今週の株式見通し(2025/3/3~3/7)
今週(3/3~3/7)の日経平均株価の予想レンジは37,100円-38,100円。東京株式市場は外部環境をにらみながら神経質な展開か。先週の大幅安からの反動を狙った自律反発狙いの買いや売り方の買い戻しなどで週前半は反発が予想される。一方、後半は週末の米雇用統計の発表を前に買い手控え姿勢が強まり、戻り待ちの売りなどが優勢で上値を抑える公算が大きい。日米ともに金利上昇が一服する中、金融株へ腰の入った買い物は見込めず、大きく下落した半導体関連を中心としたハイテク株のリバウンドが指数のプラス方向への値幅の大きさのカギを握る。
トランプ米大統領の言動が波乱要因となる見方は継続だが、関税に関する報道にはある程度の耐性がつきつつある。短期的には為替市場での円高一服に加え、決算発表後に大きく下落した米半導体大手エヌビディア株の落ち着きや、直近で相対的に大きく下落したハイテク株主体のナスダックの動向が日本株全般の雰囲気の良し悪しの決め手となる。
2025年は早くも3月相場に突入するが、TOPIX(東証株価指数)の過去40年(1985~2024年)の月間の騰落率実績をみると、3月~4月は年間を通じて最も上昇率が高くなりやすい傾向が見てとれる。年末にかけて一般的にいわれるクリスマスラリーに対して、スプリングラリーともいわれるほど過去は強かったタイミングといえる。ただ、あくまでも平均であり、単年ベースでみると決してすべての年に当てはまるわけではない。
また、過去40年、3月は12カ月のうちで高値と安値の値幅率が9%と最も大きくなりやすい月であったことがわかる。コロナショックがあった2020年の23%が平均を大きく押し上げた側面もあるが、過去40年の中で2ケタの値幅率となったのは12回もあり、年間では最も波乱が起きやすい特徴が挙げられる。
日経平均株価(図表1)は軟調な展開が続いている。2/28は弱いスタートから下値模索の展開となり、一時は37,000円を割り込む場面があった。昨年9月に形成したダブルボトムのネックラインである36,900円付近を下値で意識して下げ幅を縮小したが、10月以降のレンジを下放れるような陰線を形成して終えた。
一方、月足の一目均衡表では、2月の最終日に転換線(36,791円)を下値で意識する格好となった。目先は自律反発に期待したいところであるが、下向きの5日移動平均線(38,113円 2/28)や10日移動平均線(38,600円 同)に上値抵抗にあう可能性が高く、当面は値固めに時間を要す可能性が高い。
上値メドは、5日移動平均線や10日移動平均線、200日移動平均線(38,668円 同)、25日移動平均線(38,968円 同)、心理的節目の39,500円、1/31高値(39,681円)などがある。下値メドは、心理的節目の37,000円、9/12高値(36,902円)、9/18高値(36,675円)、心理的節目の36,500円、9/17安値(35,828円)などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/6/3-2025/2/28)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、1月失業率、1月有効求人倍率、2月マネタリーベース、10-12月期法人企業統計、10年国債入札(3/4)、2月都心オフィス空室率、30年国債入札(3/6)がある。
企業決算の発表では、伊藤園、タカショー、ピープル(3/3)、DyDo、内田洋、ティーライフ、ダイサン、エイケン工業(3/4)、フジコーポ(3/5)、積水ハウス、カナモト、泉州電、ロックフィール(3/6)、クミアイ化、日駐、ソフトウェアサー、ハイレックス、アイル、サトウ食品、エターナルホスピタリティ、日本スキー、ファースト住、日ハウスHD、アスカネット、ナ・デックス、ゼネパッカー、大和コン、アールエイジ(3/7)などが予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、中国2月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)、2月米ISM製造業景況指数(3/3)、中国で全国人民代表大会(全人代)開幕、中国2月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)、米2月ADP雇用統計、米1月貿易収支、米1月製造業新規受注、米2月ISM非製造業景況指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)(3/5)、ECB定例理事会(ラガルド総裁定例記者会見)、米1月貿易収支(3/6)、米2月雇用統計(3/7)などがある。
海外の企業決算の発表では、ベストバイ、ターゲット、オートゾーン、クラウド・ストライク(3/4)、キャンベル・スープ(3/5)、コストコ・ホールセール、クローガー、ブロードコム(3/6)などが予定している。
