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2024-03-29 08:13:59

外国株式 > 【特集】SPY25周年対談!ETFの歴史を切り拓いたSPYとETF市場の発展!

【特集】SPY25周年対談!ETFの歴史を切り拓いたSPYとETF市場の発展!

【特集】SPY25周年対談!ETFの歴史を切り拓いたSPYとETF市場の発展! インド市場はまだ成長するのか?
★世界最大のETF、SPYの総資産総額が3,000億ドルの大台を突破!★
米国初のETFであるSPYの逸話とETF投資戦略!

1993年に米国初のETFであるSPDR® S&P 500® ETF(SPY)が2018年1月29日に米国上場から25周年を迎えました。SPYの純資産残高は約2,414億米ドル(約22.8兆円)と世界最大です。2011年3月には東証に重複上場もしています。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ取締役マーケティング・ETFビジネス担当のディビット A. コリンズ氏にSPY誕生秘話やSPDRの意味、ETF開発の歴史、そして、これからのETF市場について聞きました。


【本日のゲスト】

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ 取締役 マーケティング・ETFビジネス担当

ディビット A. コリンズ氏

聞き手:LIFE MAP,LLC代表/ファイナンシャル・ジャーナリスト

竹川美奈子氏

SPY開発秘話

 竹川 Q&AETF市場の拡大が続いています。2017年11月までの資金流入額は約6,000億ドル(約68兆円)。残高も5兆ドル(約565兆円)に迫る勢いです。
今日は米国初のETFとしてETF市場をけん引してきたSPDR® S&P 500® ETF(SPY)についてお話をうかがいます。この1月で米国市場に上場して25年になるのですね。


コリンズはい。1月30日にはSPYを重複上場する東京証券取引所で鐘をならすセレモニーも行いました。

【1枚目】木槌贈呈 写真右:東京証券取引所宮原社長、左:SSGA村社長
【2枚目】鏡開き 写真右:東京証券取引所宮原社長、中央:SSGA村社長、左:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 牧野日本オフィス統括責任者

 竹川 Q&ASPYの運用純資産残高は約2,414億米ドル(約27.2兆円)と世界最大です。そして、日次の売買高は約153億ドル(約1.7兆円)と豊富な取引量があり、最も流動性の高いETFでもあります。(2017年9月末時点のデータにより)
そもそも、初めて米国でETFが作られたきっかけを教えてください。

コリンズ暴落の対策のひとつとして作られたそうです。1987年10月にニューヨークで株の大暴落がありました。当時、プロの投資家は株式指数先物や株式オプションだけコンピューターによる自動売買プログラムを使っていたのです。そのため、株価が急落すると、プログラムが自動的に株を売ってしまい、売りが売りを呼んで暴落を引き起こしました。この後、米国の規制当局が、こうした場面で現物の500銘柄のポートフォリオがあれば、ブレーキをかける装置のひとつになるのではないかと考えました。バスケットを組んで、市場で株を買い付けます。買い注文が入ってくれば、下げの方向を転換させることにもなるだろうというわけです。

 竹川 Q&AそこからどのようにETFという金融商品が誕生したのですか。


コリンズNY証券取引所に比べて活気のない、当時のアメリカン証券取引所(AMEX、現NYSE American 取引所)に勤務するネイサン・モストという元コモディティのトレーダーが新商品を作ろうと試みたのが始まりです。例えば、金の取引をする場合、実物を売買するのは面倒なので、証券を渡しあって取引を行います。株式の世界でも、同じような概念で商品ができないだろうかとプロジェクトチームのメンバーに問いかけたのがきっかけです。

 竹川 Q&A「仮想的な倉庫に現物証券を保管し、有価証券の受領書だけを売買できないだろうか」と、元コモディティのトレーダーが考えたところが面白いですね。

コリンズそうですね。彼がいなかったら、ETFは誕生していなかったと思います。長年海軍の仕事に携わっていて、発想豊かなアイデアマンであり、物理学の専門家でもありました。

 竹川 Q&A当時のAMEXの経営が苦しく、新しい商品を作るにあたって、他の運用会社も考えたけれど、その会社がサンフランシスコだったからあきらめたという話も…。

コリンズそうですね、(AMEXのあるニューヨークからサンフランシスコまでは)遠すぎます。その点、当社はボストンにあって近かったです。(笑)

 竹川 Q&Aところで、なぜ呼び名(ティッカー)は「SPDR(スパイダー)」に?

コリンズ弁護士のひとりがスタンダード&プアーズのSP、そして、証券の「DR(Depositary Receipt)」。それをくっつけたら、SPDR(スパイダー)になりました。覚えやすいし、蜘蛛は米国の絵本にも登場していてかわいいイメージもあります。そこで商品名として使うことにしたんです。
そこから、銘柄のティッカー「SPY」にすぐにたどり着きました。ティッカーは英文3文字にする必要があります。「SPX」は指数自体に使われていたのでNGです。マーケティング部は「SXY」を主張しましたが、さすがに趣味が悪いと却下されました。ティッカーは覚えやすくて、言いやすいことが大事です。

 竹川 Q&A1回の取引で同時に500銘柄に飛び散って注文をだす様が蜘蛛の糸のイメージなのかと思っていました。よくみると、今日のディビットさんのネクタイはクモですか?


