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マーケット > レポート > 東京五輪関連銘柄　投資のポイント　第3回　意外な五輪関連銘柄は？

2020年東京五輪開催決定で「婚活」ブーム到来？

2020年東京五輪が決定した後、
「2020年のオリンピックは今の彼と結婚して子どもと三人で観にいきたいです」
「29歳か…オリンピック迄には結婚して子ども欲しい（願望）脳内では今まだ私ハタチだったのになー（願望）　ちゃんと計算したら間違ってたな！！（現実）」
「卒業して2年神戸で働いて25歳までに結婚して子ども産む計画。完璧。7年後は旦那さんと子どもで東京オリンピック行きます。よし。」
「25歳となると、皆大学出てそれぞれの道に進んでだいぶ仕事も軌道に乗ってくるって頃だよね。中には結婚してる子もいるんだろうな。もしかしたら子どもも生まれてるかも。
そしたら子どもと配偶者と一緒にオリンピック見に行ったりするのかね。」
というツイート（つぶやき）が、ツイッター上で数多くの若者から発せられたようです。
また、2000年シドニーオリンピックの金メダリスト「Qちゃん」こと高橋尚子さんの「結婚へスパート！Qちゃん、自分の子供に東京五輪見せたい！」という記事が2013年10月24日のサンケイスポーツに掲載されています。
2020年に東京五輪決定で、結婚を意識する若者が増加する可能性があります。
過去、日本では、1964年の東京五輪（夏季）、1972年の札幌五輪（冬季）、1998年の長野五輪（冬季）の3回のオリンピックが開催されています。しかし、それぞれの開催が決定されてから開催されるまでの出生率の推移をみても、五輪前に大きく増えるといった変化はないようです。婚姻数については、2回の冬季五輪では増加は見られませんでしたが、前回の1964年東京五輪については、決定の1959年から1964年東京五輪開催まで、右肩上がりに増加していました。

厚生労働省　「人口動態調査」より、投資調査部作成

現在は、晩婚化・少子化が進んでいます。1980年代では、20代の後半ともなると、男性の半数弱、女性の7割弱が結婚していましたが、現在は大半が独身です。生涯未婚率も上昇しており、男性の5人に1人、女性も10人に1人が生涯未婚という世の中です。
しかし、今回の2020年東京五輪決定という大きな「きっかけ」が生まれたことにより、若者の結婚への意欲の高まりが想定されます。また、若者の結婚を妨げている最大の要因は、若年層の経済環境の悪化が考えられますが、アベノミクスによるデフレ脱却とともに、雇用環境の改善が期待出来そうです。

これにより、若者に「婚活ブーム」の到来が想定されそうです。また、政府が「婚活」支援策の導入を検討しているようです。具体的には、内閣府の「少子化危機突破タスクフォース」（議長・森少子化相）が「少子化危機突破基金」（仮称）を創設し、結婚相手を探すため地域で開かれる「婚活イベント」に、運営費など財政面の支援を検討しているとのことです。政府が具体的な支援に動いて、「婚活イベント」が増加すれば、若年層の結婚への意識が高まり、婚活サービスを提供する関連企業にフォローの風となりそうです。

コード	銘柄	市場	株価	売買単位	最低投資金額	投資のポイント
2417	ツヴァイ	東証2部	802	100	80,200	イオン（東証1部　8267）傘下の結婚相手紹介サービス大手。業界最多会員数を保有しています。
6071	IBJ	東証JQ スタンダード	2,080	100	208,000	婚活サイト「ブライダルネット」を運営。婚活パーティー「PARTY☆PARTY」、合コンセッティングサイト「Rush」、直営の結婚相談所など幅広く婚活サービスを提供しています。
2412	ベネフィット・ワン	東証2部	973	100	97,300	婚活支援サービス「パートナーエージェント」を展開しており、プロの専任コンサルタントがパートナー探しをサポートしています。
3754	エキサイト	東証JQ スタンダード	761	100	76,100	国内最大級の婚活サイト「エキサイト恋愛結婚」を運営しています。2003年開始のこの業界では老舗。累計会員数は20万人を突破しています。
2121	ミクシィ	東証マザーズ	1,268	100	126,800	国産SNSの元祖『ミクシィ』。結婚紹介サイトの「youbride」を運営するDiverseを子会社化、街コンイベントを運営するコンフィアンザを買収するなど、婚活サービスに注力中です。

