今週の株式見通し(2025/5/12~5/16)
今週(2025/5/12-5/16)の日経平均株価の予想レンジは36,900円-37,900円。東京株式市場は伸び悩む展開か。国内企業の決算発表は終盤戦となるが、指数への寄与が大きいソフトバンクGやソニーG、メガバンクなど注目度の高い企業の発表はまだ多い。日本株はここまで多くの企業決算を織り込みながら強い基調が続いており、為替市場で円高が一服したことも追い風となっている。
一方、日経平均株価やTOPIXは過去の価格帯別売買高が膨らんだ水準に差し掛かってきた。TOPIXは5/9まで11連騰しており、目先の上昇一服のタイミングは近い。
米国では、4月消費者物価指数(CPI)、4月生産者物価指数(PPI)、4月小売売上高、5月ニューヨーク連銀製造業景気指数など注目指標が発表される。特に、CPIやPPIなどの物価指数の結果に注目だ。市場予想を上回るインフレ結果となれば、為替市場ではドル買い・円売り圧力が強まり、日本の自動車株など輸出関連株には追い風になる。一方、関税政策を通じたインフレリスクの思惑が強くなるほか、利下げ期待の後退が米国株の下落につながり、日経平均株価やTOPIXの戻りを抑える要因になる。
米主要指数は4/8安値から上昇基調にあり、ダウ平均やナスダックに対してフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)がアウトパフォームしている。これまでの日経平均株価の上昇の要因の1つになってきた。ただ、SOX指数はチャート上の節目である75日移動平均線(約3カ月平均)付近まで戻しており、金利の動向次第では急反落も予想される。
日経平均株価(図表1)は4/7安値(30,792円)から順調に戻り歩調を続けている。25日移動平均線(34,802円 5/9)を上回ったあともほぼ一本調子で上昇を続け、5/9には75日移動平均線(37,095円 同)を上回り、100日移動平均線(37,646円 同)に接近する陽線を形成して終えた。
短期的な相場の見方に変化はなく、目先波動は上昇継続の判断となる。次は、200日移動平均線(37,938円 同)がターゲットになる。3/26につけた急落前の戻り高値(38,220円)なども視野に入った。
一方、4/7安値から20営業日目が5/7に経過した。今回によく似たパターンで記憶に新しいのは、昨年8月急落後に戻していく過程のパターンである。昨年8/5安値から20日経過した後に反落調整に入っており、日柄面では変化日に近いと判断できる。
ただ、8/5安値から9/2の最初の戻り高値までは、終値ベースで率にして23%戻した経緯がある。単純に今回の4/7安値から同じ23%上昇したと試算すると38,300円程度と、急落する前の3/26の戻り高値を一気に超えることになり、早期に4万円に向けて予想外に高い想定もできる状況になろう。
上値メドは、200日移動平均線、心理的節目の38,500円や39,000円などがある。下値メドは、5日移動平均線(36,898円 同)、10日移動平均線(36,199円 同)、心理的節目の36,000円や35,500円、25日移動平均線などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/5/9)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、3月国際収支・貿易収支、4月景気ウォッチャー調査(5/12)、日銀金融政策決定会合の主な意見(4/30~5/1開催分)、4月マネーストックM2、30年国債入札(5/13)、4月企業物価指数(5/14)、4月工作機械受注、5年国債入札(5/15)、1-3月期GDP(5/16)がある。
企業決算の発表では、スズキ、オリックス、三菱地所、アサヒ、セコム、塩野義、日本酸素、ENEOS、島津製、コンコルディア、AGC、資生堂、楽天銀行、セガサミーHD、ふくおかフィナンシャルグループ、神戸製鋼所、めぶきFG、アコム、SANKYO、シャープ、マツダ、京王、三菱ガス、京急、応化工、ヤオコー、関西ペイント、カルビー(5/12)、ソフトバンクG、ホンダ、大和ハウス、住友不、りそなHD、INPEX、オリンパス、カプコン、キリンHD、ニトリHD、ネクソン、住友電、フジクラ、大林組、サンリオ、ダイフク、ゼンショーHD、大成建、日産自、ヤマハ発、出光興産、三菱ケミG、大日印、ヤクルト、ホシザキ、ユー・エス・エス、アズビル、三越伊勢丹、KOKUSAI、王子HD、NXHD、東ソー、三井化学、サッポロHD(5/13)、ソニーG、三井住友、KDDI、テルモ、SMC、パンパシHD、日ペイントH、京セラ、三住トラスト、SUBARU、鹿島、楽天G、光通信、シスメックス、東レ、TOPPANHD、西武HD、東急、清水建、三和HD、阪急阪神、スクエニHD、リコー、TBSHD、オープンハウス、GMOインターネットG、東センチュリー、GMOPG(5/14)、三菱UFJ、みずほ、ゆうちょ、ブリヂストン、日本郵政、第一生命、アシックス、T&DHD、三菱HC、エーザイ、かんぽ、荏原、キオクシアHD、JRE、電通G、京都FG、すかいHD、飯田GHD、サイバーエージェント、クレディセゾン、アサヒインテック、近鉄GHD、日産化、サンドラッグ、浜ゴム、日清製粉、レゾナックHD、住友ゴム、アマダ、堀場製作所、アルフレッサHD(5/15)、東映アニメ、フジHD、東北新社、カナデン、佐藤食品工業、アーレスティ、ムサシ、大木ヘルケア、ヨシタケ、ホリイフード、創健社(5/16)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、独5月ZEW景況感指数、米4月消費者物価指数(CPI)(5/13)、米4月生産者物価指数(PPI)、米4月小売売上高、米5月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米4月鉱工業生産指数、米4月設備稼働率、米5月NAHB住宅市場指数(5/15)、米4月住宅着工件数、米4月建設許可件数、米5月ミシガン大学消費者態度指数、米3月対米証券投資(5/16)などがある。
