今週の株式見通し(2024/9/24~9/27)
今週(2024/9/24-9/27)の日経平均株価の予想レンジは37,000円-39,000円。月末・四半期末、半期末の直前週となり、需給面で変動が大きくなる公算が大きい。週前半は材料難の中、米主要指数の動向や為替市場の動向に神経質な展開が予想される。米国市場で史上最高値を更新したダウ平均やS&P500に高値警戒感が台頭する場合でも、ハイテク株主体のナスダックや半導体株指数(SOX指数)にキャッチアップする動きがみられれば日本株には追い風になる。
物色面では、リターン・リバーサルの動きが予想され、これまでの9月のパフォーマンスを見る限りでは、下落率が相対的に大きい銀行や保険、証券など金融セクターに見直し買いが予想される。また、9月期末の配当・優待取り狙いの買いも入りやすい。
週後半は9/27が権利落ち日となり、地合いによっては配当・優待確定後の売りが予想される。一方、今週の最大の関心事である9/27に投開票の自民党総裁選に注目が集まりそうだ。誰が選ばれても市場の反応は未知数であるが、経済成長を重視する高市早苗経済安保相が次期自民党総裁に選出された場合はご祝儀相場に発展する可能性が高い。
2021年の自民党総裁選も9月の権利落ち日であった。当時の状況を振り返ると、配当落ちの影響もあり、日経平均株価は500円超下げて始まり下げ幅を拡大。アジア株安を横目で見ながら、前場のうちに29,300円台に突入した。下げ幅を800円超に広げた後はいったん売り圧力が和らぎ、後場に入るとしばらく模様眺めムードの強い地合いが続いた。総裁選の結果が伝わり、決選投票となることが決まったが、大方の予想に反して1位となったのは岸田文雄氏。意外と受け止められたか、結果直後に下げ幅を急速に広げ、14時14分にこの日の安値をつけた。弱い反応は一時的にとどまったが、結局は600円を超える下落幅となり、その後は10/6まで下落が続いた。
需給イベントも重なる。9/26の権利付最終日や9/27の権利落ち日などに年金資金などTOPIXをベンチマークとする大口投資家による「配当再投資」に伴う先物買いが入る。年金資金などを運用・管理する信託銀行などが、運用ポートフォリオに占める株式資産の配当落ちによる目減りを補うため、機械的にTOPIX先物に買いを入れるためだ。大和証券では、日経平均株価で261円、TOPIXでは25.3ptsの配当落ちを予想しており、パッシブ連動資産がすべて配当落ちに伴う先物買いに動いた場合、日経平均先物で2,000億円弱、TOPIX先物で1兆1,000億円程度の買い需要を予想している。
日経平均株価(図表1)は大幅に3日続伸。9/20は前日からの好地合いを引き継ぐ格好となり、上振れスタートとなった。一方、9/4高値(38,080円)や心理的節目38,000円を前に伸び悩み、連続陽線ながらもやや上ヒゲを残して終えた。
200日移動平均線(37,621円 9/20)上を回復して終えており、今週は9/4の下げで形成したマド埋め(38,581円)達成や、100日移動平均線(38,361円 同)を上回り、終値ベースで9/2高値(38,700円)を超えられるかが焦点となる。超えることができれば、8/5安値を起点とした上昇二段上げ目に入ったことが確認できるため、現象面では重要なポイントとなる。
一方、株価の下方で25日移動平均線(37,447円 同)が再び下向きへ変化することも予想され、株価が下に押し戻される要因として注意が必要となる。
上値メドは、心理的節目の38,000円、75日移動平均線、心理的節目の39,000円、4万円、7/17安値(41,054円)などがある。下値メドは、25日移動平均線、心理的節目の37,000円、10日移動平均線(36,526円 同)、9/17安値(35,828円)、9/11安値(35,253円)、8/9安値(34,445円)、34000円、8/7安値(33,739円)などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/8/1-2024/9/20)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、立憲民主党代表選投開票(9/23)、8月企業サービス価格指数、8月全国百貨店売上高(9/25)、日銀金融政策決定会合の議事要旨(7/30~31開催分)、ゲーム見本市「東京ゲームショウ」開幕(幕張メッセ、~9/29)(9/26)、9月都区部消費者物価指数(CPI)、自民党総裁選投開票(9/27)がある。
企業決算の発表では、スギHD、あさひ(9/24)、ニイタカ、大光、NaITO、ファーマライズ、セキチュー(9/25)、ハニーズHLD、FフォースG、ファインシンター(9/26)、DCM、三益半、ハローズ、銚子丸、キユーソー流通、オプトエレクト、パレモ・HD(9/27)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、米9月製造業購買担当者景気指数(PMI)(9/23)、独9月IFO企業景況感指数、米7月FHFA住宅価格指数、米7月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米9月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米2年国債入札(9/24)、米8月新築住宅販売件数、米5年国債入札(9/25)、米4-6月期GDP確定値、米8月耐久財受注、米8月中古住宅販売仮契約、米7年国債入札(9/26)、米8月個人所得、米8月個人消費支出(9/27)などがある。
