今週の株式見通し(2025/3/17~3/21)
今週(3/17~3/21)の日経平均株価の予想レンジは36,900円-37,600円。東京株式市場は4日立会の中、週前半は方向感に乏しい展開が見込まれる。注目の日銀金融政策決定会合とFOMC(連邦公開市場委員会)は3/18-19と日程が重なる。日銀会合の結果を織り込むのは3/19の後場となるが、引け後に行われる植田日銀総裁の会見内容やFOMCの結果を現物市場が織り込むのは祝日明けの3/21というスケジュールとなる。
植田総裁がどういったメッセージを市場に届けるかが注目ポイントだ。会見内容次第では為替市場や夜間取引での日経平均先物の反応が大きくなる可能性がある。また、祝日となる翌3/20の早朝にはFOMCの結果とパウエルFRB(連邦準備理事会)議長の記者会見の内容が判明することで、祝日取引が実施される日経平均先物に織り込まれる。変動が大きくなる場合、祝日明けとなる3/21の現物市場の寄り付きは波乱が予想される。
3/14の米主要指数は大幅反発。S&P500、ナスダックはともに今年最大の上昇率を記録した。米国株高を好感して、週明けの日本株は主力大型株中心に買い戻しが予想されるが、日米の金融イベントを前に積極的に上値を買う動きは限定的だろう。
今回の日米の金融政策はどちらも変更なしとの見方が強い。ただ、海外経済への不確実性が強まる中、植田総裁の会見内容が予想以上にハト派色が強いものになる場合、ヘッジファンドなどによるドルに対する円の大幅な買い越しポジションが巻き戻され、円安方向への動きが生じる可能性も十分に考えられる。円安メリットの代表格である自動車関連株は年初からの出遅れ感が強く、見直し買いの好機となることが予想される。防衛関連株や電線株などは値動きが大きいという観点から引き続き物色対象となりそうだ。
日経平均株価(図表1)は36,000円台後半で値固めが進んでいる。3/14は前日終値から下方での寄り付きとなったが、早々に売りが一巡して戻りを試す展開となった。下向きが一巡した5日移動平均線(36,896円 3/14)を上回り、10日移動平均線(37,161円 同)付近まで伸びる陽線を形成した。
先週3/11の長い下ヒゲのある陽線で底入れ期待も強いが、基本的には1/24高値(40,279円)からの二段下げ目の動きは依然として続いている。10日移動平均線の下向きが続くことで目先の上値抵抗になる可能性は高く、短期的には値固めのイメージとなる。
一方、5日移動平均線を上回る引けとなり、上目線では次は10日移動平均線を上回れるかどうか。3/7の下落で形成したマドの上限(37,580円)を埋め戻すような動きがみられるかが焦点となる。
上値メドは、10日移動平均線、3/6安値(37,580円)、心理的節目の38,000円、25日移動平均線(38,107円 同)、200日移動平均線(38,600円 同)、心理的節目の39,000円などがある。下値メドは、心理的節目の36,500円や36,000円、9/17安値(35,828円)、心理的節目の35,500円、9/9安値(35,247円)、心理的節目の35,000円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/3/14)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、日銀金融政策決定会合(~3/19)、1月第3次産業活動指数、2月首都圏新規マンション発売(3/18)、植田日銀総裁会見、1月機械受注、2月貿易収支、2月訪日外国人客数(3/19)、2月消費者物価指数(CPI)(3/21)がある。
企業決算の発表では、サンバイオ、ギフトHD、丹青社、ダブルエー、TENTIAL、アセンテック、トウキョウベース、エニグモ、システムディ、ダイワサイクル、tripla(3/17)、アスクル(3/18)、オプトエレ(3/19)、コーセル、サツドラHD(3/21)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、中国2月鉱工業生産、中国2月小売売上高、米2月小売売上高、米3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米3月NAHB住宅市場指数(3/17)、独3月ZEW景況感指数、米FOMC(~3/19)、米2月住宅着工件数、米2月建設許可件数、米20年国債入札(3/18)、パウエルFRB議長会見、米1月対米証券投資(3/19)、米10-12月期四半期経常収支、米3月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、米2月中古住宅販売件数(3/20)などがある。
海外の企業決算の発表では、ゼネラル・ミルズ(3/19)、ナイキ、マイクロン・テクノロジー、ファクトセット・リサーチ・システムズ、アクセンチュア、ダーデン・レストランツ(3/20)などが予定している。