各種情報から投資調査部作成。

婚活ブームの次は、結婚ブーム？

「婚活ブーム」の次に来るのは、「結婚ブーム」になるでしょう。最近の婚姻件数は70万件弱で推移しています。晩婚化の進展に伴い、結婚対象となる潜在人口は増加しているようです。また、挙式・披露宴平均単価については、デフレの世の中にも関わらず、ご祝儀および親からの援助に下支えされ、平均単価は高い水準で安定しています。「ゼクシィ結婚トレンド調査2012（リクルート発行）」の調査によると、2012年では、ご祝儀総額226万円、親からの援助総額182万円で合計408万円に対して、挙式・披露宴平均組単価は343万円となっています。景気動向の影響は限定的で安定した業界と言えそうです。また、アベノミクスの成功によって経済が活発化すれば、「派手婚」の増加が期待出来そうです。

ブライダル国内市場は約1.5兆円と業界では推定されているようですが、数多くの企業が存在し、上位5社のシェアが12％強とガリバー企業が存在しない未成熟な業界です。逆に企業にとっては、成長のチャンスが残されている業界と言えるでしょう。

コード	銘柄	市場	株価	売買単位	最低投資金額	投資のポイント
2128	ノバレーゼ	東証1部	714	100	71,400	銀座に本社を構えるゲストハウス・ウェディング運営大手。ノバレーゼの強みは、他社との差別化です。同社の施設は一般的な欧米風施設とは異なり、「シンプル・モダン」な空間です。結婚式で提供する製品・サービス（衣装・料理・引出物・装花・映像演出）などは内製化していて、高いクオリティと利益率を確保。今年9月に一流の人材を招き入れたパン工房を新設。全国の婚礼施設で使うパンを一括生産するようです。予想配当利回りも3.50％と高く、株価指標面も割安感のある水準です。
4331	テイクアンドギヴ・ニーズ	東証1部	2,000	100	200,000	『ハウスウェディング』のパイオニア企業。挙式披露宴会場の「一軒家貸切」、「一顧客一担当制」によって、1組、1組のお客様ごとに最高の1日を創り上げる「オリジナルウェディング」を実現する、クオリティ重視型のハウスウェディング事業を展開しています。直営施設をz年国で展開しており、ハワイ、タイ、台湾など海外リゾート・ウェディングにも注力しています。また、既存結婚式場のM&Aも積極的に行っています。
4696	ワタベウェディング	東証1部	973	100	97,300	昭和28年創業の今年で創業60周年を迎えるブライダル業界の老舗。海外挙式の草分けで、世界11カ国に拠点を持っています。「目黒雅叙園」や「メルパルク（旧郵貯会館）」を傘下におさめ、国内挙式事業を強化しています。また上海にウエディングドレス工場を設立し、「製造業」にも乗り出しています。国内事業強化中だが、まだ海外挙式が主力なため、円安が逆風となっています。
3607	クラウディア	東証1部	761	100	76,100	ウエディングドレスのトップメーカー。ショップ運営・海外挙式・式場運営と事業領域の裾野を広げています。元AKB48の篠田麻里子さんプロデュースによるウエディングドレス「Love Mary」が人気を博しています。円安によるコスト高と、納入先式場のドレス内製化などの逆風となっています。
2418	ベストブライダル	東証1部	700	100	70,000	欧米風邸宅での挙式・披露宴を行う「ゲストハウスウェディング」の大手。2012年12月末現在、首都圏12店舗と大阪、仙台、名古屋、京都の8店舗において、細部にまでこだわりぬいた「上質感」と「本物感」を有した63のゲストハウスを展開しています。多くのお客様を招いての挙式や披露宴を行わない「家族挙式」を99,750円の低価格から提供を開始しており、TV-CMなどで認知度向上を図っています。

