今週の株式見通し(2025/7/28-8/1)
今週(2025/7/28-8/1)の日経平均株価の予想レンジは41,000円-44,000円。東京株式市場は堅調な流れが続きそうだ。日米ともにイベントや材料が目白押しの週となる。株価指数が上昇基調にある中、一段高を後押しする要因になるかが注目ポイントとなる。
FOMC(連邦公開市場委員会)と日銀金融政策決定会合の金融イベントに加え、米国では8/1の7月雇用統計にかけて多くの主要経済指標が発表される。長期金利や為替の振れ幅が大きくなる可能性がある中、日米ともに注目度の高い企業決算も多い。国内では、半導体製造装置のアドバンテストや東京エレクトロン、日立や任天堂など。米国ではボーイングやメタ、マイクロソフト、アマゾン、アップルなどが発表を予定しており、個別の値動きが指数に影響を与えうる。
ちなみに、昨年の7月最終週の日経平均株価は大幅安となった。7/31は日銀金融政策決定会合で追加利上げが決定されたが、当日の日経観測で事前に織り込んでいたことで、後場はプラス転換から上げ幅を拡大した。ただ、植田総裁会見はタカ派色が強く、為替市場で急速に円高・ドル安が進行。8/1は米国株高を好感できず、900円を超える全面安となった。米国で景気後退懸念が高まったことから、8/2も全面安となって2,216円安。8月に入ってからの2営業日で大きく水準を切り下げ、週間では約1,757円の下落となった。
参議院選挙の結果に対する日本株の直後の反応は消化不足だったが、米国による相互関税が25%から15%に引き下げられ、石破首相が8月末をめどに退陣との報道も伝わり一段高となった。日経平均株価は年初来高値を更新、TOPIX(東証株価指数)に関しては昨年7月の史上最高値を更新した。
両指数ともに、4月前半の年初来安値を先端に「スパイクボトム(V字)」を形成したことが一段高につながる要因となった。スパイクボトムとは、価格が短期間で大きく下落した後、短期間で大きく上昇することで、中央に深い谷を1つだけ形成する相場推移を指す。年初来安値からの大きな上昇によって、大きく下げる(急落)直前の高値を6月時点ですでに上抜けていたことで、いつ上に吹いても不思議ではなかったといえよう。
ここから何が生じるかを考えた場合、スパイクボトムの長さに対する1.5倍返しや2倍返しの上昇の可能性が想定できる。具体的には、日経平均株価は昨年12/27高値(40,281円)から4/7安値(31,136円)までの大きく下げた値幅に対する1.5倍返しの上げで44,850円、2倍返しとなると49,400円までの上昇が期待できる。昨年7月の史上最高値を更新できれば、1.5倍返し程度は早々に実現してくる可能性が高い。
日経平均株価(図表1)は上値を伸ばす展開となっている。7/23は5日移動平均線(40,809円 7/25)上で長い陽線を形成し、6/30につけた年初来高値を大幅に更新。7/24は前日の大幅高からのモメンタムが減速する格好となり、42,000円の目標達成感なども意識された。
史上最高値(42,224円、終値ベース)をつけた昨年7/11に形成したマド埋め(42,102円)水準を意識して伸び悩んだことで、目先は上げ一服との見方ができる。ただ、5日移動平均線上を保っており、早々に一段高に向かう可能性は高い。
上値メドは、昨年7/11安値(42,102円)、昨年7/11高値(42,426円)、43,000円、44,000円などがある。下値メドは、6/30高値(40,852円)、10日移動平均線(40,231円 同)、心理的節目の4万円、25日移動平均線(39,804円 同)、心理的節目の39,000円、6/18高値(38,885円)、心理的節目の38,500円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/7/25)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、2年国債入札、配当・優待権利付き最終売買日(7/29)、日銀金融政策決定会合(~7/31) (7/30)、6月商業動態統計、6月鉱工業生産指数、植田日銀総裁、定例記者会見、日銀、経済・物価情勢の展望を公表(7/31)、6月失業率、6月有効求人倍率、7月新車販売台数、7月軽自動車販売台数(8/1)がある。
