2025-12-12 06:25:57

マーケット > レポート > 週刊日本株式アウトルック

週刊日本株式アウトルック

重要イベント多く気の抜けない一週間、決算内容で個別株は乱高下

2024/10/28
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2024/10/28~11/1)

 今週(2024/10/28-11/1)の日経平均株価の予想レンジは36,900円-39,900円。株式市場は重要イベントが多く気の抜けない一週間となりそうだ。10/27に投開票された衆議院選挙で与党が過半数を維持できなかったことで、週初はショック安の見方が大勢だ。一方、選挙前でも政権運営に対する不透明感が強かったほか、経済政策への期待で株買いができる状況ではなかった点からすると、国民に直結するような経済対策への期待が株価を押し上げる展開も想定される。海外投資家は7月後半あたりから売り越し基調(現物・先物合算)を続けており、投機的な動きをする短期資金以外からは売り圧力は軽微との見方もできそうだ。選挙前から与党不利な状況はある程度織り込まれており、ショック安があった場合でも、この先の大型イベントを含めた以下のスケジュール観からは売りが継続するような局面ではない。



 週末発表の米10月雇用統計(11/1)までの米経済指標や、米巨大ハイテク企業の決算、国内企業の決算本格化、日銀金融政策決定会合(10/30-31)などの重要イベントを控えており、今週は極端に一方向へ振れる展開は想定しづらい。来週には大接戦と伝わっている米大統領選挙(11/5)が控えている点も積極的な売買を手控える要因となろう。


ただ、上記の材料やイベントにネガティブに反応するケースが続く場合、投資家心理の悪化につながり、週末は三連休を前にリスク回避ムードが強まりやすい。



日経平均株価(図表1)は10/15高値(40,257円)を起点に下落基調が続いており、10/23までは11日連続の陰線を形成。10/24は12日ぶりの陽線となったが、10/25は再び陰線で終え10/2以来の38,000円割れとなった。


 一方、10/25は前日の陽線にはらむような「十字足」に近い迷いのコマを形成した。今週は終値ベースで10/2安値(37,808円)を割り込まず、反転できるかが焦点となる。下向きに変化している5日移動平均線(38,305円 10/25)や10日移動平均線(38,811円 同)などに上値を抑えられやすく、10/2安値を下回ると37,000円どころまで調整が長引く可能性が高まる。  


 上値メドは、75日移動平均線(38,160円 同)、10日移動平均線、10/15安値(39,910円)、心理的節目の40,500円、7/17安値(41,054円)などがある。下値メドは、10/2安値(37,651円)、9/12高値(36,902円)、9/17安値(35,828円)、9/9安値(35,247円)などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/8/1-2024/10/25)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、9月失業率、9月有効求人倍率、2年国債入札(10/29)、日銀金融政策決定会合(~10/31)、10月消費者態度指数(10/30)、植田日銀総裁記者会見、日銀、経済・物価情勢の展望を公表、9月鉱工業生産指数、9月商業動態統計(10/31)がある。


