今週の株式見通し(2025/6/16-6/20)
今週(2025/6/16-6/20)の日経平均株価の予想レンジは37,250円-38,250円。東京株式市場は方向感に乏しい展開か。週初は米国株の上昇一服や、中東の地政学リスクの高まりを受けた反応を見極める様子見のスタートとなりそうだ。先週末の大幅安に対する押し目買いの材料が円安以外にはなく、時間外の米株先物の動向などがポイントとなる。
日銀金融政策決定会合(6/16-6/17)とFOMC(6/17-6/18)が注目イベントとなる。今回は日米ともに政策変更はないとみられているが、植田総裁やパウエル議長の発言が為替市場や債券市場を刺激する可能性は十分あろう。米国が利下げ見送りの場合にはトランプ大統領がFRB(連邦準備制度理事会)への不満を表明する可能性が高いが、これまでの延長線上で波乱は想定しづらい。ただ、関税の影響に加え、中東の地政学リスクへの懸念からハト派的な発言がみられれば金利低下を促し、ハイテク・グロース株が足元のけん引役となっている米国株式市場には追い風となりそうだ。
ちなみに、昨年のメジャーSQ後の週は軟調となった。日経平均株価は週初に700円を超える下落。前週末の植田日銀総裁会見から金融引き締めへの警戒が再燃したこと、欧州株が政局不安から大きく売られたことなどから、リスク回避姿勢が強まった。週末は序盤に強く買われる場面があったものの、失速してマイナス転換。3勝2敗だったが、週初の下げが大きく、週間では約218円の下落となった。
日経平均株価(図表1)は38,500円付近を上限にもみ合いが続いている。6/13は一時下落幅が600円を超え、直近の6/11高値(38,529円)からの値幅調整が強まる場面があった。一方、後場中盤あたりから次第に下げ幅を縮小し、25日移動平均線(37,760円 6/13)上を保って終えた。
引き続き見方は変わらず、4/7安値(30,792円)を起点とした短期波動は上昇継続の判断となる。目先波動はもみ合いの動きだが、38,500円処で形成される上値抵抗線を超えていけるかが焦点となる。
一方、75日移動平均線(36,636円 同)や100日移動平均線(37,261円 同)などが依然として下落基調にあることが株価の上値を限定的にし、もみ合いを長引かせる要因になる。
上値メドは、心理的節目の38,000円、6/11高値(38,529円)、心理的節目の39,000円や39,500円、2/13高値(39,581円)などがある。下値メドは、25日移動平均線、100日移動平均線、心理的節目の37,000円、75日移動平均線、心理的節目の36,500円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/6/13)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、日銀金融政策決定会合(~6/17)(6/16)、植田日銀総裁会見(6/17)、4月機械受注、5月貿易収支、5月訪日外客数(6/18)、5年国債入札(6/19)、日銀金融政策決定会合の議事要旨(4/30~5/1開催分)。財務省が国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー)会合を開催、5月全国消費者物価指数(CPI)(6/20)、東京都議会議員選挙投開票(6/22)がある。
企業決算の発表では、テラドローン、アセンテック、トウキョベース、tripla、システムディ、梅の花G、Mマート、プロレド、学びエイド(6/16)、コーセル、サンオータス(6/18)、西松屋チェ、サツドラHD(6/20)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、中国5月小売売上高、中国5月鉱工業生産、中国5月固定資産投資、米6月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米20年国債入札(6/16)、独6月ZEW景況感指数、FOMC(~6/18)、米5月小売売上高、米5月輸出物価指数、米5月輸入物価指数、米5月鉱工業生産、米5月設備稼働率、米6月NAHB住宅市場指数(6/17)、パウエルFRB議長会見(経済見通し発表)、米5月住宅着工件数、米5月建設許可件数、米4月対米証券投資(6/18)、米6月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(6/20)などがある。
海外の企業決算の発表では、レナー(6/17)、プログレッシブ・コープ(6/18)、アクセンチュア、カーマックス、クローガー、ダーデン・レストランツ(6/20)などが予定している。
なお、6/19の米国株式市場は奴隷解放記念日の祝日のため休場となる。
