今週の株式見通し(2025/10/14-10/17)
今週(2025/10/14-10/17)の日経平均株価の予想レンジは46,000円-48,500円。東京株式市場は4日立ち合いの中、不安定な値動きが予想される。
10/10の現物取引の大引け後、公明党の連立離脱が伝わり、短時間で日経平均先物に売り圧力が一気に強まる格好となった。為替市場における円高は限定的だったが、10/10にトランプ米大統領が中国のレア・アース輸出規制を理由に中国からの輸入品に対して大幅な関税を課す方針を発表。米国株式市場はハイテク株中心に利益確定売りが強まり、S&P500とナスダックは4/10以来の大幅安を記録し、日経平均先物も45,000円台前半まで急落した。
一方、祝日取引が実施された10/13の日経平均先物は大幅に値を戻し、一時47,000円台を回復。週明けの米国株式市場では主要3指数は先週末の急落幅の60%前後を戻し、半導体株指数(SOX指数)は70%の強い戻りとなった。
目先的には国内の政局の行方や米中関税に関するヘッドラインに一喜一憂する展開が予想されるが、ネガティブサプライズの初動は消化したようだ。週後半に向けてある程度の落ち着きを取り戻せるかが焦点となる。
米国では経済指標は政府閉鎖の影響で10/15に予定されていた9月消費者物価指数(CPI)の発表が延期となる見通し。政府機関閉鎖の長期化なども引き続き相場の重荷となることが予想されるが、発表が本格的にスタートする企業の第3四半期決算に注目が集まる。決算発表はS&P500採用の30銘柄強が発表予定であり、シティグループ、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴなどの大手金融機関のほか、ジョンソン&ジョンソン、アメリカン・エキスプレスなどの決算やガイダンスが注目される。また、オランダのASMLホールディングや台湾セミコンダクター(ADR)の決算にも要注目だ。
ちなみに、昨年のSQ通過後の週の日経平均株価は軟調となった。東京市場が休場の間の米国株が強かったことから、三連休明け10/15は300円を超える上昇。一時4万円の節目を上回った。しかし、ASMLの失望決算を受けてグローバルで半導体株が急落したことから、10/16は700円を超える大幅下落。10/17は買いが先行したものの半導体株への売りが続いたことで下げに転じ、39,000円を割り込んで安値引けとなった。10/18は米国株高やドル円の1ドル=150円台乗せなどを受けて上昇したものの、場中は上値が重かった。週間では約624円の下落となり、週足では陰線を形成した。
ちなみに、昨年の10月SQ週は大幅高となった。米9月雇用統計を受けて10/4の米国株が上昇し、円安も進行したことから、週明け10/7の日経平均株価は大幅上昇。10/8は米国株安を嫌気して大きく下げたが、10/9は主力大型株が強く、前日の下げ分の大半を取り戻した。10/10は大幅高で始まった後は伸び悩んだものの、3ケタの上昇。注目の米9月消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回ったものの、米国市場は冷静に消化した。これを受けた10/11は指数寄与度の大きいファーストリテイリングの貢献もあり、3営業日連続で3ケタの上昇。週間では約970円の上昇となり、週足は陽線を形成した。
9月の日経平均株価は大幅続伸で終え、月足チャートは4月から6カ月連続の陽線を形成した。一方、相場全体が大幅に上昇した後の下期入りということもあり、ポートフォリオ全体の株式比率をあらかじめ決めて運用している年金資金などの大口投資家による調整売りや、4月からの急ピッチな上昇の反動安を警戒した利益確定売りなどが出やすい。
4月に形成した典型的な底入れパターンである「スパイクボトム」の捉え方によって違いはあるが、3/26高値から4/7安値までの下落幅に対する倍返しが45,650円となることから、短期的には上昇が一服する可能性が高い。
一方、過去のアノマリーでは11月は堅調である。計測期間によって騰落率は変化するが、直近10年、20年、30年ともに年間を通じて最も上昇した。昨年に続いて史上最高値を更新した環境の変化を鑑みれば、10月に調整局面に入った場合でも押し目買いのタイミングになると考えることはできそうだ。
日経平均株価(図表1)は高値保ち合いが続いている。10/10は前日の大幅高の反動で大きく下げたが、5日移動平均線(48,059円 10/10)上を維持して底堅い動きも見せた。
基本的には上目線のトレンドフォロー継続であるが、10/9に史上最高値(48,580円)を更新した時点で200日移動平均線(39,454円 同)からの上方かい離率は23.3%まで拡大した。2024年の最大値20.8%や2023年の最大値20.2%を上回る水準まで拡大しており、短期的には調整が続いても不思議ではない。
10/9は昨年9/27高値から今年4/7安値までに要した「127日」の日数に対等するタイミングでもあり、高値変化日になったことも考えられる。
