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週刊日本株式アウトルック

メジャーSQを控え、38,000円を意識して売り買い交錯か

2025/6/9
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2025/6/9-6/13)

 今週(2025/6/9-6/13)の日経平均株価の予想レンジは37,300円-38,300円。東京株式市場は円高一服や海外株式市場の堅調な流れが続くかが焦点となる。週初は先週末の米国株高や円安を受けて買い先行が予想されるが、週末のメジャーSQを控え、38,000円の心理的節目を意識して売り買いが交錯しやすい。


 トランプ米大統領は中国との2回目の閣僚協議を6/9にロンドンで開くと発表。中国によるレアアースの輸出規制などの問題を議論する。日米両政府も急ピッチで関税交渉を行う予定であり、関税に関するニュースヘッドラインには留意が必要だ。


 注目は、米国で発表される5月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)となる。トランプ米大統領は6日、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長について早期指名を示唆した。6/17-6/18に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にして波乱要素になりかねない。物価指数が予想以上にインフレを示す内容になる場合、FRBによる利下げ期待が遠のくことで為替市場ではドル高・円安が進みやすくなる。一方、早期利下げを求めるトランプ米大統領による中央銀行の独立性を軽視する強硬姿勢が一段と強まる可能性もあり、株式市場にとっては波乱要因となる。


 ちなみに、昨年のメジャーSQ週は堅調に推移した。日経平均株価は週初に300円を超えて上昇し、39,000円台を回復した。6/12はFOMC結果や米5月消費者物価指数(CPI)の発表を前にリスク回避の売りに押されて大幅安。FOMCでは政策金利は据え置きとなり、ドットチャートでは年内1回の利下げ見通しが示唆された。6/13は米長期金利の低下を受けて大幅高スタートとなったものの、翌日に日銀金融政策決定会合を控えていたことから買いが続かず、3桁の下落。6/14は日銀会合の結果を確認した後場に買いが入ってプラスで終えた。日米中銀イベントを消化する中で値動きは不安定となったものの、週間では約130円の上昇となり、昨年のメジャーSQ週の週足は4週ぶりに陽線を形成している。



 ドル/円は5/12の戻り高値(1ドル=148.64円)からの円高への揺り戻しが一方的に生じる場面があったが、この状態で4/22の年初来安値(139.86円)を下回ると、今年1月高値(158.87円)からの下落波動は一段と円高方向への見方となる。


 一方、直近5年間を振り返ると、12カ月間の中で6月だけ唯一、すべての年で円安になった。そんな短い期間のアノマリーも頭にいれながらも、6月以降でダブルボトムを形成する可能性も想定しておきたい。下降トレンドから上昇トレンドに変化する過程で形成される底固めのパターンである。4/22安値付近までに下げ止まり、5/12の戻り高値を上回れば、ダブルボトムの形成となる。ダブルボトム形成後は154~157円程度までの円安余地が生じ、それが輸出関連株への買い戻しにつながるほか、特に日経平均株価の上昇の追い風となる。この想定は、昨年9月安値(139.56円)を下回ってない状況であるため意味があり、6月以降のドル/円をみる上での大切な視点の1つである。



 日経平均株価(図表1)は5月以降でもみ合いが続く。先週は25日移動平均線(37,510円 6/6)上で方向感なく推移した。


 引き続き見方は変わらず、4/7安値(30,792円)を起点とした短期波動は上昇継続の判断となる。一方、75日移動平均線(36,694円 同)が依然として下落基調にあることが株価の上値を限定的にし、もみ合いを長引かせる要因になる。


 上値メドは、5/29高値(38,454円)、心理的節目の39,000円、心理的節目の39,500円、2/13高値(39,581円)、心理的節目の4万円などがある。下値メドは、心理的節目の37,000円、75日移動平均線、心理的節目の36,500円や36,000円などがある。

 図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/6/6)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、1-3月期GDP改定値、4月国際収支・貿易収支、5月景気ウォッチャー調査(6/9)、5月マネーストック、5月工作機械受注(6/10)、5月国内企業物価指数(6/11)、4-6月期法人企業景気予測調査、5月都心オフィス空室率(6/12)、4月第3次産業活動指数、メジャーSQ(6/13)がある。


 企業決算の発表では、学情、萩原工業、アルトナー、ビューティガレージ、LeTech、ランドネット、ミライアル、ベステラ、きんえい(6/9)、スバル興、ロックフィール、柿安本店、ファーマフーズ、ポールHD(6/10)、ANYCOLOR、GENDA、シーイーシー、テンポスHD、サトウ食品、アイモバイル、pluszero、gumi、あさくま、サムコ、リッジアイ、神島化、イムラ(6/11)、神戸物産、ビジョナル、タイミー、ラクスル、スマレジ、JMHD、GATECH、ハートシード、JEH、デジタルグ、MacbeeP、巴工業、モロゾフ、トーホー、丸善CHI、ブッキングR、カドス(6/12)、サンバイオ、三井ハイテ、くら寿司、エイチ・アイエス、アストロスケール、J.S.B.、ギフトHD、正栄食、丹青社、山岡家、ヤーマン、フリービット、グッドコムA、稲葉製作、TENTIAL、フィットイージ、リベラウェア、イタミアート(6/13)などが予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、中国5月生産者物価指数(PPI)、中国5月消費者物価指数(CPI)、中国5月貿易収支、アップルが年次開発者会議「WWDC」開催(~6/13)(6/9)、米3年国債入札(6/10)、米5月消費者物価指数(CPI)、米5月財政収支、米10年国債入札(6/11)、米5月生産者物価指数(PPI)、米30年国債入札(6/12)、米6月ミシガン大学消費者態度指数(6/13)、G7サミット(~6/17 カナダ・カナナスキス)(6/15)などがある。