企業決算の発表では、NRI、塩野義、日東電、ヒューリック、コーエーテクモ、トプコン、マクニカHD、大特鋼、さくら、ゴールドクレ、横河ブHD、帝国ホテル、ナガワ、コニシ、神奈交、LITALICO、エンプラス、システムリサーチ、日車輌、Vコマース、ディーエムエス、川岸工、SANEI、ICDA、美樹工業、鋳鉄管、ムラキ(7/28)、キーエンス、アドバンテ、NEC、コマツ、JR東海、野村HD、シマノ、ANA、SCSK、中部電、清水建、ヤクルト、アコム、小糸製、群馬銀、日ガス、トクヤマ、エクセディ、十六FG、キッセイ薬、松井証、池田泉州、ゲンキードラ、SMS、黒崎播磨、トーエネク、日道路、小森、東エレデバ、PI、カンロ、不二家、JFE-SI、ゼンリン、一工薬、杉本商、トーメンデバ、サンワテクノス、北電事、東洋証、SBIリーシンク、コア、イントラスト、サイバトラスト、カノークス、SMK、ドリコム、大光銀、FDK、東北鋼(7/29)、武田、富士通、OLC、村田製、パナソニックH、三住トラスト、京セラ、カプコン、関西電、東ガス、大和証G、JPX、JAL、マキタ、日産自、TIS、日立建、双日、野村不HD、住信SBIネ、NSSOL、東映アニメ、ヤマトHD、コクヨ、電通総研、邦ガス、ちゅうぎ、ゼオン、滋賀銀、日電硝、ミズホリース、南海電、アンリツ、住電設、日本M&A、シンプレクスH、日野自、東海理化、きらぼし、椿本チ、住友理工、ユアテック、岡三、北陸電、AREHD、南都銀、産車体、パラベッド、円谷フィール、山洋電(7/30)、日立、三井住友、東エレク、みずほ、JT、第一三共、三菱電、デンソー、豊田織機、住友商、イオン、大塚HD、JR東日本、豊通商、りそなHD、コナミG、住友電、日本酸素、SBI、商船三井、大ガス、アイシン、ZOZO、旭化成、MonotaRO、協和キリン、積水化、東洋水産、大東建、三和HD、特殊陶、阪急阪神、東京メトロ、きんでん、フジHD、日テレHD、京都FG、関電工、TOTO、京成、九州電、BIPROGY、大和工、ガイシ、東北電、日清粉G、ソシオネクスト、LIXIL、山九、Jパワー、三菱倉(7/31)、任天堂、伊藤忠、KDDI、三井物、HOYA、丸紅、TDK、日本製鉄、西武HD、三菱ケミG、大塚商、AGC、イビデン、小野薬、山崎パン、八十二、住友化、ヤマハ、日本ハム、DMG森精、コカコーラBJH、太陽HD、カルビー、ダイセル、寿スピリッツ、あおぞら、カシオ、日東紡、H2Oリテイル、兼松、JVCKW、リコーリース、エフ・シー・シー、百十四、ジョイ本田、ニッタ、ニシオHD、持田薬、アルゴグラフ、邦チタニウム、三洋化、日伝、第一実、日セラミ、東亜道、dely、日アビオ、santecHD(8/1)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、米2年国債入札、米5年国債入札(7/28)、FOMC(~7/30)、米5月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米6月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、米7月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米7年国債入札(7/29)、米7月ADP雇用統計、米4-6月期GDP速報値、米6月NAR仮契約住宅販売指数、パウエルFRB議長会見(7/30)、中国7月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米6月個人所得、米6月個人消費支出(PCE)、米6月個人消費支出(PCEデフレーター)(7/31)、中国7月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)、米7月雇用統計、米7月ISM製造業景況指数、米政府が関税発動を予定(8/1)などがある。
海外の企業決算の発表では、ボーイング、P&G、メルク、シスコ、スターバックス、ペイパルHD、ビザ(7/29)、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、イーベイ、フォード・モーター(7/30)、アマゾン、アップル、S&Pグローバル、マスターカード、マイクロストラテジー(7/31)、モデルナ、シェブロン、エクソンモービル(8/1)などが予定している。
