今週の株式見通し(2025/10/6-10/10)
今週(2025/10/6-10/10)の日経平均株価の予想レンジは46,500円-49,500円。東京株式市場は堅調な流れが続く公算が大きい。10/4に自民党総裁選が実施され、高市早苗前経済安全保障担当相が第29代総裁に選出された。金融緩和や財政拡張的な政策への思惑から「高市トレード」による円安、株高が期待できる。ただ、十分に描かれていたシナリオでもあり、週前半の買い一巡後はひとまずイベント通過で利益確定売りが意識されやすいほか、週末のSQを控え伸び悩む展開が想定される。
一方、トランプ米政権が米国で自動車を生産する大手企業に対し、更なる関税負担の軽減措置を近く決定する見通しだと報じられた。米国内に工場を置くトヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)などが対象という。このところ相場上昇をけん引しながらも高値警戒感が強くなっている半導体関連に代わる物色対象として、自動車関連全般が見直される公算が大きい。
また、10/3の引け後に産業用ロボットなどを手掛ける安川電機(6506)が通期の業績見通しを上方修正しており、中国向け設備投資関連株への思惑買いなども期待できそうだ。
TOPIX(東証株価指数)が年初来安値の4/7から直近高値となった9/26までの業種別の優劣を振り返ると、非鉄金属や鉱業といった市況関連、証券・銀行などの金融が買われた一方、TOPIXにアンダーパフォームしたのは海運、精密、鉄鋼、化学、サービス、輸送用機器(自動車含む)、不動産などである。業種の中でも個別株ベースではまちまちの動きだが、指数に高値警戒感が強まる中ではアンダーパフォーム業種の中から出遅れ物色なども意識されやすい。
ちなみに、昨年の10月SQ週は大幅高となった。米9月雇用統計を受けて10/4の米国株が上昇し、円安も進行したことから、週明け10/7の日経平均株価は大幅上昇。10/8は米国株安を嫌気して大きく下げたが、10/9は主力大型株が強く、前日の下げ分の大半を取り戻した。10/10は大幅高で始まった後は伸び悩んだものの、3ケタの上昇。注目の米9月消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回ったものの、米国市場は冷静に消化した。これを受けた10/11は指数寄与度の大きいファーストリテイリングの貢献もあり、3営業日連続で3ケタの上昇。週間では約970円の上昇となり、週足は陽線を形成した。
9月の日経平均株価は大幅続伸で終え、月足チャートは4月から6カ月連続の陽線を形成した。一方、相場全体が大幅に上昇した後の下期入りということもあり、ポートフォリオ全体の株式比率をあらかじめ決めて運用している年金資金などの大口投資家による調整売りや、4月からの急ピッチな上昇の反動安を警戒した利益確定売りなどが出やすい。
4月に形成した典型的な底入れパターンである「スパイクボトム」の捉え方によって違いはあるが、3/26高値から4/7安値までの下落幅に対する倍返しが45,650円となることから、短期的には上昇が一服する可能性が高い。
一方、過去のアノマリーでは11月は堅調である。計測期間によって騰落率は変化するが、直近10年、20年、30年ともに年間を通じて最も上昇した。昨年に続いて史上最高値を更新した環境の変化を鑑みれば、10月に調整局面に入った場合でも押し目買いのタイミングになると考えることはできそうだ。
日経平均株価(図表1)は高値更新基調が続いている。10/3は6日ぶりに史上最高値を更新。寄り付きから次第に上げ幅を拡大する展開となり、後場も一段高が続いて高値圏で取引を終えた。
5日移動平均線(45,046円 10/3)や10日移動平均線(45,251円 同)などの短期線上へ一気に回復する強い陽線を形成した。目先は高値更新後の揺り戻し(微調整)も想定されるが、5日移動平均線の上昇を背景に大幅高が続くかが週前半の焦点となる。
上値メドは、9/19高値(45,852円)、心理的節目の46,000円や46,500円、47,000円、48,000円、昨年12/27高値から4/7安値までの下落幅に対して倍返しとなる50,000円などがある。下値メドは、10日移動平均線、5日移動平均線、心理的節目の44,500円、25日移動平均線(44,027円 同)、9/5高値(43,220円)、心理的節目の43,000円、9/4高値(42,608円)などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/12/2-2025/10/3)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、8月家計調査、8月景気動向指数、30年国債入札(10/7)、8月毎月勤労統計調査、9月景気ウォッチャー調査(10/8)、9月都心オフィス空室率、5年国債入札(10/9)、9月企業物価指数、オプションSQ(10/10)などがある。
企業決算の発表では、クリエイトSDH、ネクステージ、トーセイ、壱番屋、ハイデ日高、不二越、薬王堂HD、三陽商、メディ一光、ジャパニアス、インテリックス、ニューテック、きょくとう、カルラ(10/6)、パルGHD、ライフコーポ、サンエー、サカタのタネ、サーラ、わらべや、note、三協立山、中北製、Fブラザース、タビオ、フェリシモ、スローガン(10/7)、ABCマート、ウエルシアHD、コメダ、マニー、WNIウェザー、ベル24HD、ミニストップ、ライトオン、グランド、IKHD、アズ企画、タカキュー(10/8)、ファーストリテイ、7&I、スギHD、イオンFS、久光薬、吉野家HD、OSG、U.S.M.H、コーナン商事、乃村工、コジマ、松屋、トレファク、CSP、クリーク&リバ、MrMaxHD、三光合成、オオバ、日本BS放、エヌピーシー、プログリット、シグマ光機、ドーン、東海ソフト、コックス、カンセキ、オプロ、トーセ、アルバイトタイ、スリーエフ、アルテック、シリコンスタシオ、東天紅、津田駒、クリーマ(10/9)、良品計画、ツルハHD、ローツェ、ビックカメラ、竹内製作、Sansan、JINSHD、古野電、フジ、ベルク、ニッケ、コシダカHD、ワキタ、近鉄百、QPS研究、マルゼン、大有機、リンガハット、キャンドゥ、歌舞伎、AIT、北興化、モリト、4℃HD、技研製、アイドマHD、リソー教育G、ダイト、イージェイHD、アレンザHD、カネ美食品、クオンタムS、シンメンテHD、マルマエ、イートアンドH、銚子丸、アステナHD、ビーウィズ、フロイント、SUMINOE、インタアクション、中本パクス、タキヒヨー(10/10)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、ノーベル生理学・医学賞(10/6)、ノーベル物理学賞、米8月貿易収支、米8月消費者信用残高、米3年国債入札(10/7)、ノーベル化学賞、9/16~17開催のFOMC議事要旨、米10年国債入札 (10/8)、ノーベル文学賞、米30年国債入札(10/9)、ノーベル平和賞、米10月ミシガン大学消費者態度指数、米9月財政収支(10/10)などがある。