 企業決算の発表では、塩野義、日東電、ヒューリック、TOTO、コーエーテクモ、スタンレ電、マクニカHD、コクヨ、ゼオン、PALTAC、明電舎、さくら、マネックスG(10/28)、キーエンス、コマツ、NEC、JR東海、オービック、シマノ、JPX、カプコン、大和証G、中部電、大東建、SCSK、NSSOL、小糸製、山崎パン、OBC、MARUWA、NESIC、アマノ、日野自、四国電、日ガス、松井証(10/29)、日立、OLC、アドバンテ、アステラス薬、NRI、京セラ、関西電、マキタ、東ガス、エムスリー、東電力HD、双日、住友化、東映アニメ、三菱自、日清粉G、サイバエージ、LIXIL、九電工、邦ガス、アルプスアル、日電硝、カゴメ(10/30)、第一三共、JT、HOYA、武田、デンソー、富士通、大塚HD、三菱電、住友商、ルネサス、豊田織機、JR東日本、パナソニックH、豊通商、日本酸素、コナミG、レーザーテク、商船三井、ZOZO、協和キリン、ANA、大塚商、住友林、大ガス、アイシン、富士電機、MonotaRO、阪急阪神、スクリン、小野薬、積水化、TIS、特殊陶、三和HD、九州電、東北電、新電工、イビデン、ソシオネクスト(10/31)、三菱商、KDDI、三井物、村田製、丸紅、TDK、野村HD、SUBARU、住友電、旭化成、JR西日本、三菱ケミG、エプソン、サンリオ、JAL、AGC、ヤマハ、ヒロセ電、メディパル、日本ハム、BIPROGY、カルビー、DMG森精、オルガノ、レンゴー(11/1)が予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、米2年国債入札、米5年国債入札(10/28)、米8月住宅価格指数、米8月ケース・シラー米住宅価格指数、米9月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、米10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米7年国債入札(10/29)、米10月ADP雇用統計、米7-9月期GDP速報値、米9月NAR仮契約住宅販売指数(10/30)、中国10月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米9月個人所得、米9月個人消費支出(10/31)、中国10月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)、米10月雇用統計、米10月ISM製造業景況指数(11/1)などがある。


 米国企業の決算発表では、フォード・モーター、センターポイント・エナジー、オン・セミコンダクター(10/28)、アルファベット、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ、ファイザー、エレクトロニック・アーツ、シスコ、マクドナルド、スタンレーブラック&デッカー、インサイト、マスコ・コーポレーション、フィリプス66、D.R.ホートン、レイドス・ホールディングス(10/29)、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、イーベイ、キャタピラー、オーティス・ワールドワイド、ガーミン、TEコネクティビティ、バイオジェン、クラフト・ハインツ、ヒューマナ、ヘス、グローバル・ペイメンツ、エクセロン、ナイソース、マーチン・マリエッタ・マテリアルズ、イーライリリー、イリノイツールワークス、アッヴィ、ブンゲ、バルカン・マテリアルズ、アムジェン、ドアダッシュ(10/30)、アップル、アマゾン・ドットコム、インテル、ウーバー・テクノロジーズ、シグナ、CMSエナジー、インターコンチネンタル取引所、インターナショナル・ペーパー、イートン、エスティ・ローダー、リジェネロン・ファーマシューティカルズ、メルク、ウィスコンシン・エナジー、サザン、コノコ・フィリップス、W・W・グレインジャー、ケロッグ、アメテック、ザイレム、エクセル・エナジー(10/31)、エクソン・モービル、シェブロン、カーディナルヘルス、チャーター・コミュニケーションズ、Tロウ・プライス・グループ、ウォーターズ、CBOEマーケッツ、ドミニオン・エナジー、パシフィックパワー&ライト(11/1)が予定している。

