先週(9/4〜9/8)の東京市場では日経平均株価(図1)が週間で416円も下落し、外為市場(図2)では1ドル107円台という10ヵ月ぶりの円高になるなど波乱の1週間でした。以下のように数多くの悪材料が列挙できるためです。
1. ミサイル発射実験、核実験と相次ぐ北朝鮮の挑発活動
2. 米利上げ観測の後退と米長期金利の低下
3. 米利上げに積極的とみられていたフィッシャーFRB副議長の辞任意向
4. 債務上限問題への懸念とトランプ政権に対する不信
5. ECB理事会後の記者会見でドラギ総裁がユーロ高をけん制
6. 「ハービー」に続き強力なハリケーン「イルマ」が米南部に襲来
当面はこれらの悪材料のうちの多くに対しての継続的な配慮が必要であり、引き続き円高・株安への警戒も必要です。
(A)9/11(月)に国連で北朝鮮追加制裁採決の予定。北朝鮮が対抗してくる可能性も。
(B)米長期金利が下放れ、ドルも対円で1ドル108円の下値支持ラインを下放れの様相
(C)今後ハリケーン被害の影響が米経済指標に本格的に影響してくる可能性が大きいこと
このうち、(C)については9/7(木)に発表された新規失業保険申請件数が予想を大きく上回るなど、すでに影響が顕在化しています。9/10(日)〜9/16(土)の週は雇用統計(9月)の調査対象週に当たり、ここで「イルマ」が直撃すると、雇用統計に大きな影響が出てくる可能性があります。次回発表される雇用統計はかなり悪化しても不思議ではありません。
しかし、悪材料がいくつも列挙できるような時は意外に転機が近いことが多いように思われます。列挙された悪材料が解消していくことが、市場にとっては今後のプラス材料になると考えられるためです。
ハリケーン被害への対応もあり、債務上限が12月まで凍結され、暫定予算を含めた一体予算として成立したことで冒頭にあげた悪材料のうち「4」は後退したとみられます。「6」についても、原因となるハリケーン自体が通過してしまえば、最悪の時期は終わると考えられます。数多く失われた家屋や自動車などに対する復興需要が今後は米国経済にとってプラスに効いてくるとみられます。「1」についても、心配だった9/9(土)の北朝鮮建国記念日は一応無事通過となり、当面は9/11(月)の国連決議(予定)が過ぎれば、10/10(火)の朝鮮労働党創建記念日までは一息となりそうな気配です。冒頭にあげた悪材料の1〜6はそのいくつかは後退に向かうと考えられます。
米株式市場での格言に「株は5月に売れ。そしてセント・レジャー・デーまで戻るな」と言われています。この格言は、投資家の決算や夏休みの関係で、この時期の株式市場は需給が悪化し、下落しやすいことを表現しているとみられます。ちなみに、セント・レジャー・デーとは、競馬の世界最古のクラシック・レース「セント・レジャー・ステークス」が英国で開催される日で今年は9/16(土)の予定です。仮にこの格言に従うならば、そろそろ株式市場に戻ることを検討すべきなのかもしれません。
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