今週の注目銘柄!(3/3~3/7)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 4686 | ジャストシステム | 4,500 | 3,390 | 日本語入力システム「ATOK(エイトック)」や小学生向けのタブレット学習サービスなどを展開する。昨年2月の2,467円をボトムに右肩上がりのトレンドが継続中。8月の日本株の急落局面でも大きく崩れることはなかった。 昨年12月後半以降は軽めの調整が入っていたが、2/7の3Q決算を確認した後は値固めから急動意の展開となっている。2/21に3,835円まで上昇した後は相場全体が軟調な中でひと押し入れる格好となっているが、昨年9月高値(3,655円)のフシをサポートに上昇再開が見込まれる。ここから上は2023年6月につけた4,783円まで抵抗となりそうな水準は少なく、上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは4,500円、ロスカットは3,390円 | |||||||||
| 5411 | JFEホールディングス | 2,400 | 1,670 | 粗鋼生産国内2位・世界10位台のJFEスチールが中核の持株会社。2/6の3Q決算発表時に通期見通しを下方修正しており、これを受けた翌2/7は下落した。しかし、安く始まった後は値を戻し、この日のローソク足は実体の長い陽線を形成。その後は下値を切り上げており、悪材料出尽くし感が強まっている。昨年4月から12月にかけて下げ基調が続いたが、この間に値幅の調整がかなり進んだ。今年に入って持ち直してきたことで13週移動平均線は下落から上昇に転じてきた。足元ではその13週移動平均線をサポートに基調が上向きとなる中、26週移動平均線を上回ってきた。予想配当利回りは5%を超えており、キャピタルゲインとインカムゲインの両面から選好されやすい状態が続くと予想する。ターゲットは2,400円、ロスカットは1,670円 | |||||||||
| 6292 | カワタ | 980 | 740 | プラスチック樹脂加工機器の大手。2025年3月期は3Q累計で最終減益となったものの、通期計画をほぼ達成。上方修正はなかったが、例年4Qに利益を大きく計上する傾向がある。配当利回りが5%程度で高く、0.5倍を下回るPBRの低さも踏まえると割安感は大きい。株価は下落トレンド入りする直前の高値が昨年1/30の1,164円だった。その後はほぼ売り一辺倒だったが、ちょうど1年後の今年1/30に747円の安値をつけ、そこから徐々に持ち直す展開となっている。2/21には大陽線を形成し、おおよそ11カ月ぶりに100日移動平均線を上回り、一目均衡表の抵抗帯(雲)を下から上抜けた。長らく続いた低迷から脱出する局面と判断する。ターゲットは980円、ロスカットは740円 | |||||||||
| 7725 | インターアクション | 1,500 | 1,050 | 画像センサー(CMOSセンサー)向けの検査用光源装置などを手掛ける。今期は営業減益の見通しであるものの、期初計画からは上方修正されている。また、直近では株主還元方針としてDOE(株主資本配当率)指標の導入も発表。同社は景気動向に左右されやすいビジネスのため、安定配当が期待できるDOE目安の方針は長期投資家の獲得につながる。株価は昨年12月半ばに962円の安値をつけて持ち直し、2023年12月と同じく900円台で下げ止まった。今年1/10発表の上期決算発表を受けてトレンドが転換しており、1年前と動きが似ている。このまま上昇すれば1,700円台が視野に入るため、上値余地は非常に大きい。一目均衡表は2月上旬に三役好転しており、需給改善とともに堅調な推移を続けると予想する。ターゲットは1,500円、ロスカットは1,050円 | |||||||||
| 8053 | 住友商事 | 4,100 | 3,100 | 住友系の総合商社。日本経済新聞など複数メディアが米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が公表した「株主への手紙」について取り上げ、その中でバフェット氏が日本の商社株を買い増す意欲があることを報じた。全体市場が不安定になっている中、商社株買いに対する安心感は続く公算が大きい。株価は昨年8月に急落した後は長く横ばい推移が続いている。直近では3Q決算を発表して買われた後に急失速した。ただ、直近2/20の安値は3,204円で、これまで3,200円近辺では何度も反転している。3Q決算発表時には通期の見通しを上方修正しており、足元の業績に対する不安も少ない。ターゲットは4,100円、ロスカットは3,100円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・2/28現在、プライム・スタンダード市場に上場、PBRが3.0倍未満、配当利回りが0.5%以上、株価が25日・75日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性・話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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