上値メドは、心理的節目の48,500円や49,000円、昨年12/27高値から4/7安値までの大きな下落幅に対する倍返しの上げとなる50,000円付近、51,000円や52,000円など1,000円刻みが想定される。下値メドは、5日移動平均線、心理的節目の47,000円、10日移動平均線(46,553円 同)、心理的節目の46,000円、10/3高値(45,778円)、25日移動平均線(45,339円 同)、心理的節目の45,000円、10/1安値(44,357円)、心理的節目の44,000円などがある。
アベノミクス相場が本格始動した2013年以降、月足の終値ベースでみると、概ね1年間の平均である12カ月移動平均線から18%程度上方にかい離した水準が高値の上限となってきた。時折、そこをオーバーしたり、届かないまま調整に入ることもあったが、上昇の勢いが減速する動きが確認できる。ちなみに、10/10時点の18%かい離の水準は47,372円付近である。10月末の落ち着きどころという観点では1つの重要な目安になると考えることができそうだ。
一方、12カ月移動平均線は現在上向き基調にあり、当面は水準が切り上がっていくことが予想される。それに伴って18%かい離の水準、つまり上限水準がゆっくりと切り上がっていくことになるため、年末に向けて上昇が続く展開もあり得る、と考えることができる。
また、今年の2025年は西暦末尾に「5」がつく年である。1955年以降、「5」がつく年は7回あったが、平均すると年間の推移は年末に向けて上昇する傾向がある。過去、7回の中でも今年の動きは2005年の動きによく似ている。当時はゴールデンウィーク明けあたりから大納会向けて上昇基調が続いたが、10/4高値から10日間程度の短期的なスピード調整をこなした経緯がある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/12/2-2025/10/10)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、「2025大阪・関西万博」が閉幕(10/13)、「CEATECジャパン2025」(幕張メッセ、?10/17)(10/14)、9月訪日外客数、20年国債入札(10/15)、8月機械受注(10/16)などがある。
企業決算の発表では、イオン、Jフロント、コスモス薬品、高島屋、U?NEXT、クリレスHD、SHIFT、イズミ、いちご、アークス、ディップ、イオン北海、ドトル日レス、MV東海、IDOM、タマホーム、大黒天、イオン九州、SFoods、ボードルア、カーブスHD、TSIHD、ファンタジー、リテールPT、SFP、進和、ラクトJPN、PRTIMES、スタジオアリス、エコス、ライク、ブックオフGH、佐鳥電機、ククレブ(10/14)、東宝、ベイカレント、マネフォワード、サイゼリヤ、松竹、ウイングアーク、ウエストHD、日置電、パソナG、TKP、グロービンク、トランザクショ、ベクトル、アクセルスペ、FPパートナー、日本国土、前澤工、TENTIAL、東名、DDグループ、ABEJA、バロック、メディアドゥ、テラスカイ、オキサイド、レント、ANAP、オープンG、セラク、JRC、串カツ田中、ヨシムラフード、北の達人、出前館、シーラHD(10/15)、東製鉄、アンビス、アジュバンH、ゲンダイAG(10/17)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、中国9月貿易収支(10/13)、独10月ZEW景況感指数、IMF世界経済見通し発表、Windows10サポート終了予定(10/14)、中国9月生産者物価指数(PPI)、中国9月消費者物価指数(CPI)、米9月消費者物価指数(CPI)、米10月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、G20財務大臣・中央銀行総裁会議(?10/16 ワシントン)(10/15)、米9月小売売上高、米9月生産者物価指数(PPI)、米10月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、米10月NAHB住宅市場指数(10/16)、米9月住宅着工件数、米9月建設許可件数、米9月輸出物価指数、米9月輸入物価指数、米9月鉱工業生産指数、米9月設備稼働率、米8月対米証券投資(10/17)などがある。※
海外の企業決算の発表では、ファスナル(10/13)、ゴールドマン・サックス、ジョンソン&ジョンソン、JPモルガン、シティグループ、ブラックロック、ウェルズ・ファーゴ、ドミノ・ピザ(10/14)、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、PNCファイナンシャル、アボット・ラボラトリーズ、シンクロニー・ファイナンシャル(10/15)、チャールズシュワブ、キーコープ、マーシュ&マクレナン、スナップオン、トラベラーズ・カンパニーズ、M&Tバンク、バンクオブニューヨークメロン(10/16)、リージョンズファイナンシャル、トリスト・フィナンシャル、ステート・ストリート、シュルンベルジェ、アメリカン・エキスプレス、ハンチントン・バンクシェアーズ、フィフスサードバンコープ(10/17)などが予定している。
※一部の発表が延期になる可能性があります。
今週の注目銘柄!(10/14-10/17)