今週の注目銘柄!(3/17~3/21)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 2269 | 明治ホールディングス | 4,200 | 2,900 | 乳業や菓子などの大手食品メーカー。最高値は2016年7月の5,465円だが、その後は上昇相場などに乗れず右肩下がりを続けている。ただ、この2/10に2,871円の安値をつけたところで下げ止まり、足元では3,300円付近まで戻している。同業と比べてもPERなどのバリュエーションに大きな差はなく、これまでの割高感が修正されてきた。配当利回りも3%台に乗せており、こちらも妙味がある。3月以降は一部アナリストから業績底打ちの予想が出てきており、株価は直近で100日移動平均線を上回るなどトレンドも変化の兆しをみせている。一目均衡表の抵抗帯(雲)を上抜けるとともに三役好転のシグナルも発生していることから、需給は改善傾向。3月決算銘柄に関しては配当、株主優待の権利取りを意識する時期となる点も追い風だ。ターゲットは4,200円、ロスカットは2,900円 | |||||||||
| 4613 | 関西ペイント | 2,800 | 2,050 | 国内総合塗料首位級。主力の自動車用は国内トップ。上期の決算が失望を誘い、昨年11月に急落。そこからしばらく下落基調が続いた。一方、3Q決算発表時には通期見通しを下方修正したものの、悪材料出尽くし感から株価は買いで反応した。下方修正で買われたことから、売りは相当程度こなしたと考えられる。2/7の3Q決算発表直前の2/5に2,011円まで下落。ただ、節目の2,000円や昨年4月の安値1,996円は下回ることなく切り返した。3Q決算を消化した2/10に25日移動平均線を上回っており、その後の上昇で75日移動平均線を上回る展開となっている。一目均衡表では3月に入って抵抗帯(雲)を上に抜けており、不安定な地合いの中でも戻りを強める展開を予想する。ターゲットは2,800円、ロスカットは2,050円 | |||||||||
| 5191 | 住友理工 | 2,500 | 1,580 | 自動車用防振ゴム大手。1/29の3Q決算発表時に通期業績および期末配当の見通しを引き上げており、発表直後の株価は強い買いで反応した。1/30に1,888円まで上昇して昨年来高値を更新した後は利益確定売りに押されており、2月は調整色を強めた。しかし、75日移動平均線近辺で売りが一巡。3/7には大幅高となって25日移動平均線を上に抜けてきた。週足では26週移動平均線をサポートとした右肩上がりのトレンドが続いており、今回もこの近辺で反転している。PERは1ケタ台、PBRは1倍割れとバリュエーション面では割安感が強い。修正した純利益計画249億円に対して3Q時点で222億円を計上しており、進ちょく率は89%と高水準。さらなる上振れへの期待は強い。ターゲットは2,500円、ロスカットは1,580円 | |||||||||
| 6432 | 竹内製作所 | 6,200 | 4,880 | ミニショベルを主力とする建機メーカー。欧州市場の建機需要減速から受注は伸び悩んでいるが、直近ではドイツ政府が債務抑制策の緩和や投資拡大の方針を示したと伝わった。同社は売上高の約4割が欧州向けであり、需要持ち直しが期待される。米国株ではなく欧州株を推奨する見方も出てきており、同社の注目度は高い。昨年5月に上場来高値6,700円をつけ、同年8/5には3,560円まで売られるなど、ここ1年間の値動きは荒い。一方、8月の急落以降は持ち直しの基調を継続。75日移動平均線も上向いており、上昇トレンドにあると考えられる。ここ数日は相場が荒れている影響で同社株も乱高下しているものの、トレンドが崩れるような動きにはなっていない。3/11は75日移動平均線に触れたところで強烈に下げ渋ったため、押し目買いのチャンスとみる。ターゲットは6,200円、ロスカットは4,880円 | |||||||||
| 8830 | 住友不動産 | 6,500 | 4,940 | 総合不動産。東京中心にオフィスビル、マンション開発を展開している。2月後半から出直り基調が鮮明で、3/14は5,580円まで上昇。今年1/31につけた直近高値(5,513円)を更新した。米国の長期金利に上昇一服感が出てきていることは、国内大手不動産株にもフォローの流れ。今週は日銀金融政策決定会合とFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されるが、日本でいくら賃上げが進展しているといっても、海外情勢が不安定なこのタイミングで日銀が追加利上げに踏み切る可能性は低い。他の不動産株に比べてもチャートの形状が良く、直近高値を超えてきたことで上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは6,500円、ロスカットは4,940円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・3/14現在、プライム市場に上場、時価総額が1,000億円以上、PERが18.0倍未満、PBRが2.0倍未満、配当利回りが1.0%以上、今期増収営業増益予想(日経予想)、株価が75日移動平均線を上回っている中から、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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