2025-12-10 08:06:41

マーケット > レポート > 週刊日本株式アウトルック

週刊日本株式アウトルック

地合い良好も衆議院選挙を控え方向感に欠く展開か

2024/10/21
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2024/10/21~10/25)

 今週(2024/10/21-10/25)の日経平均株価の予想レンジは38,800円-39,800円。東京株式市場は方向感に欠く展開か。10/23(予定)のニデックを皮切りに、3月決算企業の上期業績発表がスタートする。今週はまだ決算発表は少ないが、下押す場面があれば翌週を見越した買いが入りやすい。10/27は衆議院選挙の投開票日となり、10月最終週は先行き不透明感がある程度後退し、決算を材料に個別の売買が活発になることが期待できる。一方、10/23には東京メトロがプライム市場に新規上場する。注目度は高く、投資家の物色意欲を刺激するだろう。


 米国では決算発表に対する株価の反応が良いものが多く、ダウ平均は高値更新基調が続いている。概ね、良好な地合いが見込まれる中、日本株にとっては米国株全般の動向や円安基調が保てるかが焦点となりそうだ。米国の大型企業の業績内容が安心材料になれば、翌週決算発表を控えたメタ、マイクロソフト、アップルなど巨大ハイテク企業への期待が高まりやすくなり、ダウ平均やS&P500に対して出遅れ感のあるハイテク株主体のナスダックの追い上げにつながる公算が大きい。米国のソフトランディング期待や円安を背景に日本株へも本格化する決算への期待が強くなり、先物主導で指数を押し上げる(取引時間中に上値を試す)場面がそろそろ出てくることが予想される。



 日経平均株価(図表1)は上値の重い展開が続いている。10/18までは8日連続の陰線を形成。10/18は前日同様に高寄りスタートとなったが、5日移動平均線(39,317円 10/18)や10日移動平均線(39,215円 同)などに上値を抑えられ伸び悩んだ。


 8日連続の陰線はややネガティブな現象だが、10/18の陰線は前日の安値レベルで下げ渋っており、反発の兆候とみることもできる。今週は5日移動平均線や一目均衡表の転換線(39,537円 同)上へ早期に回復できるかがポイント。先週は9/27高値(39,829円)を上回っており、当面は短期的な調整を挟みながら、7/18の下げで開けたマド上限(41,054円)を試す見方を継続したい。


 上値メドは、10/15高値(40,257円)、心理的節目の40,500円、7/17安値(41,054円)、心理的節目の42,000円、7/11安値(42,102円)などがある。下値メドは、75日移動平均線(38,301円 同)、心理的節目の38,000円、10/2安値(37,651円)、9/12高値(36,902円)などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/8/1-2024/10/18)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、9月首都圏マンション発売(10/21)、10年クライメート・トランジション利付国債(10/22)、20年国債入札(10/24)、10月東京都区部消費者物価指数(CPI)(10/25)がある。


 企業決算の発表では、コメリ、両毛シス(10/22)、ニデック、キヤノンMJ、森トラストRE、航空電、キヤノン電、タカラリート、KOA、高純度化、クレオ(10/23)、キヤノン、富通ゼネ、信越ポリ、未来工業、ナガセ、SBIGアセット、キムラユニティー、エイトレッド、大丸エナ、ディーエムエス、PLANT(10/24)、信越化、中外薬、ファナック、日立建、ミスミG、野村不HD、東製鉄、沖縄セルラー、ジャフコG、日本エスコン、アイチコーポ、プレミアG、ナフコ、カワチ薬品、岩井コスモ(10/25)が予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、米9月中古住宅販売件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、G20財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、~10/24)、米20年国債入札(10/23)、米10月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米9月新築住宅販売件数(10/24)、独10月Ifo景況感指数、米9月耐久財受注(10/25)などがある。


 米国企業の決算発表では、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ゼネラル・モーターズ(GM)、3M、テキサス・インストゥルメンツ、エーオー・スミス、クエスト・ダイアグノスティクス、ムーディーズ、ペンテア、ベライゾン・コミュニケーションズ、レイセオン・テクノロジーズ、ノーフォーク・サザン、ロッキード・マーチン、インベスコ、キンバリー・クラーク、フィリップモリスインターナショナル、シャーウィン・ウィリアムズ、フリーポート・マクモラン、インターパブリック、ダナハー(10/22)、テスラ、アイビーエム、ボーイング、コカ・コーラ、CMEグループ、ノーザン・トラスト、サーモフィッシャー、エイブリー・デニソン、AT&T、ローパー・インダストリーズ、ボストンサイエンティフィック、アンフェノール、ヒルトン・ワールドワイド、ゼネラル・ダイナミックス、ネクステラエナジー(10/23)、ハネウェル・インターナショナル、サウスウェスト航空、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)、CBREグループ、ダウ・インク、DTEエナジー、ドーバー、ノースロップ・グラマン、ハズブロ、キャリア・グローバル、LKQ、S&Pグローバル、プール、テクストロン、ユニオン・パシフィック、バレロ・エナジー、トラクターサプライ、ラボラトリーコープ(10/24)、エーオン、コルゲート・パルモリブ、HCAホールディングス、センティーン(10/25)が予定している。

