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週刊日本株式アウトルック

週前半は乱高下あるも、後半までの動きは米国株や為替市場の動向次第

2024/9/30
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2024/9/30~10/4)

 今週(2024/9/30-10/4)の日経平均株価の予想レンジは37,300円-39,000円。東京株式市場は10月相場入りとなる。週前半は自民党新総裁ショックで乱高下か。ただ、基本的には米主要指数の動向や為替市場の動向に影響を受ける展開が予想される。


 9月日銀短観に加え、米国の方ではISM製造業景気指数や雇用関連指標など主要な経済指標の発表がある。米国の経済指標の結果が長期金利の上昇継続の要因となれば、ドルへの買い戻しが予想され、円安・ドル高が日本株の支えになることが予想される。米国市場で史上最高値を更新したダウ平均やS&P500に高値警戒感が台頭する場合でも、ハイテク株主体のナスダックや半導体株指数(SOX指数)にキャッチアップする動きがみられれば、日本株には追い風になるだろう。また、国内企業の決算発表が少し増加するため、騰落が強まる個別株が増えそうだ。



 自民党新総裁が石破茂氏に決まった直後にドル円が円高に振れ、夜間市場で取引されている日経平均先物が急落した。事前の候補者議論などを通じて高市早苗氏が有力との見方で織り込みが進み、円安・株高の流れになっていたこともあり、ネガティブサプライズとして受けとめられた可能性が高い。


 10/1召集の臨時国会で岸田文雄首相の後継として、石破茂氏が第102代首相に指名される見通し。石破ショックなどと称して自民党を揶揄する動きもみられるが、株価を反映する経済環境や企業業績が大きく変わらない限り、首相交代だけでは市場の大きなトレンドは変わらない。日経平均株価は今年3月にバブル期につけた史上最高値を更新した。首相交代はその大きな上昇トレンドの流れを帳消しにする材料ではなく、短期的な急落局面があった場合には冷静に判断したい。かつてのアベノミクスのように上昇トレンドが加速する期待は薄いが、政策に対する期待値が高まるかが焦点となる。


 足元で半導体関連株や中国関連株などの一角に持ち直しの動きが見られていることや、米国株が堅調な点は支援材料である。目先的に先週の反動安が生じたとしても、押し目買いスタンスが有効だろう。



 ちなみに、昨年の10月第1週は軟調な相場展開となった。日経平均株価は10/2に米国の政府閉鎖回避などを好感して一時500円超上昇しながら、急失速して下げに転じた。米長期金利が上昇基調を強めてきたことを嫌気し、10/3は500円、10/4は700円を超える下落となり、一時30,400円台まで水準を切り下げた。米金利の上昇一服を受けて、10/5は500円を超える大幅上昇。しかし、10/6は三連休を前にリスク回避の売りに押され、週間終値で31,000円を下回った。



日経平均株価(図表1)は堅調な展開が続いている。9/9安値(35,247円)を起点とした上昇基調は強いモメンタムが発生し、先週後半は連日で高値引けとなった。


 先週は100日移動平均線(38,379円 9/27)を上回ったことに加え、9/2高値を超えたことで、8/5安値を起点とした上昇二段上げ目に突入した。目先の調整をこなしながらも、次の重要な水準となる7/18の下げで開けたマド上限(41,054円)を目指す展開も予想される。


 上値メドは、心理的節目の4万円、7/17安値(41,054円)、心理的節目の42,000円、7/11安値(42,102円)などがある。下値メドは、5日移動平均線(38,457円 同)、200日移動平均線(37,726円 同)、10日移動平均線(37,544円 同)、9/18高値(36,675円)、9/17安値(35,828円)、9/11安値(35,253円)などがある。


図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/8/1-2024/9/27)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、8月商業動態統計、8月鉱工業生産指数、2年国債入札(9/30)、日銀政策委員会・金融政策決定会合の主な意見(9/19~20開催分)、8月失業率、8月有効求人倍率、9月日銀短観(10/1)、9月消費動向調査(10/2)、10年国債入札(10/3)、証券投資の日(10/4)がある。


 企業決算の発表では、しまむら、アダストリア、TAKARA&C、スターマイカHD、ERIHD、YEDIGIT、日プロセス、ピックルスHD、インテG(9/30)、ダイセキ、象印、ナガイレーベ、オークワ、ダイセキソリュ、日フイルコン、クラウディアH(10/1)、西松屋チェ、霞ヶ関キャ、あみやき(10/2)、キユーピー、クスリのアオキ、オンワードHD、不二越、ワールド、瑞光、アヲハタ、ナルミヤ、放電精密(10/3)、安川電、サンエー、サカタのタネ、アークランズ、ハイデ日高、WNIウェザー、サーラ、薬王堂HD、三陽商、カネコ種、和田興産、エクスモーション(10/4)が予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、中国9月製造業購買担当者景気指数(PMI)、中国9月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)(9/30)、米8月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、米9月ISM製造業景況指数、米大統領選の副大統領候補討論会(10/1)、米9月ADP雇用統計(10/2)、米8月製造業新規受注、米9月ISM非製造業景況指数(10/3)、米9月雇用統計(10/4)などがある。


