今週の株式見通し(2024/8/19~8/23)
今週(2024/8/19-8/23)の日経平均株価の予想レンジは37,500円-40,000円。東京株式市場は後半にかけて上値が重くなる展開か。8/22-8/24にジャクソンホール会合が開催され、8/23に予定されているパウエルFRB議長の基調講演が注目イベントとなる。パウエルFRB議長は9月の利下げを明確に示すとの期待が高いだけに、週半ばまでは底堅い地合いが続く公算が大きい。ただ、米主要指数はジャクソンホール会合に向けて前のめりで買いが入っている可能性もあるだけに、直前では上値が重くなる展開が予想される。いずれにしても、今週の東京市場では現物の取引時間中には消化できず、8/23の夜間取引の日経平均先物が内容次第で大きく反応することが予想される。
米国株式市場ではダウ平均が7/17につけた史上最高値まであと1.3%程度に迫る一方、ハイテク株の戻りが相対的に鈍い。8/28に5-7月期の決算発表を予定している半導体大手エヌビディア株の動向などにも神経質になりやすく、国内半導体関連への買い見送り姿勢が日経平均株価の上値を重くする要因になる。
8/16現在、日経平均株価が急落後の安値をつけた8/5を起点に東証33業種はすべてが上昇した。上昇率上位は、保険や非鉄金属、石油・石炭製品、証券・商品先物、海運、電気機器、銀行などが並ぶ。一方、上昇率下位は、空運や陸運、食品、小売、情報・通信など内需業種が目立っている。
8/6からの急ピッチの戻りで日経平均株価は今年の価格帯別売買代金が最も膨らんだ38,000~39,000円の水準に差し掛かり、戻り待ちの売りなどで上値が重くなることが想定される。円安方向への戻りが強まる局面では内需業種は相対的に不利といえるが、ローリスクミドルリターンを意識した出遅れ業種・銘柄への選別物色も投資アイデアの1つとなりえるだろう。
ちなみに、昨年の同じ週は堅調に推移した。日経平均株価は前の週に4桁の下落となった反動で、前半から中盤にかけては押し目を拾う動きが活発となった。エヌビディアが決算発表を前に騰勢を強めたことや、米長期金利上昇に一服感が出てきたことなどが追い風となり、木曜までは4営業日連続で3桁の上昇となった。
エヌビディアは好決算を発表し、時間外では強い反応を見せて8/24の日本株の上昇に大きく貢献した。しかし、米長期金利が上昇したことで8/24の米半導体株が大幅安。エヌビディアも決算を受けた反応が小幅なプラスにとどまった。8/25はパウエルFRB議長の講演を前にリスク回避姿勢が強まり、600円を超える下落。週末値では32,000円を大きく下回った。ただ、それでも木曜までの貯金が多く、週間では上昇した。
日経平均株価(図表1)は反発基調を強めている。8/16まで5連騰となり、8/1以来となる38,000円台を回復した。
半値戻しの水準である36,791円をあっさりと上回る強い上昇となり、25日移動平均線(37,941円 8/16)上にも浮上した。次は100日移動平均線(38,776円 同)などが上値の節目となりやすい。早期に半値戻し以上に上昇できる力を評価する局面であり、8月末までには4万円を回復する想定もしておくべきだろう。
一方、25日移動平均線は依然として下落基調にあることや、7月後半のもみ合い水準に差し掛かったことで、目先は36,000円処に向けて押し戻される展開も想定される。
日足ベースの上値メドは、100日移動平均線、4万円、7/17安値(41,054円)、7/11安値(42,102円)などがある。下値メドは、200日移動平均線、心理的節目の36,000円、10日移動平均線(35,445円 同)、心理的節目の35,000円、8/7安値(33,739円)、心理的節目の33,000円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/8/1-2024/8/16)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、6月機械受注(8/19)、7月首都圏マンション発売、20年国債入札(8/20)、7月貿易統計、7月訪日外客数(8/21)、7月全国消費者物価指数(CPI)(8/23)がある。
企業決算では、あいHD、北川精機が8/19に決算発表された。
海外の経済指標の発表やイベントは、7/30~31開催のFOMC議事要旨、米20年国債入札(8/21)、米8月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米7月中古住宅販売件数、ジャクソンホール会議(8/22~24)(8/22)、米7月新築住宅販売件数(8/23)などがある。
海外企業の決算発表では、エスティ・ローダー(8/19)、ロウズ・カンパニーズ、メドトロニック(8/20)、アナログ・デバイセズ、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、ターゲット、TJXカンパニー(8/21)、インテュイト、ロス・ストアーズ(8/22)が予定している。
