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週刊日本株式アウトルック

日経平均は上値を試すも、物色は円安一服で内需系に目が向きやすい展開か

2024/7/8
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2024/7/8~7/12)

 今週(2024/7/8-7/12)の日経平均株価の予想レンジは40,500円-41,500円。東京株式市場は週末の7月限SQに向けて買い優勢の展開か。週前半は7/8と7/10にETFの分配金をねん出するための売り需要が発生することで、需給悪化懸念が意識される。ただ、先週の堅調な動きをみる限りでは市場参加者には織り込み済みの売り需要であり、米国株の大幅調整などが重ならなければ大きな波乱要因にはなりづらい。


 米国株式市場は米6月雇用統計の結果をこなし、今週は7/11に発表される米6月消費者物価指数(CPI)が焦点となる。注目された米6月雇用統計が総じて弱い結果となったことで米10年債利回り(長期金利)が低下し、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が高まった。米6月CPIがインフレ沈静化を示すものになれば、長期金利のさらなる低下につながり、米ハイテク株の押し上げ要因になるだろう。


 ドル円相場は円高方向への揺り戻しが生じる可能性が高く、大型株は選別物色、小型株に目が向きやすい。今週は小売企業を中心に決算発表が多く、円高下でも買える内需系銘柄に注目度が高まる公算が大きい。



 日経平均株価(図表1)は5月以降のレンジを上放れ、3月につけた終値ベースの年初来高値(40,888.43円)や取引時間中の年初来高値(41,087.75円)を更新した。


 25日移動平均線(39,171円 7/5)からの上方かい離率は4.4%程度(7/5)と4/19安値(36,733円)を起点とした短期波動は過熱感が生じ始める頃だが、2023年以降の上昇相場の中では極端な過熱水準ではない。


 上値メドは、心理的節目の41,500円、4/19安値から5/20高値までの上昇幅を5/20高値から当てはめた42,140円、3/22高値から4/19安値までの下落幅に対する1.5倍返しの上げとみた43,260円などが考えられる。下値メドは、5日移動平均線(40,422円 同)、心理的節目の40,000円、10日移動平均線(39,868円 同)、25日移動平均線、心理的節目の38,500円などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/5/1-2024/7/5)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、5月毎月勤労統計調査、6月景気ウォッチャー調査(7/8)、5年国債入札(7/9)、6月国内企業物価指数(7/10)、5月機械受注、6月都心オフィス空室率、20年国債入札(7/11)、オプションSQ(7/12)がある。


 企業決算の発表では、ウエルシアHD、U-NEXT、クリエイトSDH、ライフコーポ、フジ、WNIウェザー(7/8)、イオンディライ、パルGHD、ディップ、U.S.M.H、カーブスHD、ハニーズHLD、クリーク&リバ、TAKARA&C、わらべや、エヌピーシー(7/9)、サイゼリヤ、SHIFT、吉野家HD、ベルク、イオン北海、コメダ、ベル24HD、イオン九州、コシダカHD、マルゼン、技研製(7/10)、ファーストリテイ、7&I-HD、ローツェ、ベイカレント、イオンモール、久光薬、Sansan、OSG、コーナン商事、大黒天、乃村工、ウイングアーク、不二越、ABEJA(7/11)、ローソン、良品計画、コスモス薬品、マネフォワード、ビックカメラ、竹内製作、クリレスHD、サカタのタネ、IDOM、松竹、三益半、ドトル日レス、QPS研究、マテリアルG、光フード、D&Mカンパニ(7/12)が予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、米5月消費者信用残高(7/8)、米3年国債入札、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言(米議会上院の銀行委員会)、NATO首脳会議(~7/11 ワシントン)(7/9)、中国6月生産者物価指数(PPI)、中国6月消費者物価指数(CPI)、米10年国債入札(7/10)、米6月消費者物価指数(CPI)、米6月財政収支、米30年国債入札(7/11)、米6月卸売物価指数(PPI)、米7月ミシガン大学消費者態度指数(7/12)などがある。


 米企業決算の発表では、ペプシコ、デルタ航空、コナグラ・ブランズ(7/11)、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース、ファスナル、バンクオブニューヨークメロン(7/12)が予定している。