| 銘柄コード | 銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント |
| 3086 | J.フロント リテイリング | 2,950 | 2,230 | 大丸や松坂屋など百貨店を展開する。株価は2020年8月の600円をボトムに上昇トレンドが長く続いている。今年に入ってからも8月以降に水準を切り上げており、10/6に2,554円まで上昇して上場来高値を更新した。9月終盤に利益確定売りに押され、25日移動平均線まで調整する場面があり、足元もかろうじて25日移動平均線上を保っている。9月中旬からのもみ合い上放れがメインシナリオであるが、相場全体が不安定になる中、一時的に25日移動平均線を下回る展開も予想される。ただ、消費刺激策への期待や株高による資産効果などカタリストは多く、持ち直しは早いとみられる。なお、10/14は上期決算の発表を予定している。ターゲットは2,950円、ロスカットは2,230円 |
| 4666 | パーク24 | 2,200 | 1,600 | 時間貸し駐車場大手。9/8に発表したカーシェアリングサービス「タイムズカー」の料金体系の変更が好感され、株価は9/16には2,206.5円まで上昇する場面があった。しかし、2025年10月期の3Q累計(9-7月)の減益着地が嫌気され、決算発表翌日となった9/17に急落。節目の2,000円を割り込み下値模索が続く。一方、足元は6月につけた年初来安値(1787.5円)に近づき、値ごろ感が強くなってきた。3Q累計では営業減益で見栄えは悪かったものの、1Qが93.2億円、2Qが157.8億円(64.6億円の積み増し)、3Qが249.1億円(91.3億円の積み増し)と、直近3カ月で大きく利益を積み増している。相場全体が不安定な中でダメ押しが想定されるが、押し目買いの好機となる公算が大きい。ターゲットは2,200円、ロスカットは1,600円 |
| 5301 | 東海カーボン | 1,380 | 920 | 炭素製品大手。タイヤ用カーボン素材や電炉用電極、半導体用素材も展開している。2024年8月安値741.5円と今年4月安値765.1円で二転底をつけた格好となっており、5月に水準を切り上げた後、6月以降は節目の1,000円近辺での一進一退のもみ合いが続いた。そのような中、10/7には1,073.5円まで上昇し、もみ合い上放れ。6月27日高値1,072.5円を上回り、年初来高値を更新した。10/10には一時1,117円まで上昇しており、上値追いの期待は強い。相場全体が不安定な中で目先の調整も想定されるが、押し目買い継続の局面は続く公算が大きい。当面は2023年3月高値(1,387円)を目指す展開が予想される。ターゲットは1,380円、ロスカットは920円 |
| 7261 | マツダ | 1,400 | 830 | 2024年2月に1,961円まで上昇した後、長く下げ基調が続いた。1,000円近辺で売り一巡感が強まる局面もあったが、今年4月の日本株全体の急落時に723円まで下落。一方、日米の関税交渉合意を受けて7月に急騰した後は、水準を切り上げる動きが続いている。9/9には1,184円まで上昇。4月に急落する直前の高値1,115円(3/25)を上回っており、底打ち感が出てきた。その後の調整は上向きに転じた13週移動平均線近辺で一巡。10/2に1,004円まで下げたものの、節目の1,000円を割り込むことなく切り返している。自民党総裁選の結果を受けた円安進行は自動車株には追い風。目先的にはダメ押しを想定しながらも、戻り基調を強める展開を予想する。ターゲットは1,400円、ロスカットは830円 |
| 8697 | 日本取引所グループ(JPX) | 2,100 | 1,540 | 総合取引所グループ。傘下に東証、大阪取引所、東京商品取引所(TOCOM)を有する。10/6は日経平均株価が2,000円を超える上昇となる中、プライムの売買代金は7兆円を超えた。大幅に史上最高値を更新したことで、今後も高水準の売買が続くことが予想される。株価は今年の4月に1,384.5円まで下落した後は戻り歩調にある。8月中旬に水準を切り上げ1,720.5円まで上昇。8月後半には売られたものの、9月後半にかけては再び騰勢を強めており、10/9には1,800円まで上昇する場面があった。今年5月の高値1,723.5円はすでに上回っており、週足の一目均衡表では厚い雲を上に抜けている。流れが向きかけてきた中でチャートの形状も良くなっており、上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは2,100円、ロスカットは1,540円 |
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・10/10現在、プライム市場に上場、時価総額が1,000億円以上、PERが35.0倍未満、PBRが6.0倍未満、75日移動平均線が上向き基調にある銘柄の中から、成長性や話題性、業績面など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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