海外の企業決算の発表では、コンステレーション・ブランズ、マコーミック(10/7)、ペプシコ、デルタ航空(10/9)
などが予定している。
今週の注目銘柄!(10/6-10/10)
| 銘柄 コード |
注目ポイント銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
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| 3993 | PKSHA Technology | 4,600 | 3,340 | 東京大学の松尾研究室出身者が立ち上げたAI企業。株価は4月安値(2,312円)から上昇基調にあり持ち直しが続くが、6月以降では上昇モメンタムは減速気味である。一方、2025年9月期3Q(10-6月)累計時点で純利益が通期計画を上回るなど業績は堅調。ファンダメンタルズは引き続き良好である。そのような状況下、9月半ばに入るともみ合いから脱出。9/18には約7カ月ぶりの4,000円台に入る場面もあり、本格的な上放れが期待される。その後は25日移動平均線まで押し戻されたが、同線をサポートに底堅く、上昇再開が見込まれる。ターゲットは4,600円、ロスカットは3,340円 | |||||||||
| 4681 | リゾートトラスト | 2,250 | 1,540 | 会員制のリゾートホテルなどを展開する。2020年4月の447円でボトムを打った後は息の長い上昇トレンドが続いている。今年の8/13には2,037円まで上昇して上場来高値を更新した。8/13が2026年3月期1Q(4-6月)決算の発表日で、目先の材料出尽くし感が出てきたことから8月中旬以降は調整局面に入った。しかし、上向きの75日移動平均線に接したところで切り返しており、直近の上昇で25日移動平均線を上に抜ける場面もあった。週足チャートでは13週移動平均線を意識する格好となっており、出直りに期待できそうだ。直近の信用倍率は0.69倍と需給は軽い。ターゲットは2,250円、ロスカットは1,540円 | |||||||||
| 6104 | 芝浦機械 | 5,500 | 3,850 | 射出成形機やダイカストマシンなどを手掛ける。7月に2026年3月期1Q(4-6月)決算を発表したが、前年同期比で大幅な営業減益となった。一方、株価は織り込み済みの反応で水準を切り上げる展開となっている。アクティビストとして知られるオアシスマネジメントによる大量保有(8/22提出)をきっかけに、チャート上にマドを開ける上昇となり、高値保ち合いが続いている。足元は業績よりも思惑による買いが優勢であり、オアシスは継続的に保有比率を引き上げるケースが多い。9/16に4,475円まで買われて高値を更新するなど、強いモメンタムが継続中。ここまで上昇してもPBRは0.8倍台であり、仮に1倍まで上昇した場合の上値余地としても大きい。ターゲットは5,500円、ロスカットは3,850円 | |||||||||
| 6653 | 正興電機製作所 | 2,400 | 1,550 | 電力向け受変電設備・開閉装置などを手掛ける。親密な関係にある日立製作所(6501)に関して、オープンAIとAI向けデータセンターの電力関連技術で提携するとの報道があった。これを受けて10/3は日立だけでなく同社株にも連想買いが入っており、一時1,840円(前日比8.3%高)まで上昇し、年初来高値を更新した。直近まで25日移動平均線付近で切り返す上昇トレンドを形成しており、それが崩れる兆しはない。上述の報道は同社の業績にも大きく影響する材料と考えられるため、将来の期待を反映させればPER12倍にも割高感はない。RSI(9日)などオシレータ系指標にも過熱感はなく、上方向に勢いづく可能性がある。ターゲットは2,400円、ロスカットは1,550円 | |||||||||
| 7936 | アシックス | 4,500 | 3,410 | スポーツ用品大手。業績好調を受けて株価は中期的に右肩上がりのトレンドが継続中。上方修正を発表して8月に急騰した後は利益確定売りに押されているが、4,000円より下では押し目が拾われている。足元は調整局面だが、10/3は75日移動平均線近辺を意識してプラスで終えた。75日移動平均線は5月以降の押し目で何度もサポートとして機能しており、今回の調整局面でも押し目買いの好機と判断したい。9/26付けの日本経済新聞では、同社が株主優待に「オニツカタイガー」の割引券を加えると報じている。今後の個人株主拡大に向けた施策にも期待が持てる中、利益確定売りが一巡して上昇基調に回帰する展開を予想する。ターゲットは4,500円、ロスカットは3,410円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・10/3現在、プライム市場に上場、時価総額が200億円以上、PERが47.0倍未満、PBRが12.0倍未満、信用倍率が12.0倍未満(9/26現在)、株価が75日・200日移動平均線を上回っている銘柄の中から、成長性や話題性、業績面など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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