今週の注目銘柄!(7/8~7/12)

銘柄
コード
銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
4005 住友化学 450 315 総合化学メーカー大手。医薬品事業(住友ファーマ)の低迷が業績を悪化させており、構造改革に取り組んでいる。コロナショック前の2020年1月を起点に同業他社との株価推移を比較すると、同社株が最もさえない。今期は最終黒字転換を見込んでおり、ここから業績が本格的に持ち直した場合の上値余地も大きいと考える。6月終盤から株価が急速に上昇しており、7/4はブラックロックの大量保有報告を材料視した買いが入った。これにより200日移動平均線を突破。方向性指数であるDMI(14日)も好転しており、+DIと-DIの幅が拡大する強い上昇トレンドが示されている。ターゲットは450円、ロスカットは315円
5020 ENEOSホールディングス 1,000 750 バリュー株優位の相場環境で堅調な推移が続いている。米大統領選討論ではトランプ氏が優位との見方が強まった。市場では同氏の政策は原油価格を上昇させる可能性があるといった指摘もあり、原油株は「もしトラ」を織り込んだ動きが想定される。5/14発表の本決算を受けて大きく上昇し、その後は徐々に上値を切り上げる推移となっている。7/5は865.9円まで買われて年初来高値を更新。ボリンジャーバンドは拡大し始めており、+1σ~+2σのバンドウォークが想定される。戻り待ちの売りなどによる下押しリスクも小さく、当面は2018年9月につけた上場来高値900.9円突破から大台替わりが試される。ターゲットは1,000円、ロスカットは750円
7270 SUBARU 4,100 3,100 7/4に3,614円まで上昇。4/12につけた3,610円を上回り、年初来高値を更新した。6/3に3,606円まで水準を切り上げたところで打ち返されたが、直近安値を下回ることなく切り返し、改めて上方向への勢いを強めてきた。自動車株は足元の基調が弱めの銘柄が多い中、同社株は4月以降はほぼ横ばいで推移し、相対的に値を保っていた。日本株の動きが良くなってきたタイミングで高値を更新してきたことから、追随が入りやすくなるとみる。長期のチャートでは2022年3月の1,664.5円をボトムに右肩上がりのトレンドが継続中。2017年1月の5,016円や2015年12月の5,223円辺りまでは抵抗も少なく、まずは早期に4,000円台を回復する展開を予想する。ターゲットは4,100円、ロスカットは3,100円
7906 ヨネックス 2,450 1,740 バドミントン用品大手。7/26からパリ2024オリンピックが開催される予定であり、業績押し上げが期待される。同社株の現在のPERは18倍台だが、コロナショック前となる2019年12月のPERは34倍程度(株価は600円台後半)だった。今年6/20に上場来高値(2,035円)をつけているものの、バリュエーションに割高感はないと考える。6月後半から高値圏でもみ合っているが、RSI(14日)が50%より上を維持していることから上昇局面の継続が示唆されている。直近は25日移動平均線に接近したところで反発し、スローストキャスティクスが好転。直近の信用倍率は1.4倍であり、需給もそれほど悪くない。調整局面には入らず、上放れる可能性が高いと判断する。ターゲットは2,450円、ロスカットは1,740円
9434 ソフトバンク 2,450 1,850 5月から6月前半にかけて弱さが目立ったNTT(9432)に、底値圏脱出の動きが見られる。KDDI(9433)も出直り基調にあり、通信株の再評価機運が高まりつつある。NTTやKDDIは長く下落基調が続いていたのに対して、同社株は今年の4/19に1,791.5円まで下落したところで切り返し、基調が上向きとなっている。NTTやKDDIの予想配当利回りが3%台であるのに対して同社株は4%台。同業との比較では相対的な買い安心感がある。5月以降は上向きの25日移動平均線にサポートされて水準を切り上げる動きが続いており、通信セクターに対する過度な警戒が和らぐ中で上値が軽くなる展開を予想する。ターゲットは2,450円、ロスカットは1,850円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・7/5現在、プライム市場・スタンダード市場に上場、時価総額が1,000億円以上、PBRが5.0倍未満、PERが35.0倍未満、配当利回りが0.9%以上、株価が10日・25日・200日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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