今週の株式見通し(2025/8/4-8/8)
今週(2025/8/4-8/8)の日経平均株価の予想レンジは38,500円-40,500円。東京株式市場は週前半は波乱含みの展開か。注目された先週末発表の米7月雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が予想を下回る伸びにとどまったほか、6月分と5月分も大幅に下方修正された。市場予想を大幅に下回ったことで米国の景気後退が強く意識され、米国株安や為替市場ではドル安・円高が急速に進行した。トランプ米大統領が関税を回避するために積み替えられた製品には40%の関税を上乗せするとし、関税問題も再び懸念材料となった。
日米ともにイベントや指標の発表は多くないが、昨年の同時期に生じた急落への連想なども働き、大幅安スタートが予想される。一方、日経平均株価は4月安値(30,792円、取引時間ベース)から順調に高値と安値を切り上げる動きが続いており、1年前のように米雇用統計の前にすでに200日移動平均線や直近安値を下回る値崩れが生じていた状況とは異なる。4万円割れの水準では買い戻しで下げ渋る動きが予想され、週末のSQに向けては落ち着きを取り戻す公算が大きい。直近の決算を材料に大きく下げた指数寄与の大きい値がさ株などもダメ押しが入る可能性は高いが、売られ過ぎによる強いリバウンドが生じた場合は指数の下支えや反発に寄与することが想定される。
国内では注目度の高い三菱UFJFG(8306)、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクG(9984)など中心に決算発表がラッシュとなる。週末のSQを控え指数の方向感が出づらくなる中、個別物色がより活発化する展開が予想される。
ちなみに、昨年の8月SQ週は乱高下し週間では下落した。日経平均株価は週初の8/5に4,451円安と暴落。市場予想を大幅に下回る米7月雇用統計を受けて米国の景気後退が強く意識され、円高・株安が急速に進行した。この日の下げ幅が歴代最大となった反動で、8/6は3,217円高と歴代最大の上げ幅を記録。8/7は大きく下げて始まったが、内田日銀副総裁の発言から日本の早期利上げに対する警戒が和らぎ、400円を超える上昇となった。8/8は一時800円超下げる場面があったが、値を戻して258円安。8/9は一時800円超上げる場面があったが、失速して193円高と振れ幅が大きく、かつ不安定な動きが続いた。週間では約884円の下落。週足では4週連続で陰線を形成した。
一方、今週の値動きにもよるが、SQ通過後となる来週あたりからは留意が必要だろう。図表1のように、過去のアノマリーでいくと、8月相場は軟調である。計測期間によって騰落の方向は変化するが、直近10年、20年、30年の騰落が同じ方向に一致するということもあり、8月は昨年の急落があったように、軟調というイメージを持つ必要はある。ただ一方で、11月は上昇する傾向が強いことも確認できる。そういった観点では8月は短期的には調整局面を迎える可能性は高いが、それが一巡すると年末に向けては水準を切り上げていく想定はできそうだ。
図表1:TOPXの月次騰落率(期間別)(1995-2024)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
日経平均株価(図表2)は7/24高値(42,065円)からの目先の調整局面にあるが、上昇基調にある10日移動平均線(40,824円 8/1)を意識して底堅く推移している。先週末は5日移動平均線(40,839円 同)の下げに押された感もあるが、終値では10日移動平均線に寄せて終えた。
昨年7/11に形成したマド埋め(42,102円)水準を意識していったん調整が入る格好となっているが、ここから調整が深まる場合でも25日移動平均線(40,209円 同)や7月安値(39,288円)などを維持しながら上昇基調を保てるかが焦点となる。一方、7月安値を割り込むと下落余地は拡大する公算が大きい。5月中旬~6月中旬にかけて形成したもみ合い上限の38,500円前後までは想定する必要があろう。
上値メドは、7/24安値(41,554円)、7/24高値(42,065円)、昨年7/11安値(42,102円)、昨年7/11高値(42,426円)、43,000円などがある。下値メドは、心理的節目の40,500円、25日移動平均線、心理的節目の4万円、7/22安値(39,586円)、心理的節目の39,000円、6/18高値(38,885円)、200日移動平均線(38,265円 同)などがある。
