2025-12-12 06:20:35

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週刊日本株式アウトルック

日本株、下値買い意欲の強さが試される

2025/6/2
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2025/6/2-6/6)

 今週(2025/6/2-6/6)の日経平均株価の予想レンジは37,200円-39,000円。東京株式市場は6月相場に突入するが、5月の上昇基調を引き継ぐ流れとなりそうだ。週初は、トランプ米大統領が輸入する鉄鋼・アルミニウム製品にかける追加関税を50%に引き上げると表明したことで下押し圧力がかかる場面も予想されるが、下値買い意欲の強さが試される。


 米国では5月雇用統計の前にISM製造業景況指数や雇用動態調査(JOLTS)求人件数など経済指標の発表が多いほか、国内では植田日銀総裁の講演が予定されており、欧州ではECB理事会が開催される。各種材料を消化しながら、長期金利や為替に神経質となる状況が続く公算が大きい。一方、米主要指数は底堅く、5月相場を終えた段階で米国の景気動向を反映するS&P500は年初来でプラス圏を回復した。米国株の上昇と円高一服がみられれば、日経平均株価は39,000円が射程圏に入る展開が予想される。


 ちなみに、昨年の6月第1週の日経平均株価は3週連続で陰線を形成。米国の長期金利が低下したことが株式の支援材料となった。大幅高の日もあった一方、海外に比べて著しく弱いといった日もあるなど、方向感が定まらなかった。それでも上昇日に値幅が出たことで、週間では約196円の上昇となった。


 日経平均株価(図表1)は先高期待が強い。5月前半には終値ベースで3/26につけた急落前の戻り高値(38,027円)を更新し、4月前半の安値を先端とした「スパイクボトム(V字)」が完成。その後、微調整にとどまりながら、5/13につけた終値ベースの直近高値(38,183円)を上回り、上昇継続の確度を高める要因となった。


 5/30は200日移動平均線(37,794円 5/30)を下値で意識し、終値では5日移動平均線(37,875円 同)上を保つ陽線を形成した。4/7安値(30792円)を起点とした短期波動は上昇継続の判断となる。


 75日移動平均線(36,790円 同)が依然として下落基調にあることが株価の上値を限定的にする要因になりえるが、200日移動平均線を上回っており、目先的には5日移動平均線の強い上昇を支えに上値を試す展開が想定される。


 上値メドは、5/29高値(38,454円)、心理的節目の39,000円、心理的節目の39,500円、2/13高値(39,581円)、心理的節目の4万円、1/24高値(40,279円)などがある。下値メドは、10日移動平均線(37,584円 同)、25日移動平均線(37,092円 同)、75日移動平均線、心理的節目の36,500円や36,000円などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/5/30)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、1-3月期四半期法人企業統計調査、5月新車販売台数(6/2)、5月マネタリーベース、10年国債入札、植田日銀総裁が内外情勢調査会において講演(6/3)、4月毎月勤労統計調査、30年国債入札(6/5)、4月家計調査、4月景気動向指数(6/6)がある。


 企業決算の発表では、伊藤園、内田洋、ピープル(6/2)、泉州電、不二電機、ダイサン(6/3)、ティーライフ(6/4)、積水ハウス、アインHD、ファースト住、エイケン工業、トラースOP(6/5)、カナモト、クミアイ化、日駐、ソフトウェアサー、アイル、ハイレックス、フジコーポ、エターナルホスヒ、日本スキー、エイチームHD、大和コン、メディ総研(6/6)などが予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、米5月ISM製造業景況指数、米4月建設支出(6/2)、韓国大統領選挙、中国5月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)、米4月製造業新規受注、米4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数(6/3)、米5月ADP雇用統計、米5月ISM非製造業景況指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)(6/4)、ECB定例理事会(ラガルド総裁会見)、米4月貿易収支(6/5)、米5月雇用統計、米4月消費者信用残高(6/6)などがある。


 海外の企業決算の発表では、キャンベル・スープ(6/2)、クラウドストライク、ダラー・ゼネラル、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(6/3)、ダラー・ツリー(6/4)、ブロードコム、ルルレモン、ドキュサイン(6/5)などが予定している。

