今週の株式見通し(2025/5/26-5/30)
今週(2025/5/26-5/30)の日経平均株価の予想レンジは36,500円-38,000円。東京株式市場は国内材料に乏しく、米国株や米長期金利、ドル円に神経質となる状況が続くことが予想される。米国では、5月消費者信頼感指数、1-3月期GDP改定値、4月個人消費支出(PCEデフレーター)など注目度の高い経済指標の発表がいくつかあるほか、5月開催のFOMC議事要旨の公表もあり、米長期金利の振れ幅は大きくなりやすい。5/28には米大手半導体メーカーのエヌビディアが決算発表を予定しており、先行きの見通しに強気が示されれば、指数寄与度の高い国内半導体株が上昇し、日経平均株価の出直りのきっかけになることも考えられる。
トランプ米大統領の言動には耐性がつきつつあるも、関税政策を巡っては、EU(欧州連合)や日本、中国などとの交渉過程を通じて報道されるヘッドラインに敏感な地合いは続く公算が大きい。
物色面では、日経平均株価やTOPIXなど指数に方向感が出なければ、防衛関連株、電線株、ゲーム関連株などへの日替わり物色が続くことが予想される。一方、指数が反発基調を強める場合、銀行株や電機などハイテク株への見直し買いがイメージできるほか、月末週のリターン・リバーサルが業種間で意識される可能性が高い。今月ここまでのところで買われている倉庫・運輸や海運、機械などに売りが出やすく、逆に下落している輸送用機器(自動車)や鉄鋼などに買い戻しが予想される。
ちなみに、昨年の5月最終週は軟調な展開だった。月曜の米国が休場であったことから、週初は商いが薄く、方向感に欠けた。センチメントが悪化する中、5/30は米国の長期金利が上昇してダウ平均が大きく下げたことを嫌気し、500円を超える下落となった。ただ、この日は一時900円超下げたところから戻し、全体的には値上がり銘柄の方が多かった。5/31は米国の長期金利低下を受けて買い戻しが入り、400円を超える上昇。上げ下げあったが週間では下落した。
日経平均株価(図表1)は5/13高値(38,494円)からの調整局面が続いている。5/23は75日移動平均線(36,862円 5/23)から反発する格好となったが、終値ベースでは5日移動平均線(37,294円 同)に上値を抑えられ、上げ幅は限定的だった。
4/7安値(30,792円)を起点とした短期波動は上昇継続の判断となるが、75日移動平均線上などで日柄調整が長引く可能性が高い。一方、上昇基調にある25日移動平均線(36,378円 同)との上方かい離が次第に縮小していることで調整が一巡することが想定され、今週は25日移動平均線との接近を意識して切り返すことができるかが焦点となる。
3/26につけた急落前の終値ベースの戻り高値(38,027円)を更新したことで、パターン分析では4月前半の安値を先端に「スパイクボトム(V字)」を確認した。短期的な下押しは想定内としながらも、調整一巡後の意外高の想定も必要だろう。
上値メドは、10日移動平均線(37,593円 同)、200日移動平均線(37,807円 同)、心理的節目の38,000円、5/13高値(38,494円)、心理的節目の39,000円、2/13高値(39,581円)などがある。下値メドは、75日移動平均線、心理的節目の36,500円、25日移動平均線(36,378円 同)、心理的節目の36,000円や35,500円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/5/23)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、4月企業向けサービス価格指数(5/27)、40年国債入札(5/28)、4月失業率、4月有効求人倍率、5月東京都区部消費者物価指数(CPI)、4月鉱工業生産指数、4月商業動態統計、2年国債入札(5/30)がある。
企業決算の発表では、DyDo(5/27)、プラネット(5/28)、トリケミカル、東和フード、ナトコ、キタック(5/30)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、米4月耐久財受注、米3月住宅価格指数、米3月ケース・シラー住宅価格指数、米5月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米2年国債入札 (5/27)、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(5/6~7開催分)、米5年国債入札(5/28)、米1-3月期GDP改定値、米7年国債入札(5/29)、米4月個人所得、米4月個人消費支出(PCE)、米4月個人消費支出(PCEデフレーター)(5/30)などがある。
海外の企業決算の発表では、エヌビディア、セールスフォース、HP(5/28)、コストコ、デル、アルタ・ビューティー、ベストバイ(5/29)などが予定している。