海外の企業決算の発表では、フォックス(5/12)、シスコ・システムズ(5/14)、ウォルマート、アプライド・マテリアルズ、ディア-(5/15)などが予定している。
今週の注目銘柄!(5/12~5/16)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 256A | 飛島ホールディングス | 2,200 | 1,575 | 土木主体の老舗ゼネコン。トンネルで実績多く、地震や水害など防災関連にも強み。飛島建設の単独株式移転により、2024/10/1にプライム市場へテクニカル上場した。南海トラフ地震含め今後の災害対策強化が急務である一方、同社のPBRは1倍を割り込んでいる。内需中心で関税影響も限定的と考えられるなか、割安感の強さが魅力。地合いの悪化を受けて3月終盤から株価は大きく下げ4月前半は急落したが、4/7に1,453円の安値をつけた後はV字で回復。4/23までの連続陽線で25日移動平均線を突破し、急落前の高値を更新した。4/23高値(1,826円)からの日柄調整の局面だが、RSI(9日)は30%割れまで低下しており、買いタイミングは近い。ターゲットは2,200円、ロスカットは1,575円 | |||||||||
| 2685 | アダストリア | 3,600 | 2,570 | カジュアル衣料「グローバルワーク」などを展開するアパレル大手。4/4発表の本決算が売り材料視されたが、その後は2,580円台で2度下げ止まり、少しずつ持ち直し始めている。円高メリットを享受できる内需株としても注目。下値の堅さは確認できたものの、4月以降のパフォーマンスはユナイテッドアローズやワールドなどの同業を下回る。決算発表後の下落率が大きかったためか、直近の内需株物色にはいまいち乗り切れていない。5/2に発表した、4月度の既存店売上高は速報値で前年同月比5.0%減。昨年よりも気温が低く、夏物商品は主力のカットソーを中心に販売が低調となったもよう。一方、25日移動平均線を上回っており、目先の悪材料は織り込んだ。株価指数に高値警戒感が強まる中、出遅れ・内需銘柄への見直し買いに期待したい。ターゲットは3,600円、ロスカットは2,570円 | |||||||||
| 3543 | コメダホールディングス | 3,500 | 2,700 | 「珈琲所コメダ珈琲店」をフランチャイズ展開している。4/9に今期ガイダンスを発表し、純利益は過去最高を見込む。国内展開が中心であり、円高のメリット(材料の輸入コスト低下)が期待できることもプラス材料。上場来高値(3,045円)をつけた2023/9/13のPERは23.5倍だったが、今期予想を基にしたPERは20倍を下回る。仮に当時のバリュエーションまで買われると株価は3500円程度となり、足元からの上値余地は大きい。4月以降の下落分は早いうちに取り戻しており、3/28高値2,920円も上抜けるなどモメンタムは強い。内需成長株としての注目度が一段と高まると判断し、買いの好機と考える。ターゲットは3,500円、ロスカットは2,700円 | |||||||||
| 5612 | 日本鋳鉄管 | 1,800 | 1,060 | 鋳鉄管業界3位。地震に強みを持つ上水道向けのダクタイル鉄管などを手がける。4/28に本決算を発表し、今期見通しは非開示としたが、前期は営業減益ながら会社計画を上回った。水インフラ耐震化の需要は今期から本格化すると考えられるため、業績持ち直しの期待は引き続き高い。1月終盤に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けた思惑買いは足元で一巡しているが、上記の決算発表を受けて翌4/30は最終的に大幅高。その直後は陰線で押しが入っているが、押し目買いのタイミングとみている。主要な日足の移動平均線の収束も確認できることから、ここからの変動率拡大、上放れが期待できそうだ。これらをまとめて上方ブレイクしている。上値が軽くなったとみて、買いのタイミングと判断する。ターゲットは1,800円、ロスカットは1,060円 | |||||||||
| 8367 | 南都銀行 | 5,000 | 3,300 | 奈良県を地盤とする地方銀行。5/9は地銀の決算発表が多く、同社は後場に開示した。ガイダンスが好感されて大引けで8%高となるなど堅調に推移。ここ数年で株価が大きく上昇しているが、それでもPBRは0.4倍台にとどまる。増配により配当利回りは5%近い水準に上昇しているため、銀行株の中でも割安感が強い。 5/9の大幅高で終値は3,965円となり、4/23の高値3,935円を上回った。戻り売りはこなして直近高値を超えたことで、上値が軽くなると想定される。また、4/23以降の推移をみると100日移動平均線を下値支持線として反発した形となる。チャート妙味も増したことで上昇が続くと予想する。ターゲットは5,000円、ロスカットは3,300円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・5/9現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が2,000億円未満、PBRが3.0倍未満、株価が25日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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