日経平均株価の4月末終値は20,193円69銭となり、前月末比1,276円68銭(6.75%)の上昇となりました。月足としては4ヵ月ぶりの上昇となり、上昇率は2017年10月(8.13%)以来30ヵ月ぶりの大きさになりました。4/30(木)には、取引時間中ベースとしては3/9(月)以来の2万円台回復を実現しました。
日経平均株価は1/17(金)の取引時間中に24,115円95銭の本年高値を付けた後、3/19(木)の取引時間中に16,358円19銭まで7,757円76銭(32.2%)下落し、そこが当面のボトムになっています。月足ベースでは、2019年12月末から2020年3月末まで20.0%の下落になりました。中国で始まった新型コロナウイルスの感染が欧米や日本にも拡大し、世界的にヒトの往来が滞り、景気・企業業績の悪化が本格化し始めています。
そうした中、日米欧を中心に、中央銀行から、ゼロ金利と量的緩和を徹底的に推進するような金融政策、また政府からは大規模な財政出動(家計への現金支給等)を伴う景気対策が打ち出され、株式市場もそれらを好感して落ち着きを取り戻すようになりました。世界の新型コロナウイルスの新規感染者数は3月に65万人、4月に236万人と加速し、4月末の累計感染者数は約315万人(暫定値)まで膨らんでいます。4月の日次の新規感染者数は平均で約78,500人でしたが、4/10(金)と4/25(土)には9万人超となり、現状ではこれらがピークになっているように見受けられます。新型コロナウイルスの感染者数がピークアウトの兆しをみせ、欧米諸国で経済活動再開を模索する動きが出始めたことが、株価上昇の追い風になっています。
これらを背景に、米国等海外の株式市場が戻り歩調をたどる中、日経平均株価もリバウンドする形となりました。日経平均株価の本年高値(上述)から同安値(同)までの下げ幅に対する半値戻し水準は20,237円07銭で、4/30(木)の日経平均株価は取引時間中に一時20,365円89銭まで上昇してそれを達成した形となり、やや目標達成感が強まりました。5/1(金)の大幅下落は、それに加え、5連休を控えてポジションが取りにくいという事情も加わったことが大きく響いていると考えられます。
5月の日経平均株価は再び波乱となる可能性に注意が必要です。戻り一巡感が強まる中、本格化するはこびの決算発表では、厳しい数字をどう織り込んでいくかが試される展開になりそうです。2019年9月末に1,770円もあった日経平均株価の予想EPS(1株利益)ですが、4/30(木)には1,256円まで低下し、今後も低下が続く勢いとなっています。そもそも、2021年3月期の業績予想公表を見送る企業が多く、予想EPSをベースとする予想PER(株価収益率)が尺度として使いにくいのも気になる点です。また、経済活動開始を模索している欧米諸国についても、新型コロナウイルスの感染が再拡大するリスクは残っており、注意が必要です。
もっとも、我が国については、数字をみる限り、新型コロナウイルスを原因とする死者数が人口100万人当たり3人にとどまるなど、中国・韓国と並んで世界的に最低水準となっており、感染は抑制されているとみることが可能です。我が国では外出自粛政策が当面維持される見込みですが、上場企業の決算発表が一巡した5月中旬に、新型コロナウイルスの新規感染者数のさらなる鈍化を確認できれば、そこが次の重要な投資チャンスになると予想されます。
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