今週の注目銘柄!(8/19~8/23)
| 銘柄 コード |
銘柄名 | 目標株価 (円) |
ロスカット株価 (円) |
注目ポイント | |||||||||
| 2215 | 第一屋製パン | 800 | 487 | 「ポケモンパン」が看板商品。豊田通商の傘下に入り再建中。赤字続きだったが前期は営業黒字に転換し、今期も黒字を見込む。上期時点で通期計画に対する進ちょく率は83%。経営環境について不透明性が高いとして通期予想を据え置いているが、ここまでの順調推移を踏まえると上振れる可能性が高い。PER、PBRともに低水準であり、見直しに期待したい。今年はPBRがおおむね0.7倍~0.9倍の間で推移していたが、8月の相場急落で同社株も急落。株価の回復は道半ばであり、足元0.5倍台となっている。今後の上方修正期待を考慮すると、ここからの上値余地は大きいと考える。ターゲットは800円、ロスカットは487円 | |||||||||
| 2986 | LAホールディングス | 5,000 | 3,250 | 分譲マンションや商業施設の開発などを手がける。6月以降、株価は4,000円~4,500円で推移していたところ、8月の相場急落を受けて同社株も3,000円割れ手前まで急落した。その後は戻り基調となっているものの、配当利回りは足元で5.6%程度。12月権利の期末一括配当であり、配当狙いとしては魅力的な水準と考える。急落から戻す中、8/9に上期決算と新株予約権の発行を発表。翌営業日8/13は大幅安スタートだったが、最終的に1%安未満まで戻した。8/14は発表前の水準を上回っており、売りをこなしたと判断できる。また、新株予約権がすべて行使されても希薄化率は3%程度であり、影響はそれほど大きくないと考えられる。ターゲットは5,000円、ロスカットは3,250円 | |||||||||
| 6031 | サイジニア | 1,500 | 840 | AIを活用したデジタルマーケティングなどを手掛ける。8/14に本決算を発表するとともに、中期経営計画を更新した。最終年度(2027年度)の純利益目標は11.0億円(2024年度比3.5倍)と強気な内容。この利益を実現できるとすればバリュエーションに割高感はないと考える。5/30に1,150円の高値をつけてから調整していたところ、8月の急落で749円まで売られる日があった。ただ、その後は順調に戻しており、上述の決算発表を受けて8/15は大幅高。終値で日足の25日移動平均線や75日移動平均線を上回った。モメンタムはプラス転換など複数のテクニカル指標が買いを示唆しているため、エントリーの好機とみる。ターゲットは1,500円、ロスカットは840円 | |||||||||
| 6338 | タカトリ | 4,500 | 2,400 | 精密切断加工機を手がける。今回の4-6月決算では半導体後工程関連が総じてポジティブだった。同社も8/9に3Q決算を発表しており、3Q累計で営業利益は23.4億円(前年同月比45%増)と好調。前年は下期に大きく利益を計上したため、今期も通期計画を上振れる可能性が高い。株価はしばらく右肩下がりだったところ、相場急落に巻き込まれて一気に1,000円近く水準を切り下げた。そこから25日移動平均線上を早期に回復するなど相対的な反発力の強さが目立つ。短期的にはこの先は戻り待ちの売りが予想されるものの、今回の急落が2022年高値からの長い下落トレンドを早期終了へと導いたと捉えることができ、中長期的にも買いの好機となる可能性が高い。ターゲットは4,500円、ロスカットは2,400円 | |||||||||
| 7649 | スギホールディングス | 3,100 | 2,360 | 6/25発表の1Q決算が市場の期待に届かず翌日には年初来安値を更新したが、この日に実体の長い陽線を形成して終えると、それ以降は一転して買い優勢が続いている。1Qは上期の営業利益に対する進ちょく率が45.3%と50%を下回ったが、前年同期比では10.6%増と悪くはない内容であった。ディフェンシブ性もある業態だけに、7月後半の日本株調整局面ではむしろ強含み、8月前半の日経平均株価が急落した際のダメージも限定的。8/14には3月につけた2,616円を上回り、年初来高値を更新した。8/1に2,599円まで上昇したところで押し戻されたにもかかわらず、早々に切り返して過去の高値を超えてきたことは特筆される。この先は2021年6月につけた上場来高値の3,073.3円超えを試しに行く展開を予想する。ターゲットは3,100円、ロスカットは2,360円 | |||||||||
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・8/16現在、プライム・スタンダード・グロース市場に上場、時価総額が5,000億円未満、PBRが10.0倍未満、株価が10日移動平均線を上回っている中から、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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