアンケートを配り、各企業は新規受注や生産などが前月比で「増加」しているか、「減少」しているかを回答する。調査会社は、「増加」の回答割合から、「減少」の回答割合を差し引いたものを数値化する。「増加」と「減少」の回答割合(回答数)が同じ場合には50とする。「米国のインフレ率」は、個人消費支出デフレーター(食品とエネルギーを除く)の前年同月比。データは2017年9月30日時点で取得可能な最新のものを掲載。

インカムゲインを重視した戦略をコアに、アクティブ運用を加えることも

坂本氏 そのような見通しの中、投資家に望ましい投資スタンスは?

重見氏 世界経済の「景気は強いが、物価は鈍い」という状況はしばらく持続すると見られるし、したがって「リスクテイクが続く」という見立ても変わらないでしょうが、おそらく変わったことは、「9月からの2カ月間で急速に株価が上がってしまった」ということでしょう。2018年の値上がり分も先取りしてしまった感も否めませんね。

値上がり益が大きく期待できないという前提で考えると、投資スタンスとして2つの方法があると考えます。1つは、インカムを中心に考える方法です。キャピタルゲインは得られにくい、しかし景気拡大は続くのであれば、資産運用から完全撤退することなく、「運用金額は維持しつつ、リスクをやや落とす」という意味合いも込めて、インカムゲインを期待リターンの中心に据えることが考えられます。これがポートフォリオの中心部分になります。

加えて言うならば、昨今、下火になっている毎月分配型の投資信託に再注目してもよいと考えています。「景気は拡大が続くが、上がりにくい」という見立てや、「景気の拡大もかなりの長期間に及んでいる」との事実に基づくならば、考えるべきなのは、「いかに、投資を継続しつつ、利益を確定していくのか」ということだと思います。毎月分配型の投資信託であれば、元本は継続投資をしつつ、得られた配当やクーポンは再投資に回さず、利益確定を行うという形で、「ポケットに入れられるものは入れておく」ことができる。もちろん、つみたてNISAを含む長期投資においては、複利効果を生かすために分配金を出さない投資信託が望ましい。特に、若い世代にとってはそうでしょう。

景気と物価と金融市場

  • 出所:Markit、J.P. Morgan、米経済分析局(BEA)、MSCI、東京証券取引所、FTSE、BofAMerrill Lynch、Bloomberg Finance L.P.、J.P. Morgan Asset Management
  • 注:企業景況感指数とインフレ率の3ヵ月前からの変化をそれぞれ取って、その3ヵ月間のリターンを計測。株式は価格リターン、REITと債券はトータルリターン。使用した指数は次のとおり;「先進国株式」:MSCI World Index、「日本株式」:TOPIX、「新興国株式」:MSCI Emerging Markets Index、「米国REIT」:FTSE NAREIT All Equity REITs Index、「米国ハイ・イールド債券」:BofAMerrill Lynch U.S. High Yield Index、「新興国債券(ドル建て)」:BofAMerrill Lynch U.S. Emerging Markets External Sovereign Index、「米国投資適格社債」:BofAMerrill Lynch U.S. Corporate Index。
  • 「世界全体の企業景況感」は、J.P. Morgan Global Composite PMI New Orders SA。PMIは、購買担当者景気指数を指し、50を超えると「事業は拡大基調」、50を下回ると「事業は縮小基調」、50は「変化なし」を示唆する。使用した指標は、各国の製造業PMI(新規受注)とサービス業PMI(新規受注)を合成したもの。調査会社は幅広い企業にアンケートを配り、各企業は新規受注や生産などが前月比で「増加」しているか、「減少」しているかを回答する。調査会社は、「増加」の回答割合から、「減少」の回答割合を差し引いたものを数値化する。「増加」と「減少」の回答割合(回答数)が同じ場合には50とする。「米国のインフレ率」は、個人消費支出デフレーター(食品とエネルギーを除く)の前年同月比。データは2017年9月30日時点で取得可能な最新のものを掲載。

(「景気と物価と金融市場」の関係で、重見氏は、現状を左上の象限である「景況感は改善しているが、インフレは鈍化」という環境にあると解説している)

もうひとつは、アクティブ運用を見直してほしい。市場全体が上がりにくい環境の中では、上昇が期待できる銘柄を選ぶということが重要になります。来たるリスク局面への備えという点でも、アクティブ運用の重要性は高まっていると思います。

銘柄選定のポイントは、景気後退にも影響を受けにくそうな銘柄を選ぶという視点もあるでしょうし、現在、盛り上がっている半導体、IT中心の物色に調整が入るようなことがあったとしても、それを避けられるものを選べるということも重要な視点になります。

米国景気やITブームの失速、中国の景気減速に注意

坂本氏 来年の投資を考える際の注意すべきリスク要因はどういったものでしょうか?

重見氏 これまでの良い面がリスク要因になり得ると考えています。たとえば、アメリカの税制改革への期待が高まると短期的には好材料ですが、中期的には悪材料になり得るということです。現在のアメリカは完全雇用に限りなく近づいていますが、その中で、減税をし、企業に投資を促したり、個人に消費を促したりすると、景気を不要に吹かせてしまって、金融引き締めを急がせてしまうというようなことにつながりかねません。

また、中国の景気動向についても注意が必要です。5年に1度の党大会を終え、中央銀行は金融引き締めや規制強化の方針を鮮明にしています。

もう1つあげられるのが、半導体やITのブームです。長期で考えれば、電気自動車や自動運転技術、IoT(モノのインターネット)などへの需要は変わらないと思いますが、積み上がった生産能力と短期的な需要のスローダウンに基づく生産調整圧力や、同セクターの株価調整が生じると、株式市場全体や家計・企業のセンチメントに悪影響を及ぼす懸念もありますね。

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投資信託に関するご注意事項

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