今週の注目銘柄!(7/28-8/1)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 1893 | 五洋建設 | 1,200 | 840 | 海上土木に強みを持つゼネコン。軟弱地盤改良や津波防災対策の技術を持ち、昨今で警戒感が強まる震災などに対する需要増加が見込まれる。5月の本決算発表では今期2ケタ営業増益の見通しを提示し、同時に株主還元強化も発表。良好なファンダメンタルズが株価の支えになると考える。株価は関税ショックの影響で4/7に634.1円の安値をつけたが、その後V字で回復。4月後半にはショック前の水準を超え、直近では2023年9月の高値(952.4円)を奪回するなど堅調な推移を続けている。7/25に年初来高値を更新するなど需給の良さもあり、上昇基調が続くと予想する。ターゲットは1,200円、ロスカットは840円 | |||||||||
| 4182 | 三菱瓦斯化学 | 3,250 | 2,300 | 基礎化学品や機能化学品を生産。半導体やスマホ向け材料に強み。2026年3月期の通期の連結営業利益は前期比9.5%減の460億円を見込む。株価は割安感から6月後半辺りから動きが良くなっている。7/14には商いを伴って6%を超える上昇となった。5日移動平均線が200日移動平均線を超えるなど、短期モメンタムが強い。今年3月の戻り高値(2,480円)を上回り、2024年11月につけた戻り高値(2,976.5円)が視野に入る。PBRは0.76倍と1倍を大きく割り込んでおり、依然として割安感は強い。中期の視点ではようやく安値圏を脱した程度で、当面は強い基調が続くと予想する。ターゲットは3,250円、ロスカットは2,300円 | |||||||||
| 5892 | yutori | 6,400 | 3,840 | 若者向けのアパレルブランドを展開する。メディアで取り上げられる機会が多い企業で業績も好調。2026年3月期の営業利益は前期比31.1%増の8.8億円を見込んでいる。株価も堅調に推移しており、7/25は上場来高値を更新した。5月中旬辺りからの動きが良く、足元では25日移動平均線にサポートされた右肩上がりのトレンドが継続中。8/13に1Qの決算発表を予定しているが、新しい期に入ってからの月次では、4月、5月、6月といずれも前年同期比で3倍近い売上高を達成した。業績期待を背景に強い基調が続くと予想する。ターゲットは6,400円、ロスカットは3,840円 | |||||||||
| 7721 | 東京計器 | 5,300 | 3,600 | 航空、防衛省向け機器などを手掛ける。今期は本社移転費用などの影響から営業減益を見込む。ただ、当初の中期経営計画目標を上回る見通しであり、ガイダンス発表時に来期の目標値を引き上げるなどポジティブな要素も多い。参院選結果を受けて国内の政治不安は残るものの、安保体制強化の勢力が議席数を伸ばしていることもあり、防衛関連は今後もぶれにくいテーマと考える。ここ数年で株価は大きく上昇しており、6/23に年初来高値(4,650円)を更新するなど堅調に推移している。その後は一時4,000円を下回る水準に下げたが、7/14以降はRSI(14日)が反転し株価も持ち直し始めた。調整が一巡したとみて、押し目買いのタイミングと判断する。ターゲットは5,300円、ロスカットは3,600円 | |||||||||
| 8309 | 三井住友トラストグループ | 4,500 | 3,780 | 傘下に三井住友信託銀行。銀行、資産運用・管理、不動産など手掛ける。2026年3月期の通期の連結純利益は前期比8.7%増の2,800億円を見込む。TOPIXが昨年7月につけた史上最高値を更新するなど、今後はセクター寄与が大きい銀行株が再び相場のけん引役となる公算が大きい。同じく寄与が大きい自動車株は米国による関税が15%に引き下げられたが、ポジティブサプライズによる強いモメンタムは一巡した。一方、メガバンクに加え、同社株などは6月以降の保ち合いを上放れ始めたばかりでもあり、相場全体の底上げ時の上値余地は大きい。中でも同社株は最も割安感がある。ターゲットは4,500円、ロスカットは3,780円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・7/25現在、プライム・グロース市場に上場、時価総額が200億円以上、PERが60.0倍未満、株価が13週・26週移動平均線を上回っている中から、成長性や話題性、業績推移など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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