 米国企業の決算発表では、カーニバル(9/30)、ナイキ、ペイチェックス、マコーミック(10/1)、コナグラ・ブランズ(10/2)、コンステレーション・ブランズ(10/3)が予定している。

今週の注目銘柄!(9/30~10/4)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
3333 あさひ 2,200 1,500 自転車販売大手。9/24に上期決算を発表しており、営業利益は前年同期比12.9%増の47.6億円と2桁の増益を達成した。電動アシスト自転車が好調であったほか、修理メンテナンス需要の取り込みに成功した。新学期に需要が偏る季節性があり、1Qに比べて2Qの利益が見劣りする点が短期的な株価を見る上でリスクであったが、決算を受けた9/25は上昇して始まり、一時下げに転じながらも切り返してプラスで終えた。ローソク足では長い下ヒゲをつけており、買い意欲の強さが確認できた。決算発表前に6月につけた1,595円や8月につけた1,603円の高値は上回っており、年初来高値を更新した。ここからは2020年8月につけた上場来高値の1,989円や節目の2,000円を目指す展開を予想する。ターゲットは2,200円、ロスカットは1,500円
3405 クラレ 3,150 1,670 高機能樹脂ポバール等とそれを加工した各種フィルムが柱。証券会社による目標株価引き上げなども追い風に節目の2,000円を突破し、年初来高値を更新した。2024年12月期は1Qと2Qの決算発表時に通期見通しを引き上げており、足元の業績は好調に推移している。1Q決算を受けて5月に大きく上昇した後、6月から7月にかけては高値圏でもみ合った。8/5の日本株全体の急落局面では値を崩したものの、8/9に出てきた2Q決算は買い材料となっており、その後の戻りも早かった。ここから上は2017年11月につけた上場来高値の2,450円まで抵抗が少ない。PBRが1倍を割り込んでいる点も買い安心感があり、真空地帯を駆け上がる展開を予想する。ターゲットは3,150円、ロスカットは1,670円
3765 ガンホー・オンライン・エンターテイメント 3,900 2,720 スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ」が収益柱。9/17に新作RPGゲーム「ディズニー ピクセルRPG」の正式サービス開始日が10/7に決定したことを発表。ウォルト・ディズニー・ジャパンが協力しているゲームで、事前登録者数も60万人を超えている。9/3には「ラグナロクX」の日本国内でのサービス提供が決定したことを発表。新作ゲームに関するリリースが多くなっている中で、株価も右肩上がりの基調が続いている。9/24には3,122円まで上昇し、年初来高値を更新した。2021年12月につけた3,120円を上回ったことは特筆される。10/7に向けて一段と上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは3,900円、ロスカットは2,720円
4418 JDSC 1,300 620 需要予測などのAIソリューションを提供している。8/13に今期ガイダンスを発表し、営業利益は過去最高を見込む。加えて自社株買いも発表しており、これらを好感して8/14は大幅高となった。8/26には7月の戻り高値(777円)を更新し、これまで右肩下がりだったトレンドが変わりつつある。直近の値動きについては、8月の急落からV字で持ち直し、5日移動平均線が25日移動平均線を上回るゴールデンクロスを形成。3/6高値(1,118円)→8/7安値(513円)の半値戻しは約815円となっているが、9/12に843円まで買われてこれを達成し、上値を切り上げる強い動きが続いている。最高益見通し、自社株買いとポジティブ要素は多く、早い段階で3月の高値奪回も可能とみる。ターゲットは1,300円、ロスカットは620円
6301 コマツ 5,000 3,520 建設機械で世界2位。2025年3月期1Q(4-6月)の連結営業利益(米国基準)は前年同期比6.8%増の1,570億円で着地。市場コンセンサスを上回る好調な決算を確認した。一方、株価は決算発表翌日の7/30は材料出尽くしの反応で売られ、8月初旬の日本株全体の急落に続く流れとなった。8/5安値(3,324円)からの急回復で1日だけ200日移動平均線上を回復する場面があったが、9月は半値押し以上の深押しとなった。ただ、9/9の長い陽線が二番底のサインとなった可能性が高い。さらに9/19の上昇で9/12高値を上回り、ミニ二番底を完成。米国市場で同業のキャタピラーの堅調さも目立っているほか、主力株の中でも出遅れ感が強いため、相場全体の地合いが好転する中、上昇の持続力に期待できそうだ。ターゲットは5,000円、ロスカットは3,520円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・9/27現在、プライム・グロース市場に上場、時価総額が100億円以上、PBRが5.0倍未満、株価が10日・25日移動平均線を上回っている中から、業績面、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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