今週の注目銘柄!(10/21~10/25)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
3565 アセンテック 1,000 560 仮想デスクトップやセキュリティ関連製品を取り扱う。ここ数年の営業利益は多少なりとも上下したが、比較的安定して推移。今期(2025年1月期)は最高益を見込む。海外情勢が不安定な中、底堅い国内需要により着実な成長が期待できる銘柄として注目したい。8/5の急落から徐々に持ち直し、7/12の戻り高値(639円)を更新するなど、ここ2ケ月ほどの株価は堅調に推移している。オシレーター系指標では多少の過熱感はあるが、拡大するボリンジャーバンドの+1σ~+2σで推移するバンドウォークの状態にあり、しばらく上昇基調が続くと予想する。コロナ禍の2020年10月に上場来高値2,534円をつけたが、業績成長に反して足元の株価は3ケタ台。今後の成長ペースや株主還元次第で4ケタ回復は十分に可能と考える。ターゲットは1,000円、ロスカットは560円
4475 HENNGE 1,560 1,000 クラウドID管理サービスなどを提供するSaaS系企業。3Q累計の営業利益は前年同期比64%増と大幅に増加した。通期計画に対する進ちょく率は97%と高い。積極的な費用投下のため通期の見通しは据え置いたが、計画を上振れる可能性もあるとしている。本決算は11/8の予定であり、業績期待による先回り買いが入りやすい時期と考える。今年は株価の上下が激しいものの、8月の急落に対して回復は早かった。その後も下値を切り上げる動きを続けており、75日移動平均線も上向きに転じ始めている。また、RSI(14日)は過熱感が出ない範囲で50%前後を保つ。今年の高値が1,753円(2/14)だったことを踏まえると、ここからの上昇余地は大きいとみる。ターゲットは1,560円、ロスカットは1,000円
5233 太平洋セメント 4,100 3,150 セメントの国内最大手。今年前半は株価が非常に堅調な推移だったこともあり、8月初頭の急落が特にきつかった。それ以降は7月の水準に戻ることができず、方向感を欠く展開となっている。ただ、10/17の取引時間中に発表された自社株買いの規模感が大きい。下方向へ振れるリスクが後退したため、投資妙味が増してきた。自社株買いの発表を受けて10/17は後場に急騰したが、実施期間は10/18以降となる。連日で自社株買いが実施されることも珍しくないため、大幅高の反動安を狙った売りポジションは組みにくい。また、一目均衡表の抵抗帯(上限)を上抜けると三役好転となるため、上昇トレンド転換への可能性も高まりつつある。下値は堅いと考えられるため、買いのタイミングと判断する。ターゲットは4,100円、ロスカットは3,150円
5801 古河電気工業 4,730 3,340 電線御三家の一角。UACJとのお家騒動、構造改革の遅れなどもあり株価が長期的に低迷している。最高値は2000年10月の37,100円であり、足元はその10分の1程度。一方、ほか2社は今年に上場来高値を更新している。そのような中で、同社もここ数年では構造改革が徐々に進んできた。その成果が業績に表れることで、今後の上値余地は3社の中で最も大きい可能性がある。今年前半が堅調だったこともあり、6月から調整に入っていた。その後、8/5に2,920円まで下落、そして9/9に2番底(2,997円)をつけて持ち直しの基調にある。25日移動平均線より上が定着しているため、調整は一巡した可能性が高い。一目均衡表は三役好転と強い買いサインが出現した。11月の上期決算に期待し、上昇局面に入ると予想する。ターゲットは4,730円、ロスカットは3,340円
6508 明電舎 4,700 3,280 住友系の重電大手。発電・変電・制御装置や半導体製造装置向け製品を取り扱っており、生成AI普及による恩恵が大きい。株価も昨年4月の安値1,784円から今年6月の高値4,340円まで駆け上がるなど、注目度の高さがわかる。6月以降は値幅調整に入ったものの、8/5のイレギュラーを除けば2,900円台を底値として下げ止まった。9月後半から急速に持ち直してきており、調整一巡の可能性が高い。前述のように速いペースで株価が回復し、上向きのボリンジャーバンド(20日)において+1σから+2σあたりでのバンドウォークとなっている。過熱感が出るまでは右肩上がりの推移が期待されるなか、RSI(14日)はまだ60%台で推移している。しばらく適温状態が続くと想定し、早い段階で高値4,340円を奪回することも可能と考える。ターゲットは4,700円、ロスカットは3,280円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・10/18現在、プライム・スタンダード・グロース市場に上場、時価総額が5,000億円未満、PBRが0.5倍以上、今期増収・増益予想(日経予想)、株価が25日移動平均線を上回っている中から、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
  • ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

免責事項・注意事項

  • 本レポートは、株式会社DZHフィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。本レポートは、DZHが信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZHはその正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示したすべての内容は、DZHで入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。DZHは、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができない場合があります。
  • 本レポートは、お客さまへの情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の勧誘を目的としたものではありません。また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客さまの特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮したものではありませんので、個々のお客さまに適切なものであるとは限りません。本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、DZHは一切その責任を負いません。

    DZHおよびグループ会社は、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのようなレポートを発行する場合もあります。DZH、グループ会社およびその役職員は、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合があります。本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、DZH自身のアドレスが記載されている場合を除き、ウェブサイト等の内容についてDZHは一切責任を負いません。本レポートの利用に際しては、お客さまご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。