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週刊日本株式アウトルック

東京市場はショートカバーで反発か、景気期待から米国株高が追い風に

2025/1/20
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2025/1/20~1/24)

 今週(1/20~1/24)の日経平均株価の予想レンジは38,300円-39,800円。東京株式市場は反発が予想される。1/17の米国株式市場は反発。年内の複数回の利下げ期待が高まったことや、大手金融機関を皮切りに発表がスタートした第4四半期決算が総じて良好な結果となったことがセンチメントの改善につながった。1/17の日経平均株価は一時38,000円近くまで下落するものの長い下ヒゲで終えており、米国株高を好感して買い先行が予想される。


 1/20の米大統領就任式と1/23-1/24の日銀金融政策決定会合が注目イベントとなる。トランプ氏の大統領就任が市場の混乱を招かなければ、日銀は利上げに踏み切る可能性が高い。そのシナリオで早期に織り込むことができれば、週後半に向けては買い優勢から戻りを試す展開が予想される。一方、トランプ大統領の言動からグローバル株式市場が崩れることになる場合、日銀による利上げ見送りの可能性が高まろう。いずれにしても、円安・ドル高の環境下が予想され、日本株にとっては買い戻しが下値を支える週となりそうだ。



 1/17の米国株式市場でダウ平均、S&P500、ナスダックの主要3指数は軒並み高となり、S&P500は12月の昨年来高値(6,090.27ポイント)まであと1.6%程度まで回復した。トランプ政権による景気浮上期待が高まれば、史上最高値を再び更新することは時間の問題だろう。1/17には国際通貨基金(IMF)が2025年の米国の成長率を上方修正した。ここで株価の上値の重荷となってきた米長期金利(10年債利回り)の上昇一服が鮮明となれば、日米ともにリスク選好地合いの中、景気敏感株やハイテク株への買い戻しが強まる展開が予想される。



 日経平均株価(図表1)は下値を試す展開となっている。1/17は前日までの並んだ陰線を下振れる展開となり、一時は心理的節目の38,000円に迫る場面があった。一方、後場は次第に下げ幅を縮小する動きとなり、日足ローソク足は下ヒゲの長い陰線十字足を形成して終えた。


 12/27高値からの二段下げの下値模索が続く中、マドを開けた状態で陰線が続いており、強い下振れにも警戒したい。昨年11月後半で下げ渋った心理的節目の38,000円前後を意識して下げ止まるかが焦点となる。


 一方、1/17の「十字足」が反転上昇への分岐のシグナルとなるかが注目される。下向きに変化している10日移動平均線(39,200円 1/17)や25日移動平均線(39,272円 同)などに上値を抑えられる可能性は高いが、早期の75日移動平均線(38,953円 同)上への回復が昨年10月以降のもみ合い相場継続を確認できる最初の関門となる。


 上値メドは、75日移動平均線、25日移動平均線、心理的節目の39,500円や40,000円、12/27高値(40,398円)などが考えられる。下値メドは、心理的節目の38,000円、11/28安値(37,801円)、心理的節目の37,500円、9/12高値(36,902円)、9/17安値(35,828円)などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2024/1/4-2025/1/17)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、11月機械受注、11月第三次産業活動指数(1/20)、40年国債入札(1/21)、日銀金融政策決定会合(~1/24)、12月貿易統計、12月首都圏新規マンション発売(1/23)、植田日銀総裁記者会見、日銀、経済・物価情勢の展望を公表、12月全国消費者物価指数(CPI)(1/24)がある。


 企業決算の発表では、スーパーツール(1/20)、ブロンコB(1/21)、光世証(1/22)、ディスコ、ニデック、カワチ薬品、エイトレッド(1/23)、オービック、OBC、東製鉄、日置電、ブルドック、令和AH、アクシーズ、ヒガシ21、PLANT(1/24)が予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、米大統領就任式(1/20)、世界経済フォーラム(ダボス会議)(~1/24)、独1月ZEW景況感指数(1/21)、米20年国債入札(1/22)、米12月中古住宅販売件数(1/24)などがある。


 海外の企業決算の発表では、ネットフリックス、3M、D.R.ホートン、キーコープ、フィフスサードバンコープ(1/21)、プロクター&ギャンブル、テクストロン、ジョンソン&ジョンソン、アボット・ラボラトリーズ、トラベラーズ・カンパニーズ、TEコネクティビティ、ハリバートン(1/22)、ゼネラル・エレクトリック、ノーザン・トラスト、ユニオン・パシフィック、テキサス・インスツルメンツ(1/23)、ベライゾン・コミュニケーションズ、アメリカン・エキスプレス(1/24)が予定している。