コリンズ小さくてアリに見えるかもしれませんが、SPDRにちなんで蜘蛛です。(笑)

世界最大のETFとなったSPYの転換点

 竹川 Q&Aそうした構想から、商品ができて、SPYは1993年1月に米国籍ETF第一号としてAMEXに上場したわけですね。

コリンズ上場まで5年くらいかかりました。時間も掛かりましたが、弁護士費用も掛かりましたね…。新しい商品ですし、法的な規制もなくて…。SSGAだけでなくステート・ストリート銀行や法律事務所、ブローカーや規制当局と協業のもと、SPYが誕生したのです。

 竹川 Q&A上場初日には100万口を超える取引がありましたが、その後徐々に落ち込み、1993年6月10日には出来高がわずか17,900口にまで減ってしまいますね。

コリンズ上場から数年は売買がついてきませんでした。資産も積み上がらず、「本当に大丈夫なのか?」「そろそろやめたほうがいいのではないか」と声もあがり、プレッシャーもありました。

 竹川 Q&A何が転換点になったのでしょう。

コリンズひとつはプロの裁定取引に使われるようになったこと。これにより売買がついてきました。
2つ目は2000年頃からのインターネットの普及です。自宅のパソコンからオンライン証券を通じて、株式の1銘柄としてSPYが気軽に買えるようになったことで、個人投資家の利用も増えました。大学教授などアカデミックな人たちが「効率的市場仮説」を実現するためにはETFの活用するのがよい、ということが一般の人に伝わるようになったことも背景にあります。

トレーディングツールからインベストメントツール、そしてポートフォリオツールへ

 竹川 Q&AETFは当初トレーディングツールとしてできた、というお話がありました。その後、ETFの役割はどう変わってきたのでしょうか。


コリンズ第二期では「投資のためのツール(インベストメントツール)」になりました。具体的には1995年3月に米国の中型株で構成されるETFといった規模別のETFを作りました。そして、98年には業界初の「セクターETFシリーズ」を作りました。これにより、業種や規模別ETFを機動的に使えるようになったのです。 そして、今は第三期。ポートフォリオ運用を行う人たちも、ETFを使いはじめました。つまり、ポートフォリオツールとしての役割を担うようになっています。

 竹川 Q&Aそれはいつ頃からですか。

コリンズ8〜10年前からですね。ポートフォリオを組むには、株式だけでなく、債券や他の資産クラスのETFも必要です。第二期までは規模別、セクター別のETFはあっても、株式ETFだけでした。その後、債券やコモディティETFなどが登場したことで、ETFを組み合わせて国際分散ポートフォリオを組むことが可能になりました。
例えば、SPYの運用管理費用(信託報酬)は0.0945%。流動性が高いので、機関投資家のように売り買いする人にとっては優位性があり、東証にも上場(証券コード:1557)しているので、低コストのETFに円で投資が出来る使い勝手の良さもあります。ただ、ポートフォリオ構築用として使うのであれば、バンガードやブラックロックのETFにはもっと総経費率が低いものもあります。そこで、当社は2017年10月には、「超低コストポートフォリオETFシリーズ」を米国で発表しました。例えば、SPDR® ポートフォリオ 新興国株式ETF(SPEM)は経費率を0.59%から0.11%に引き下げたことで、新興国株ETFのカテゴリーでは最低コストになりました(SSGA調べ)。日本でも「超低コストポートフォリオETFシリーズ」の取り扱いを拡充していく予定です。

 竹川 Q&A2008年頃、米国ではロボアドバイザーの会社が自動的にポートフォリオを組むサービスを本格的に始めました。ロボアドの登場はETF拡大にとって影響はありますか。

コリンズとても大きな影響があります。米国の本格的なロボアドバイザーの会社では、ポートフォリオを組んで、その中身には透明性や流動性があって売買しやすいETFしか使いませんから。

 竹川 Q&Aポートフォリオパーツとしての使い道が広がってきているわけですね。

コリンズそうですね。日本でも、ETFそのものに投資をする以外に、ETFを活用したラップやロボアド、保険など、いろんなところでETFが使われています。今後、期待しているのは、海外ETFだけでなく、日本国内に上場するETFを使ったラップサービスがふえることです。ロボアドの残高が増えていくと、ETFの認知度も上がるのではないでしょうか。