今週の注目銘柄!(10/28~11/1)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
2503 キリンホールディングス 2,680 2,080 ビール類シェア国内首位級。ブラジル撤退で海外はアジア、豪州が主力である。同業のアサヒGHDが「スーパードライ」などの価格改定(値上げ)を実施すると発表し、10/23は地合いの悪い中、両銘柄がそろって大きく上昇した。同社に関しては連想買いではあるが、寡占業態だけに早晩同様の発表が出てくることが予想される。9月以降はレンジ相場が続いてきたが、レンジ上限である2,250円近辺の上値のフシを突破する兆候がみえてきた。週足では13週移動平均線が26週移動平均線を上回ってきた。年末にかけてはビール需要の高まりも期待できる中、レンジ上放れから買いの勢いが強まる展開を予想する。ターゲットは2,680円、ロスカットは2,080円
3046 ジンズホールディングス 7,500 5,080 均一料金の眼鏡販売「ジンズブランド」を展開している。同社は10/11、2025年8月期の通期連結営業利益予想を85.0億円(前期比8.5%増)にすると発表した。市場コンセンサスを上回ったことで、連休明け10/15の株価は急騰し、10/16に年初来高値を更新。10/16の高値(6,440円)を起点に10日移動平均線割れまでスピード調整となった。一方、10/23付けで、みずほ証券が2025年8月期以降も営業最高益更新が続くとして目標株価を引き上げ(5,400円→7,400円)たことを材料に5日移動平均線超えの陽線で切り返している。市場は決算発表の本格化を前に個別ベースでは手掛けづらい局面に入る中、業績期待の小売のモメンタム株として短期的には注目が続く公算が大きい。ターゲットは7,500円、ロスカットは5,080円
3912 モバイルファクトリー 1,170 780 スマホ向けのソーシャルゲーム開発・配信会社。同社は10/25の 13時、2024年12月期の通期連結営業損益予想を従来の10.6億円から10.1億円(前期比7.0%増)に下方修正を発表した。一方、同日発表した株主優待制度の新設が好感され、発表後は一時915円まで騰勢を強める場面があった。高値圏に近い引けとはいえないが出来高が急増しており、株主還元方針の変更が好感されて7/29につけた年初来高値(887円)を更新した。急増した出来高水準を維持することはできないだろうが、高値更新で需給が一気に改善した可能性が高く、4ケタ乗せ回帰に期待がかかる。ターゲットは1,170円、ロスカットは780円
5105 TOYO TIRE 2,600 2,000 三菱系の国内タイヤ大手。今期純利益は大幅減益の予想だが、為替差益、有価証券売却益の反動減などが主な要因。一方、特殊要因を除き配当性向30%以上をめざすとしており、足元の配当利回りは4.9%程度。主力のタイヤ株は軒並みさえないが、同社は相対的に魅力があると考える。夏以降の動きを見ると8/5に年初来安値を更新(1,867円)し、そこからの戻りは鈍い。ただ、10月以降は2,100円台で横ばいを続けており、ボリンジャーバンド(20日)も収束。5月後半から発生していた下落トレンドに変化の兆しが出てきた。10/22は東証プライム銘柄の9割が下げる中で逆行高となるなど、強い動きもみられる。12月権利を意識する時期であることも踏まえ、買いのタイミングと判断する。ターゲットは2,600円、ロスカットは2,000円
7739 キヤノン電子 2,850 2,150 キヤノンの製造子会社。カメラシャッター製造やLBPのレーザースキャナー・組み立てが収益柱。3Q決算が好感され、10/24は5%近い上昇となった。3Q累計の連結営業利益は前年同期比78.8%増の82.5億円。四半期ごとにみると、1Q(1-3月)が22.1億円、2Q(4-6月)が26.0億円、3Q(7-9月)が34.4億円となっており、直近3カ月で利益を大きく積み増している。通期の見通し92.5億円に対する進ちょく率は89.2%で、上振れに対する期待が高い。10/25に2,406円まで上昇しており、10/7につけた直近高値の2,381円を上回った。短期的には5日移動平均線上から上値追いが期待できる。週足でも26週移動平均線や13週移動平均線近辺で反転しており、決算を評価した買いが続くと予想する。ターゲットは2,850円、ロスカットは2,150円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・10/25現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が50億円以上、PERが30.0倍未満、PBRが7.0倍未満、今期営業増益予想(日経予想)、株価が13週移動平均線を上回っている中から、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
  • ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

免責事項・注意事項

  • 本レポートは、株式会社DZHフィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。本レポートは、DZHが信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZHはその正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示したすべての内容は、DZHで入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。DZHは、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができない場合があります。
  • 本レポートは、お客さまへの情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の勧誘を目的としたものではありません。また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客さまの特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮したものではありませんので、個々のお客さまに適切なものであるとは限りません。本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、DZHは一切その責任を負いません。

    DZHおよびグループ会社は、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのようなレポートを発行する場合もあります。DZH、グループ会社およびその役職員は、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合があります。本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、DZH自身のアドレスが記載されている場合を除き、ウェブサイト等の内容についてDZHは一切責任を負いません。本レポートの利用に際しては、お客さまご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。