米国株週間展望 (2021年3月8日〜2021年3月12日)
更新 :
2021/3/5 18:00
(通常毎週金曜日夜更新)
NYダウ |
4日終値30924.14ドル(前週末終値比 -8.23) |
---|
<今週の動きと週間見通し>
神経質な展開か。米長期金利を巡る動向に注意
3月1−4日の米国株式市場で、NYダウは小幅に下落した。週初1日のNYダウは上昇した。FDA(米食品医薬品局)は2月27日、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>が開発した1回の接種で済む新型コロナワクチンの緊急使用を承認。ワクチン普及が加速するとの見方から、買いが先行した。2日のNYダウは反落。前日に大幅反発した反動や、戻り待ちの売りに押される格好となった。3日のNYダウは続落した。2月ADP雇用統計は、民間部門の雇用者数が市場予想に届かず、警戒された。また、米長期金利(10年物国債利回り)が上昇(価格は低下)したことも重しとなった。4日のNYダウは下落した。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が景気の回復が進展するまで緩和的な政策を変更することはないと強調。ただ、足元の米国債利回りの上昇については、具体的な抑制策を示さなかったことから、米長期金利が上昇(価格は低下)し、米国株の急落につながった。
3月1日−5日の米国市場は、神経質な展開か。米長期金利を巡る動向に注意したい。4日はパウエルFRB議長が足元の米長期金利の上昇に強い警戒感を示さなかったことから、米長期金利が上昇し、金利上昇に敏感なナスダック総合指数が急落した。米長期金利の動向が株式市場に引き続き大きな影響を与えそうだ。9日には3年国債、10日には10年国債の入札を控える。7年国債の入札不調が金利上昇の手掛かりとなっただけに、注意しておきたい。経済指標では、2月CPI(消費者物価指数)が関心を集めそうだ。
米経済指標では、2月PPI(生産者物価指数)、3月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。企業の決算では、オラクル<ORCL>などが予定されている。
週間タイムテーブル
海外 | 国内 | |
---|---|---|
3月8日(月) | 2月景気ウオッチャー調査=14時 | |
3月9日(火) | 米3年国債入札 |
1月家計調査、1月毎月勤労統計調査=8時30分 10〜12月期GDP確報値、2月マネーストック=8時50分 2月工作機械受注(速報値) 5年国債入札 |
3月10日(水) | 中国2月消費者物価、中国2月生産者物価=10時30分 米2月消費者物価=22時30分 米10年国債入札 | エルニーニョ監視速報 |
3月11日(木) |
米2月財政収支=4時 ECB定例理事会(ラガルド総裁会見) 米30年国債入札 世界保健機関(WHO)新型コロナウイルスパンデミック宣言から1年 ◆決算発表=(アジア)チャイナエバーフライト、(米国)アルタ・ビューティ |
2月国内企業物価指数=8時50分 2月都心オフィス空室率=13時 20年国債入札 東日本大震災から10年 |
3月12日(金) |
インド2月消費者物価指数=21時 米2月生産者物価=22時30分 |
1〜3月期法人企業景気予測調査=8時50分 メジャーSQ算出日 |
- ※ 海外の時刻は日本時間。