各種情報から投資調査部作成。

婚活ブームの次は、ベビーブーム？

結婚の次は、「ベビーブーム」でしょう。赤ちゃん関連銘柄とともに、今回のアベノミクスの目玉施策の一つは、「女性の活用」です。女性がもっと活躍できる社会にするためには、認可保育所を希望しながら入所できない「待機児童」の問題を解消する必要があります。安倍政権では5年以内の待機児童の解消を目指しており、保育所関連銘柄にも、注目が必要です。

コード	銘柄	市場	株価	売買単位	最低投資金額	投資のポイント
2749	JPホールディングス	東証1部	451	100	45,100	子育て支援事業の最大手。保育所の運営だけでなく、児童館、学童クラブの運営など子育て全般を支援する業務です。数兆円と大きなマーケットですが、ほんの数年前までは株式会社の参入が認められておらず、今後大きく伸びる余地のある業界です。同社の保育所の特徴は、従来の「月極保育」だけでなく、「一時保育」「延長保育」「年中無休」に重点を置いた、新しい形の保育所だということです。アベノミクス相場に乗って今年前半は株価は4倍以上急騰しましたが、現在は一服状況です。信用期日明け後の値動きに要注目です。
2152	幼児活動研究会	東証JQ スタンダード	810	100	81,000	全国の幼稚園・保育園の保育の一環として、学年別の体育授業を指導する講師を派遣しています。同社の強みは、園の基本方針に応じて作成できる独自の年間カリキュラムと蓄積した指導力のようです。子会社によって、幼稚園・保育園の経営コンサルタント業務も行っています。契約園数は着実に伸びており、現在は支部増設・社員増加などのコストが増加していますが、今後利益の拡大が予想されそうです。
7956	ピジョン	東証1部	5,000	100	500,000	日本初の『キャップ式広口哺乳器』を発売するなど哺乳瓶のトップ企業。育児用品では国内トップ企業。海外進出にも注力しており、約4割を海外経由で売り上げています。特に中国市場に注力しており、中国の富裕層においては安心で安全な日本製品として、高い人気を誇っています。円安も同社へのフォローの風となっており、中国の内陸部にむけて、販路を拡大しつつあります。
8113	ユニ・チャーム	東証1部	6,420	100	642,000	おむつ（子供用・大人用）・生理用品のトップ企業。ペットフードでも高いシェアを保有。少子・高齢化の影響で、国内では大人用おむつが子供用おむつの売上を上回る状況となっています。海外進出にも積極的で、アジアを中心に海外売上高比率が50％を上回る状況となっています。時価総額1兆3千億円を超える巨大企業です。
6279	瑞光	東証2部	6,680	100	668,000	子供用おむつ・生理用ナプキンなど衛生用品製造国内最大手企業。新興諸国では爆発的に紙おむつ・生理用ナプキンの需要が伸びており、同社の海外売上高比率も約7割弱と非常に高い水準となっています。、「ZUIKOの製造機なくしては生産できない」画期的な商品アイデアを次々に生み出しているようです。

各種情報から投資調査部作成。

投資のポイント

2020年東京五輪決定が未婚化・晩婚化の流れにストップ？
アベノミクスによる国策としても、少子化対策は重要課題！！
五輪決定→婚活→結婚→ベビーブームの連想ゲームで銘柄を探そう。

「銘柄選定の根拠（基準や前提）」
「婚活」関連銘柄として選定
【2417】ツヴァイ
【6071】 IBJ
【2412】ベネフィット・ワン
【3754】エキサイト
【2121】ミクシィ

「結婚」関連銘柄として選定
【2128】ノバレーゼ
【4331】テイクアンドギヴ・ニーズ
【4696】ワタベウェディング
【3607】クラウディア
【2418】ベストブライダル

「ベビーブーム」関連銘柄として選定
【2749】 JPホールディングス
【2152】幼児活動研究会
【7956】ピジョン
【8113】ユニ・チャーム
【6279】瑞光