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2024-04-20 23:54:29

マーケット > レポート > オプションの『ココがPOINT!』 >  テクニカル指標を疑え!?相場は本当に「過熱」しているのか?

テクニカル指標を疑え!?相場は本当に「過熱」しているのか?

2016/12/15

12/14(水)現在の日経平均株価は19,253円で、米大統領選挙の結果が判明した11/9(水)の16,251円から約3,000円(上昇率は18.5%)上昇した形です。日本時間12/15(木)早朝に結果が発表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)で、2017年の利上げ回数の見通しが3回に「上方修正」(前回まで2回)されたこともあり、円安・ドル高が加速し、同じ日の日経平均株価はさらに買い先行になっています。こうした中、日経平均株価の25日移動平均かい離率や、RSI、騰落レシオなどのテクニカル指標はいずれも「過熱圏」を示唆しており、そろそろ下落に転じる可能性が大きいと考えるのが普通かもしれません。

しかし、向こう1ヵ月程度のパフォーマンスという面で、こうしたテクニカル指標をむやみに信じ込むのはリスクが大きいかもしれません。オプションの投資戦術を検討する際にも、それを考慮すべきと考えます。

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日経平均株価はテクニカル上の「過熱圏」まで上昇

日経平均株価は10月に5.9%、11月に5.1%上昇した後、12月相場も堅調に推移しています。特に12/6(火)〜12/14(水)の間は7営業日連続高となり、上昇率は5.4%となりました。米大統領選挙でトランプ氏が勝利し、米長期金利の上昇や円安・ドル高の動きが強まりましたが、基本的にはその余韻が続いていると言えそうです。

12/14(水)現在の日経平均株価は19,253円で、米大統領選挙の結果が判明した11/9(水)の16,251円から約3,000円(上昇率は18.5%)上げた形です。図1は日経平均株価(日足)をその主要テクニカル指標とともにグラフ化したものですが、以下にご説明するように、いずれも「過熱圏入り」を示しています。

(1)終値の25日移動平均に対するプラスかい離率が12/9(金)以降、過熱圏とされる5%超で推移(12/14現在5.7%)
(2)RSI(相対力指数)が過熱圏とされる70%を超えて推移(同79.8%)
(3)騰落レシオが過熱圏とされる120%を超えて推移(同165.9%)

すなわち、日経平均株価は近い将来、こうした過熱を解消すべく、下落に転じるというのが「基本シナリオ」になり、オプション取引ではプット・オプションの買いが検討されるべきかもしれません。

しかし、その「基本シナリオ」は実を結ぶでしょうか。

図1:日経平均株価(日足)と主要テクニカル指標

BloombergデータをもとにSBI証券が作成。各指標の定義は以下の通り
(1)25日移動平均かい離率〜日々の株価が25日移動平均株価から何%かい離しているのかを示す
(2)RSI〜過去14日に上昇した日の変化幅合計/[同上昇した日の変化幅合計+同下落した日の変化幅合計(絶対値)]
(3)騰落レシオ〜過去25日の値上がり銘柄数/同値下がり銘柄数

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【ココがPOINT!】テクニカル指標が「過熱圏」を示唆しても上昇するケースは多い

株価の売買タイミングを計るテクニカル指標として移動平均株価とのかい離率やRSI、騰落レシオなどは非常に良く使われます。また前項でご説明した通り、日経平均株価の25日移動平均かい離率である5%、RSIの70%、騰落レシオの120%は、日経平均株価が上昇した結果「過熱圏入り」したことを示し、その後は下落に転じることを「警告」していると考えられています。

しかし、そうした常識は疑った方が良さそうです。表1は日経平均株価が上記の3指標すべてで「過熱圏入り」した日を起点に、その1ヵ月後(休日の場合は直後の営業日)まで、どのような騰落率になっているのかを調べたものです。ただし、これらの指標が一度「過熱圏入り」した後に、それ以下の水準と「過熱圏」の境目を行ったり来たりするパターンもあって煩雑なので、「過熱圏入り」の前は少なくとも10営業日以上、過熱圏以下での推移を条件としました。