今週の注目銘柄!(6/2-6/6)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
2975 スター・マイカ・ホールディングス 1,600 890 中古マンションの再生事業などを手がける。足元の業績は好調で、3/31に発表された2025年11月期1Q(12-2月)決算では、売上高、利益ともに同期間の過去最高を更新した。販売戸数の増加や高価格物件の販売が増益に貢献した。株価の方も堅調に推移しており、5/22には中間・期末の配当見通しの引き上げを発表。5/27に上場来高値を更新した。5/30は売り先行ながらも5日移動平均線を保つ強気の陽線を形成し、下げを否定する強い動きが継続した。上期の営業利益計画35.0億円に対して1Qで23.1億円を計上しており、業績上振れ期待から上昇基調が続くと予想する。ターゲットは1,600円、ロスカットは890円
3197 すかいらーくホールディングス 3,850 2,850 外食大手。5/15に1Q決算を発表しており、営業利益は前年同期比25.1%増の76.3億円。既存店が好調でインフレの影響を克服し、大幅な増益を達成した。通期計画250億円に対する進ちょく率は30.5%。決算は取引時間中に消化したが、この日の株価は大幅高となり、上場来高値を更新した。決算発表後も大きな反動に見舞われることなく高値圏で推移。先週は3,325円まで上昇し、再び高値を更新した。中長期では右肩上がりのトレンドが継続しており、今年に入ってからは上昇に弾みがついている。信用倍率が低く需給が軽い点も安心材料。外食の勝ち組としての評価が高まっており、強い基調が続くと予想する。ターゲットは3,850円、ロスカットは2,850円
3655 ブレインパッド 2,100 1,100 AIを活用した分析などを提供しており、多くのデータサイエンティストを有する。3Q決算開示(5/9)で通期見通しを上方修正し、自社株買いも発表した。成長分野に属する企業であることに反して、PERは20倍台前半にとどまる。値動きはグロース市場に連動しやすく、割安感があるAI関連として注目か。決算発表当日は最終的にマイナスだったが、翌営業日の5/12に急騰。市場での自社株買いを同日より開始したことが要因の一つと考えられる。なお、5/21まで自社株買いを実施し、短期間で取得を終了させた。これによって、利益確定売りによる下落を緩やかにさせたと推測できる。その後は25日移動平均線を割れずに反発したことから、短期調整が一巡したと判断。5/30は直近高値を更新し、再び買われる局面に入ると予想する。ターゲットは2,100円、ロスカットは1,100円
5929 三和ホールディングス 6,000 4,500 重量、軽量シャッターともに国内首位。欧米はM&Aで事業拡大している。日本や北米の需要が堅調で、前2025年3月期の営業利益は前の期比23.2%増の805.2億円と大幅増益を達成した。2026年3月期は同0.6%増の810.0億円を計画している。本決算と併せてDOE(自己資本配当率)の導入など配当方針の変更や、自己株取得・消却など株主還元強化策を発表。これらを受けた5/14の株価は買いで反応した。その後、5/19には5,352円まで大幅高となり、上場来高値を更新した。強い動きが続く中で商いも厚みを増しており、上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは6,000円、ロスカットは4,500円
6016 ジャパンエンジンコーポレーション 6,000 3,270 舶用ディーゼル機関専業。4/7に2,381円まで下落した後は強い戻りをみせている。4/28に大幅高となって25日移動平均線を上回ると、それ以降は同線より上が定着。直近の上昇で75日移動平均線や200日移動平均線を超える動きになってきた。本決算は前期の大幅増益着地に対して今期は営業減益見通しが提示されたこともあり、発表翌日の5/14は売りに押された。しかし、発表前の5/13に期待買いが入っていた分を打ち消した程度にとどまり、先週には発表前の高値3,610円を上回った。5/30には長い陽線を形成し、一段高への期待が高まっている。昨年7月には6,730円まで高値があった銘柄だけに、まずは今年1月高値の4,875円や節目の5,000円どころに向けて戻りを強める展開を予想する。ターゲットは6,000円、ロスカットは3,270円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・5/30現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が200億円以上、PERが50.0倍未満、PBRが5.0倍未満、配当利回りが0.5%以上、株価が25日・75日・200日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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  • ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

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