 竹川 Q&AETFのプロバイダーは260社程度、ETFの本数は2017年には6,700本を超えました。一方で、上場廃止になるものも多いですね。

コリンズ当社はあまりたくさんの商品は立ち上げないし、極力上場廃止をしないのが特徴です。昔、香港でO157(腸管出血性大腸菌感染症)が流行したことがありました。そのとき、O157のワクチンを作る会社は数社しかないにもかかわらず、O157関連のETFが作られました。一時的に価格は上昇しましたが、その後大きく下落しました。ETFは時流に乗ったものを作って、短期に売買するためのものではないと思いますね。そうした意味から、当社では(株価指数の数倍の値動きをする)レバレッジ型ETFや、(目標とする指数とは逆の動きをする)インバース型ETFも取り扱っていません。 ETFを立ち上げる際には、本当に市場に需要があるかどうかを見極めたいと考えています。業界トップと比べるとETFの本数自体は少ないですが、それでよいと思っています。

大学の年金基金の運用をマネしてもいい

 竹川 Q&A個人投資家が自分で資産配分を考えるにはどうしたらよいでしょう。


コリンズ個人投資家がいちばん困っているのは資産配分です。例えば、ハーバード大学は大きな基金を運用していて、資産配分を公開しています(下表)。株式をはじめ、国内債券や外国債券、商品、金、不動産などを含め、6〜7割くらいはETFを使えばカバーできます。
米国でも、日本と同様、ブロガーさんたちの発言が活発です。中には年金基金や大学基金の資産配分をマネして投資するグループがあり、その情報をネットで共有したりしています。公表している資産配分やその検証結果をもとに投資を行う個人投資家もふえてきていて、いいことだと思います。

 竹川 Q&A日本の投資家でも、米国の大学基金の資産配分をみて、それをマネしてETFで投資してみることも可能ですね。


コリンズ日本でも公的年金の資産配分などは参考になるのではないでしょうか。ETFが出てくるまでは個人投資家と機関投資家の世界はまったく別の世界でした。今、SPYには、銀行や保険会社などが投資していますし、様々な国の個人投資家も保有しています。流動性も高いため、個人投資家にとってもメリットが大きいと思います。

ハーバード大学の大学基金におけるポートフォリオ

 竹川 Q&ASPYは2011年3月に東京証券取引所にも重複上場しています。


コリンズ思ったより売買は静かですね。個人投資家は主にオンライン証券を通して、購入する方が多いです。日本の個人投資家は日本株式を持っている人が多いのですが、ポートフォリオの一部で米国株式も持ってほしいですし、そのツールとしてSPYをもっと活用していただきたいです。
日本ではバブル崩壊後、長らく株式市場が低迷していたので、株は持っていても下がるものと考えている人が多かったようです。最近はアベノミクスで株価も上昇してきました。金融庁も言っているように、成功の実例が身近に増えてくれば、徐々に意識も変わってくるのではないでしょうか。「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など、資産形成を支援する制度も整備されてきましたし、いい商品も手に入れやすくなってきています。私は日本に26年住んでいますが、今とても魅力的な環境にあると思います。そして、それはETFにもプラスに働くと考えます。

 竹川 Q&A本日は、お忙しい中、ありがとうございました。


コリンズありがとうございました。

・SPY25周年を記念した特集ページがSPDRウェブサイトに掲載されています。(SPDRのWEBサイト新しいウィンドウで開きます。
・SPDR®S&P500®ETF(銘柄コード1557(東証)、SPY(NY証取))情報掲載ページ(SPDRのWEBサイト新しいウィンドウで開きます。

ディビット・A・コリンズ  (David A. Collins)

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ 取締役 マーケティング・ETFビジネス担当

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社のグローバルに展開するSPDR ETF (上場投資信託)のマーケティングを手掛ける証券営業部長として、2015 年10 月着任。機関投資家から金融仲介業者、個人投資家に向けたソリューション提供およびクライアント・サービスに従事。現職以前は、2013 年から2015 年まで日興アセットマネジメント株式会社にてマーケティング&コミュニケーションのヘッドとして従事。2009 年から2013 年までは米国在住。2002 年から2009 年までステート・ストリート投信投資顧問株式会社(現ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社)にて、ETF および公募投資信託の部門を率い、2008 年には初の外国籍金現物ETF を東京証券取引所にて重複上場させた。それ以前は、スタンダード&プアーズのマネージング・ディレクターとしてアジア太平洋地域のインデックス関連業務に従事し、機関投資家、域内の主要証券取引所との業務提携や上場投資信託、派生商品を担当。コーネル大学哲学・政治学学士号、ミシガン大学で日本研究修士号、コロンビア大学ジャーナリズム修士号修了。滞日は24 年に及ぶ。日本語能力検定試験1級。

竹川 美奈子  (たけかわ みなこ)

LIFE MAP,LLC代表/ファイナンシャル・ジャーナリスト

出版社や新聞社勤務などを経て独立。2000年FP資格を取得。新聞・雑誌等で取材・執筆活動を行うほか、投資信託やiDeCo(個人型確定拠出年金)、マネープランセミナーなどの講師を務める。「1億人の投信大賞」選定メンバー、「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」幹事などをつとめ、投資のすそ野の拡大に取り組んでいる。
『税金がタダになる、おトクな「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門』『一番やさしい!一番くわしい!個人型確定拠出年金 iDeCo 活用入門』(ダイヤモンド社)ほか、著書多数。

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