図表2:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/8/1)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、7月マネタリーベース(8/4)、日銀金融政策決定会合の議事要旨(6/16~17開催分)、10年国債入札(8/5)、6月毎月勤労統計調査(8/6)、7月都心オフィス空室率、6月景気動向指数、30年国債入札(8/7)、日銀金融政策決定会合の主な意見(7/30~31開催分)、6月家計調査、6月国際収支・貿易収支、7月景気ウォッチャー調査、オプションSQ(8/8)がある。
企業決算の発表では、三菱UFJ、三菱商、味の素、LINEヤフー、川崎船、千葉銀、JFE、日清食HD、ローム、王子HD、日製鋼、ヒロセ電、ワークマン、オルガノ、住友ベ、東京精、ひろぎん、西日本FH、三井倉HD、伊藤米久、PALTAC、アイカ工、DTS、紀陽銀行、長谷川香、NTN、日東工、イトーキ、KHネオケム、千代建、山梨銀、東計電算、あすかHD、イリソ電子、極洋、安田倉庫、HENNGE、SRSHD、湖池屋(8/4)、リクルートHD、三菱重、ソフトバンク、ダイキン、NTTデータG、三井不、スズキ、郵船、クボタ、ユニチャーム、JR西日本、キッコーマン、エーザイ、コンコルディア、ヤマハ発、横河電、ミネベアミツミ、JX金属、ユー・エス・エス、アズビル、エプソン、マツダ、JR九州、丸井G、メディパル、ALSOK、東武、洋缶HD、ニチレイ、全国保証、小林製薬、メルカリ、デクセリアルス、東邦HD、太陽誘電、長瀬産、タカラトミー、ツムラ、GSユアサ、ニッスイ、FUJI、オークマ、ダイワボHD、帝人、北洋銀行(8/5)、NTT、ホンダ、富士フイルム、大和ハウス、花王、IHI、鹿島、川重、シスメックス、エムスリー、楽天銀行、資生堂、明治HD、F&LC、めぶきFG、オムロン、東急不HD、日油、栗田工、ブラザー、THK、リンナイ、カカクコム、応化工、ロート、テクノプロHD、博報堂DY、京急、空港ビル、スカパーJSA、京王、アルフレッサHD、ニッパツ、Gウイン、三井E&S、グリコ、テレ朝HD、ポーラオルHD、日光電、ハーモニック、三菱食品、UACJ、JMDC、ペプチド、メイコー、淀川鋼、ニップン、フジミインコ(8/6)、トヨタ、ソフトバンクG、東京海上、オリックス、テルモ、菱地所、アサヒ、住友不、フジクラ、SUBARU、キリンHD、レーザーテク、ニトリHD、ダイフク、サントリーBF、いすゞ、トレンド、東急、しずおか、住友鉱、島津製、住友林、TBSHD、KOKUSAI、ふくおか、リコー、ホシザキ、SANKYO、三井化学、レゾナックHD、長谷工、神戸鋼、ホトニクス、コスモエネHD、参天薬、古河電、KADOKAWA、アマダ、サッポロHD、三菱ガス、エア・ウォーター、IIJ、ニコン、堀場製、コムシスHD、住友ゴム(8/7)、ゆうちょ、MS&AD、ブリヂストン、第一生命、日本郵政、SMC、日ペイントH、INPEX、セコム、ENEOS、オリンパス、T&DHD、楽天G、東レ、三菱HCキャ、大成建、大林組、サンリオ、かんぽ、キオクシアHD、ゼンショーHD、スクエニHD、出光興産、大日印、TOPPANHD、SGHD、NXHD、東センチュリー、ミツコシイセタン、サイバエージ、セガサミーHD、日産化、パーソルHD、GMOPG、クラレ、小田急、飯田GHD、いよぎん、近鉄GHD、東建物、高砂熱、TOYOTIRE、フジテック(8/8)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、米6月製造業新規受注(8/4)、米6月貿易収支、米7月ISM非製造業景況指数、米3年国債入札(8/5)、米10年国債入札(8/6)、中国7月貿易収支、米6月消費者信用残高、米30年国債入札(8/7)などがある。
海外の企業決算の発表では、ロウズ、タイソン・フーズ、アイデックス・ラボラトリーズ、オン・セミコンダクター、パランティア、ウォーターズ(8/4)、ファイザー、キャタピラー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ、デュポン、フォックス、マリオット・インターナショナル(8/5)、マクドナルド、ウォルト・ディズニー、ウーバー・テクノロジーズ、エアビーアンドビー、ロックウェルオートメーション、ドアダッシュ、ピクナルウェストキャピタル、グローバル・ペイメンツ、トリンブル、ナイソース、アムジェン(8/6)、シーメンス(欧)、イーライリリー、コノコ・フィリップス、ラルフ・ローレン、EPAMシステムズ、パーカー・ハニフィン、マーチン・マリエッタ・マテリアルズ、バイアトリス(8/7)、ウェンディーズ(8/8)などが予定している。