米国企業の決算発表では、オートゾーン(9/24)、マイクロン・テクノロジー、シンタス(9/25)、コストコホールセール、アクセンチュア、カーマックス(9/26)が予定している。
来週の注目銘柄!(9/24~9/27)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 1301 | 極洋 | 6,000 | 4,000 | 水産大手。8月発表の1Q営業利益は前年同期比28%増と順調な滑り出しだった。前期に続き今期も過去最高益の更新を見込む。足元の円高局面で株価は強い動きを続けている。PBRは1倍割れ、PERは8倍割れで割安感が強く、一段の上値余地は大きいと考える。8月初頭の急落を受けて一時3,400円まで下げたものの、その後は順調に回復。急落前につけた6月の高値(4,175円)を上回り、戻り売りをこなしながら年初来高値を更新した。相場全体が軟調な地合いのなかで9/17に形成した大陽線で勢いがつき、その後も上昇が継続。9/20には2018年1月高値(4,460円)も更新した。モメンタムの強さから順張り姿勢で臨みたい。ターゲットは6,000円、ロスカットは4,000円 | |||||||||
| 3097 | 物語コーポレーション | 4,500 | 3,080 | 「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」などを展開している。前期は物価高のなかでも営業増益を達成。今期も2ケタ増益を見込む。7~8月の月次売上高も順調なことから、1Q決算(例年11月発表)の好業績期待を織り込む形で株価が上昇する可能性がある。8/9に本決算を発表したが、高い期待に届かなかったことから翌営業日は下落した。一方、戻りは早く、同月後半には7月の戻り高値(3,675円)を更新。75日移動平均線も上抜けた。その後は押し返されたものの、すぐに持ち直しの動きを見せており、底値固めが完了したとみられる。上昇トレンド発生による200日移動平均線超えが試される。ターゲットは4,500円、ロスカットは3,080円 | |||||||||
| 5210 | 日本山村硝子 | 2,000 | 1,370 | ガラス瓶製造の国内最大手。主力のガラスびん関連事業は厳しい状況だが、2期連続で最終黒字を見込む。今期は増配も予定しており、配当利回りは3.5%ほどある。PBRが0.3倍でありセクター内でも低いこと、投資ファンドのMI2が着々と買い増していることを踏まえると、投資妙味ありと考える。今年は上げ下げを繰り返しているが、9月以降はボリンジャーバンド(20日)が収束しているため、次のトレンド発生を待つ状況。そのような中で、直近の上値抵抗線となっていた75日移動平均線を上抜けた。RSI(14日)も50%を上回ってきたため、今後は上方向に勢いがつく可能性が高いと判断する。ターゲットは2,000円、ロスカットは1,370円 | |||||||||
| 6417 | SANKYO | 2,800 | 1,700 | パチンコ機製造大手。同社は9/19、従来未定としていた25.3期上期の連結営業利益予想を前年同期比23.0%減の350億円にすると発表した。主力のパチンコ・パチスロ遊技機の9月末までの納品の見通しがほぼ固まったことから見通しを開示した。上期は減収減益を見込むが、計画に対して順調としている。株価はネガティブに反応した。9/19に年初来高値(2,218円)をつけた後、9/20は急落する格好となった。ただ、8月相場では7/5高値(1,844.5円)を大幅に上回り、9月に入ってからはモメンタムは減速気味であったため、いったんの調整は許容範囲であろう。配当利回りが高く信用需給も良好であり、悪材料出尽くしによる下げは押し目買いの好機となろう。ターゲットは2,800円、ロスカットは1,700円 | |||||||||
| 9861 | 吉野家ホールディングス | 3,700 | 2,960 | 1Qの大幅営業減益を受けて7月に大きく調整していたこともあり、8月前半の日本株急落時のネガティブな反応は限定的。日経平均株価が4,451円安となった8/5の下げでも、7/22につけた安値の2,700円は下回らなかった。その後は日本株が持ち直す中で大きく水準を切り上げている。8月中には決算で下げた分は埋めきった。6月中旬から7月前半にかけて3,100円どころで揉んでいただけに、この近辺まで戻したところではいったん伸び悩んだ。しかし、上向きの25日移動平均線に接近したところで改めての買いが入り、9/10には長い陽線で3,297円まで上昇した。7/22で当面の底を打った可能性が高く、この先は上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは3,700円、ロスカットは2,960円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・9/20現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が7,000億円未満、PERが50.0倍未満、PBRが5.0倍未満、配当利回りが0.6%以上、株価が75日移動平均線を上回っている中から、業績面、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
- ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。