なお、5/26の米国市場はメモリアルデーのため休場となる。
今週の注目銘柄!(5/26-5/30)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 1802 | 大林組 | 2,800 | 1,910 | 最大手ゼネコンの一角。前期の大幅増益着地に対して今期は減益を計画しており、発表を受けた5/13の株価は売りに押された。ただ、押し目では買い意欲が強く、5/13のローソク足は下に長いヒゲを形成した。業態的に期初の見通しが保守的になることはある程度織り込みが進んでいたと考えられる。5/14も下落したが、この日の安値(2,126.5円)は前日安値(2,094.0円)を下回らなかった。25日移動平均線近辺ではかなり底堅い動きをみせており、5/23は25日移動平均線や10日移動平均線上を回復した。発表前の5/12には上場来高値を更新しており、基調は強い。今期は減益計画ながら増配を見込んでおり、売りを早々にこなして上昇が再開すると予想する。ターゲットは2,800円、ロスカットは1,910円 | |||||||||
| 4431 | スマレジ | 4,300 | 2,840 | クラウドを活用したPOSレジサービスなどを展開している。4月の本決算企業であり、3Q時点の営業利益は18.3億円。会社の通期計画は22.8億円となっており、進ちょく率は80%と高い。5/2受付分の大量保有報告書ではアラブ首長国連邦の投資家であるヴォイチェフ ヤクブ ポドバス氏が大株主に浮上したことが判明した。株価は4月の中旬辺りから動きが良くなっており、5/23には2024/12/12高値(3,370円)を一時上回り、昨年来高値を更新した。さらに2023年11月につけた高値(3,380円)を超えてくれば、上値が軽くなる公算が大きい。足元で新興銘柄の注目度が高まっていることは追い風である。少し長めの視点では、2021年8月につけた上場来高値(4,395円)を目指す展開を予想する。ターゲットは4,300円、ロスカットは2,840円 | |||||||||
| 6804 | ホシデン | 2,750 | 1,800 | コネクターなどの情報通信部品大手。今期はゲーム機器向けが含まれるアミューズメントの売上高が大幅に増加する見込み。要因はニンテンドースイッチ2向けとみられ、これまでのニュースから相当な人気が想定される。同社は期初計画で減益の見通しだが、これは保守的な見積もりと予想。売上の伸びを踏まえるとむしろ増益への期待が高まる。4月後半から株価が持ち直してきたところ、今期大幅増収のガイダンス(5/9発表)などを受けて、200日移動平均線を上回る水準まで回復した。一目均衡表も三役好転となっており、一段と需給が改善する兆しもみせている。業績期待を支えに、上昇ペースを速めると予想する。ターゲットは2,750円、ロスカットは1,800円 | |||||||||
| 8308 | りそなホールディングス | 1,700 | 1,040 | メガバンクに次ぐ規模の国内大手金融グループ。5/13に本決算を発表。今期は増益増配の見通しで、同時に自社株買いも発表した。配当利回りは同業に比べて低いが、値動きはメガバンクより大きい。利上げ期待も徐々に回復してきたところ、値幅を取りやすいタイミングと考える。米国が関税政策を発表したことで急落する直前の3/21高値(1,430円)に対して道半ばではあるが、上値抵抗線となりやすい75日移動平均線や一目均衡表の抵抗帯(雲)を上回る水準まで回復した。長期でみれば上昇トレンドを維持しており、それほど時間をかけずに3/21高値を上回る可能性は高い。2005年につけた上場来高値(4,990円)に比べればまだ安値圏であり、上昇余地は大きいと考える。ターゲットは1,700円、ロスカットは1,040円 | |||||||||
| 9697 | カプコン | 5,000 | 3,740 | 家庭用ゲームソフト開発大手。株価は5/20に上場来高値を更新した。5/21の日本経済新聞で、サンリオやソニーGなど高ROE銘柄に脚光が当たったことが取りあげられた。同社のROEも20%を超えており、この流れに乗れる要素を持つ。2025年3月期の営業利益は前の期比15.2%増の657.8億円で、2026年3月期の計画は同11%増の730.0億円と業績面での不安は小さい。着地に関しては4/25に上方修正を発表していたことで、決算を受けた5/14は下落で終えた。しかし、5/15と5/16は連日で大きく上昇し上場来高値更新につながっている。25日移動平均線や75日移動平均線などを割り込むと、押し目買いが入って再び上昇する右肩上がりの典型的な動きであり、当面はこの流れが続く公算が大きい。ターゲットは5,000円、ロスカットは3,740円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
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