今週の注目銘柄!(8/4-8/8)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 4091 | 日本酸素ホールディングス | 6,500 | 4,570 | 産業ガス国内首位。同社は7/31、2026年3月期1Q(4-6月)の連結営業利益(IFRS)が455億円(前年同期比5.1%減)だったと発表。市場コンセンサスは下回った。米国において、為替の影響や、製商品の出荷数量減少の影響を受け、減収減益となったことなどが響いたもよう。一方、価格マネジメントや生産性向上の取組みを継続し、通期の連結業績予想は据え置きとした。決算発表後の株価は急落。一方、翌8/1は反発し、75日移動平均線付近を下値で意識して下げ渋った。目先的には売りが続く可能性もあるが、75日移動平均線は今年3月高値や5月高値とほぼ同じ水準でもあり、押し目買いのタイミングは近いと判断したい。ターゲットは6,500円、ロスカットは4,570円 | |||||||||
| 4099 | 四国化成ホールディングス | 2,900 | 1,820 | ラジアルタイヤ用不溶性硫黄をはじめとする化学品などを手掛ける。7/30、2025年12月期上期(1-6月)の連結営業利益は52.5億円(前年同期比8.6%増)だったと発表。市場コンセンサスを若干下回る着地となった。ファインケミカル部門において、密着性向上プロセスGliCAPが海外でサーバー基板向けの採用案件が増加。エポキシ樹脂硬化剤や樹脂改質剤の需要増加なども寄与したもよう。一方、株価はコンセンサスを下回ったことで急落。7月前半の急騰の反動も意識され、急落後の反発も鈍い。目先的には売りが続く可能性もあるが、下方では上昇基調にある75日移動平均線や、200日移動平均線が推移しており、下値サポートになる公算が大きい。ターゲットは2,900円、ロスカットは1,820円 | |||||||||
| 4549 | 栄研化学 | 3,000 | 2,000 | 臨床検査薬大手。便潜血検査試薬(FIT)はシェア7割を有する。同社は7/31、2026年3月期1Q(4-6月)の連結営業利益が8.0億円(前年同期比37.2%増)だったと発表。市場コンセンサスを上回った。主に海外向け販売が堅調に推移したことが寄与したもよう。一方、株価は決算発表前に期待買いが入っていたことから、利益確定の売りが優勢となり急落。しかしながら、6月安値(1,972円)からの上昇基調に変化はなく、2,100円~2,200円水準までの揺り戻しはあっても不思議ではない。一目均衡表では抵抗帯(雲)の上を維持しているほか、75日移動平均線や200日移動平均線など中長期の移動平均線上も維持しており、押し目買いのタイミングは近いと判断できる。ターゲットは3,000円、ロスカットは2,000円 | |||||||||
| 6516 | 山洋電気 | 12,000 | 8,620 | 工作機械など設備向けサーボモーターや通信機器用冷却ファンが収益柱。7/30、2026年3月期1Q(4-6月)の連結純利益(IFRS)が10.5億円(前年同期比22.7%減)だったと発表。ファクトリーオートメーション市場からの需要は回復しつつあり受注は増加した。営業増益となった一方、金融収益の減少、金融費用の増加などにより最終減益となった。株価は発表直後に200日移動平均線を割り込む動きもあったが、売り一巡後は早々に落ち着きを取り戻している。7/30は弱気の陰線を形成して終えたが、翌7/31は切り返しの陽線を形成した。月足の12カ月移動平均線上を維持しており、2018年高値(10,570円)が視野に入っている。ターゲットは12,000円、ロスカットは8,620円 | |||||||||
| 9697 | カプコン | 4,900 | 3,360 | 家庭用ゲームソフト開発大手。アクション系に強い。同社は7/30、2026年3月期1Q(4-6月)の連結営業利益が246億円(前年同期比90.8%増)だったと発表した。「バイオハザード ヴィレッジ」や「バイオハザード RE:4」に加え、新作アニメ配信のシナジー効果も寄与。また、6月に「Nintendo Switch2」へ移植発売した「ストリートファイター6」が収益貢献した。発表直後の株価は新作の「モンハンワイルズ」の伸び悩みを懸念する見方から売りで反応。一方、4,000円を割り込む水準は年初からの価格帯別累積売買高が多い水準であるため、下げ止まる目安になる。3,800円付近を推移する200日移動平均線を割り込む動きも想定されるが一時的と予想し、押し目買いとみる。ターゲットは4,900円、ロスカットは3,360円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
注目銘柄採用基準・・・8/1現在、プライム市場に上場、時価総額が500億円以上、PERが35.0倍未満、PBRが8.0倍未満、配当利回りが0.8%以上、信用倍率が15.0倍未満(7/25現在)、株価が直近の決算発表直後に下落しながらも200日移動平均線上を維持している銘柄の中から、成長性や話題性、業績推移など総合的に考慮した上でピックアップした。
「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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