今週の注目銘柄!(6/9-6/13)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
2730 エディオン 2,400 1,800 西日本を中心に家電量販店を展開する。2026年3月期の通期の連結営業利益は250億円(前期比6.9%増)を見込む。日本株全体が大きく売り込まれた4/7に1,690円まで下落して年初来安値を更新。しかし、約1カ月後の5/9には1,973円まで上昇して年初来高値を更新した。短期間で鋭角的に水準を切り上げたため、5/9に発表した決算では今期の増収増益見通しを提示したものの、売り材料となった。ただ、75日移動平均線近辺で下げ渋り、5月後半は急回復。6/4には年初来高値に迫る場面があり、一目均衡表では強気局面入りの三役好転を回復した。2006年高値(3,000円)に向けて水準を徐々に切り上げる相場展開が予想される。ターゲットは2,400円、ロスカットは1,800円
3099 三越伊勢丹ホールディングス 3,080 1,880 百貨店の国内最大手。百貨店での免税消費に頭打ち感が出てきており、5月の月次売上高は各社で前年同月を下回る結果だった。ただ、同社については国内顧客向けの取り組みが順調で、他社に比べて落ち込みが限定的。事業環境が変わりつつあるなかで百貨店株も選別される局面にあり、同社は選好されやすいと考える。直近1年の株価はドル円との相関性が強かったが、今年3月終盤からの下落はほぼ取り戻した。今期も過去最高益を見込んでおり、増配・自社株買いといった好材料も多い。すでに一目均衡表が三役好転していたところ、6/4には200日移動平均線を上回る場面もあった。当面は自社株買いによる下支えとともに回復基調を続ける公算が大きい。ターゲットは3,080円、ロスカットは1,880円
4151 協和キリン 3,200 2,150 医薬品、バイオが主力。独自の抗体高活性化技術に強み。今年の安値は2/20につけた2,025円。多くの銘柄が大きく水準を切り下げた4月初旬には、2,030円台までで踏みとどまって反転した。5/1に発表された1Q決算は前年同期比58%安と見栄えが悪く、決算発表直後の反応は売りとなった。ただ、5/7に2,090円台まで下げたところで切り返しており、4月の安値を下回ることはなかった。年初来安値を更新した2/20以降は2,000~2,300円レベルでのレンジで推移していたが、5/30の長い陽線で安値圏を脱し、底入れを確認した可能性が高い。一目均衡表では三役好転の状態。週足では26週移動平均線を明確に上回り、次は13週移動平均線が26週移動平均線値を上回る好転が予想される。ターゲットは3,200円、ロスカットは2,150円
6315 TOWA 2,300 1,190 封止や切断加工など半導体後工程用の製造装置大手。昨年5月に4,853.3円(分割考慮)まで上昇した後、長く下げ基調が続いた。しかし、今年の4/7に960円まで下げたところで切り返すと、それ以降は戻りを強めている。高値から5分の1以下になるまで調整したこと、4/7は終値では節目の1,000円を上回っていることなどから、当面の底を打った可能性は高い。PERも6/6時点で17倍台と、過熱感が払しょくされている。5月以降は25日移動平均線より上が定着しており、足元で下げる場面でもこの近辺では底堅く推移している。もみ合いが煮詰まりかけており、まもなく上か下かに動意が予想される。一目均衡表では三役好転の状態を保っており、もみ合いからは上放れにつながる展開が予想される。ターゲットは2,300円、ロスカットは1,190円
8439 東京センチュリー 1,800 1,450 リース大手。航空機事業や国際展開に期待がかかる。4/7に1,261.5円まで下げた後は強い動きが続いている。4月中に25日移動平均線や75日移動平均線を上回っており、5月以降は押した際にこれらがサポートとしてしっかり機能。一目均衡表では三役好転の強気局面入りの状態にある。5/30から6/5までは5日続伸しており、5営業日すべてで陽線を形成。5月の高値1,572円を上回った。週足では13週移動平均線や26週移動平均線が上向きに転じており、これらもサポートになると期待できる。ここから先は昨年9月につけた1,784円を目指す展開を予想する。ターゲットは1,800円、ロスカットは1,450円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・6/6現在、プライム市場に上場、時価総額が1,000億円以上、PERが25.0倍未満、PBRが2.0倍未満、配当利回りが1.0%以上、株価が25日・75日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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