今週の注目銘柄!(6/16-6/20)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 3193 | エターナルホスピタリティグループ | 3,880 | 2,840 | 「鳥貴族」や「やきとり大吉」などの飲食ブランドを展開する。6/6に3Q累計(8-4月)と5月の月次を発表しており、翌営業日の6/9に11.8%高と急騰した。3Qの営業利益は前年同期比25%減の20億円と大幅減益。一方、5月月次では既存店売上高が前年同月比11%増となり、4月の同5%増から伸び率が拡大した。5/1から「鳥貴族」全店で値上げを実施しているが、5月の既存店客数は同7%増と客数の落ち込みは見られなかった。4Q以降の採算改善が期待できる月次が確認できたことで、減益決算が悪材料出尽くしになったと考えられる。株価は昨年3月以降、長く下落基調が続いていたが、今年の4月に2,340円まで下げた後は切り返している。ここからは戻りを強める展開を予想する。ターゲットは3,880円、ロスカットは2,840円 | |||||||||
| 4369 | トリケミカル研究所 | 4,150 | 2,490 | 先端半導体製造に必要な化学材料などの生産を手掛ける。昨年3月に5,430円まで上昇して上場来高値を更新した後は、調整局面が長く続いた。しかし、今年の4/7に1,890円まで下げた後は基調が上向きとなっている。5/30に2026年1月期1Q(2-4月)決算を発表しており、営業利益は前年同期比2.6倍の17.1億円と大幅増益を達成した。上期計画の30.5億円に対する進ちょく率も56.1%と良好だ。この決算に対する直後の反応は売りとなったが、深押しすることはなく、25日移動平均線近辺では押し目を拾う動きが観測される。決算発表後の下げは4/7以降の上昇に対する一時的な利益確定売りの可能性が高く、戻り基調が継続する展開を予想する。ターゲットは4,150円、ロスカットは2,490円 | |||||||||
| 4441 | トビラシステムズ | 1,500 | 895 | 広告ブロックアプリや迷惑電話防止などのサービスを手掛ける。6/10の昼に上期決算を発表。上期計画を上振れる着地となり、進ちょく率から見て通期見通しを上方修正する可能性も高い。6/4にカスタマーハラスメント対策の法改正が成立したことも今後の業績への追い風となりそうだ。上述の決算発表を受けて株価は後場に急伸。4ケタの大台を回復するとともに年初来高値を更新した。過去に3,000円台後半をつけていた時期もあるため、1,000円台回復と言ってもまだ安値圏の範ちゅうにある。10日移動平均線付近まで押した局面であることや、好業績を支えに値動きの良さからもう一段の上昇を予想する。ターゲットは1,500円、ロスカットは895円 | |||||||||
| 7003 | 三井E&S | 4,000 | 2,050 | 船舶用エンジンや港湾クレーンの大手。港湾クレーンの脱中国需要が期待されるほか、防衛関連としても注目されている。2026年3月期の通期の連結営業利益は前期比3.8%増の240億円を見込んでいる。高値更新基調にあるトレンドフォロー戦略が有効に機能しやすい地合いが続く中、同社株もその期待が根強い。5/14につけた年初来高値(2,472円)で上昇が一服した後は上値が重い場面が続くが、10日移動平均線を下回ると押し目買いでしっかり反発する基調を確認できる。6月に入ってからも高値圏でもみ合いが続くが、煮詰まり感が強くなってきており、上方向にいつ強い動きが生じても不思議ではない。ターゲットは4,000円、ロスカットは2,050円 | |||||||||
| 7224 | 新明和工業 | 1,700 | 1,340 | ダンプなどの特装車のほか、救難飛行艇も手掛ける。国内のインフラ老朽化対策や防衛といったテーマ性を持つが、PBRは1倍を下回る。一方で1株利益の水準から今後も継続的な増配が見込めるため、割安配当株としての魅力が高いと考える。4月の関税ショックで1,127円の年初来安値をつけたが、その後は順調に回復。6/4には1,519円まで買われ、年初来高値を更新した。ただ、ほかの防衛関連銘柄に比べて上昇は緩やかであり、前述のとおり割安感も強い。足元の高値からやや調整したところは押し目買いの好機と判断する。ターゲットは1,700円、ロスカットは1,340円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・6/13現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が100億円以上、PERが20.0倍未満、PBRが5.0倍未満、配当利回りが1.0%以上、株価が25日・75日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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