 なお、1/20の米国市場はキング牧師生誕日のため休場となる。

今週の注目銘柄!(1/20~1/24)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
3479 ティーケーピー 1,600 1,200 貸会議室大手。1/14の3Q決算発表時に通期見通しの下方修正と自己株取得を発表。好悪どちらの材料に反応するかが注目されたが、これらを受けた翌1/15の株価は5%を超える大幅上昇となった。昨年10月に上期決算を受けて急落した後は、長く1,200円近辺でのもみ合いが続いていた。下値に関しては固まってきた中、昨年後半にかけては強含む場面もあり、底打ちの兆しも見られていた。1/15のローソク足は上に長いヒゲをつけながらも陽線を形成。商いも膨らんでおり、やれやれ売りは相当程度こなしたと考えられる。この先は昨年10月の急落前の水準である1,500円レベルに向けて、水準を切り上げる展開を予想する。ターゲットは1,600円、ロスカットは1,200円
6141 DMG森精機 3,040 2,200 工作機械大手。3Q決算発表と同時に通期の利益見通しを下方修正するなど業績動向はさえない。ただ、今期の減益は一過性の費用による部分も大きい。受注動向には注意する必要があるものの、前期がボトムとなる可能性が高い。株価は昨年5月に最高値4,810円をつけた後、足元まで下落トレンドが続いている。高値から半値以下に落ち込んだが、一部アナリストからはそろそろ工作機械受注の回復を予想するといった見方も出てきた。PBR1倍割れが近い水準でもあり、会社側もこれは回避したいと考えられる。レーティング引き下げを受けて1/17は昨年来安値をつけたものの、そこから持ち直してプラス転換。目先の悪材料を織り込んだとみて、買いの好機と判断する。ターゲットは3,040円、ロスカットは2,200円
7729 東京精密 9,100 6,880 半導体製造装置・計測機器メーカー。昨年7月に13,800円の高値をつけ、翌8月には6,134円の安値をつけた。短期間で半値になったが、その後も戻りは鈍い。ただ、台湾TSMCの今期投資計画は前期よりも大きい。同社はウェハテスト用で世界首位のため、先端半導体向け需要による業績期待が持てる。バリュエーションが高い半導体関連の中で、同社はPERは13倍弱と割高感はない。1/16にファストストキャスティクスが好転しているため、短期的な反転上昇の期待も出てきた。昨年11月の高値9,283円に対する下落率は足元で約22%と大きく、ここからの上値余地は大きいと考える。ターゲットは9,100円、ロスカットは6,880円
7780 メニコン 1,700 1,280 角膜コンタクトレンズの大手。上場来高値は2021年9月の4,830円だが、このところはコロナショック時の安値を下回る水準に落ち込んでいる。一方、今期純利益は70億円を見込んでおり、コロナ前の2019年3月期と比べて約2倍となる。成長性が高いことに変わりはなく、業績拡大に反して売られすぎと考える。 昨年9月後半~11月前半までの2カ月間は上昇していたものの、その後の2ケ月で上昇分をすべて吐き出した。一段安の懸念があったところ、1/14は地合いが悪いなかで下ヒゲ陽線を形成。翌1/15に5日移動平均線を上回ったことで底打ち期待が高まっている。昨年11月14日の高値(1,810円)→1/14の直近安値(1,299円)の半値戻しは1,550円程度。リバウンド狙いで10%以上の値幅が取れるタイミングと判断する。ターゲットは1,700円、ロスカットは1,280円
9948 アークス 3,000 2,400 北海道や東北を中心に食品スーパーを展開する。1/8に3Q決算と併せて配当方針の変更を発表。これに伴い、期末配当見通しを34円から38円に引き上げた。3Q累計では減益着地となったものの、株主還元強化が好感されて、これらを受けた1/9の株価は上昇。ローソク足では実体の長い陰線を形成したが、この日の高値は2,740円まであった。昨年8月以降は2,500円近辺での一進一退が続いており、安値圏でのもみ合いを上に放れてきた。配当方針見直しでは「長期安定的な累進配当を実施してまいります」との文言が新たにつけ加えられており、今後の配当に関しては増加傾向が見込まれる。下値不安の後退と決算を無難に通過した安心感から、目先は買いが入りやすくなる展開を予想する。ターゲットは3,000円、ロスカットは2,400円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・1/17現在、プライム・グロース市場に上場、時価総額が500億円以上、PERが35.0倍未満、PBRが2.0倍未満、信用倍率が15.0倍未満(1/10現在)、今期増収予想(日経予想)から、テクニカル面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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