一言で要約すると、日経平均株価が移動平均かい離率やRSI、騰落レシオの面で「過熱圏入り」したことを示しても、すぐに下がるとは限らないということです。過去20年、「過熱圏入り」以降の1ヵ月という条件で調べる限り、平均ではむしろ上昇しているという結果です。なぜ、こんなことが起こるのでしょうか。

株価は、長期間の保ち合いを形成し、その後ひとつの方向に放れると、その方向へと動きを加速することがあります。例えば、三角保ち合いを上放れた後は大きく上昇するケースが多くなります。しかし、移動平均かい離率やRSI、騰落レシオ等は、こうした保ち合い放れの直後にはすぐ「過熱圏入り」しやすくなるという短所があります。すなわち、これらのテクニカル指標が示唆するほどに過熱していないということもよくある訳です。

表1で「3指標」が過熱圏入りした年月日が2012/12/13となっている、ほぼちょうど4年前を例としてみたいと思います。日経平均株価は下がる所か、逆にその後1ヵ月で11%超も上昇しています。野田前首相が解散・総選挙を表明し、アベノミクス相場がスタートした直後で、株式市場の流れが大きく変化した直後のことでした。今回も米国で大統領が交替することとなり、為替や金利、商品市況の動きが大きく変わってきましたので、株式市場の流れも大きく変わるのかもしれません。

日本時間12/15(木)早朝に結果が発表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)で2017年の利上げ回数の見通しが3回に「上方修正」(前回まで2回)されたこともあり、円安・ドル高が加速し、同じ日の日経平均株価も買い先行になっています。このように米国景気が強いにもかかわらず、トランプ次期大統領はさらに経済を刺激しようとしていますので、期待インフレ率が高まり、米金利がさらに上昇し、円安・ドル高が進み、日経平均株価の上昇が続く可能性は小さくないと思われます。

すなわち、先物市場で売りの勝負を仕掛けたり、オプション市場で「プットの買い」や「コールの売り」で対応するなどの戦術は、裏目に出る可能性もありそうです。

仮に、市場の流れが大きく変わるのであれば、現物株の買いポジションを中長期で保有することで報われる可能性が膨らむと考えられます。ここで相場の過熱感をポジションに反映させるのであれば、現物株の買いに「コールの売り」を組み合わせた「カバードコール」の妙味が増すのではないかと考えられます。

表1:「過熱圏」入り後の日経平均株価(過去20年)
「3指標」が過熱圏入り その1ヵ月後 騰落率 勝ち
負け
年月日 日経平均 年月日 日経平均
1997/5/2 19,515 1997/6/2 20,452 4.8%
1999/3/15 15,780 1999/4/15 16,727 6.0%
2002/3/4 11,450 2002/4/4 11,379 -0.6%
2003/6/5 8,657 2003/7/7 9,795 13.1%
2003/8/21 10,363 2003/9/22 10,475 1.1%
2004/3/5 11,537 2004/4/5 11,958 3.6%
2005/9/26 13,393 2005/10/26 13,395 0.0%
2006/4/3 17,333 2006/5/8 17,292 -0.2%
2009/3/26 8,636 2009/4/27 8,726 1.0%
2009/8/11 10,585 2009/9/11 10,444 -1.3%
2009/12/28 10,634 2010/1/28 10,414 -2.1%
2010/4/1 11,244 2010/5/6 10,696 -4.9%
2011/7/8 10,138 2011/8/8 9,098 -10.3%
2012/2/15 9,260 2012/3/15 10,123 9.3%
2012/12/13 9,743 2013/1/15 10,879 11.7%
2013/2/4 11,260 2013/3/4 11,652 3.5%
2013/4/10 13,288 2013/5/10 14,608 9.9%
2014/11/14 17,491 2014/12/15 17,099 -2.2%
2016/12/9 18,996 ? ? ? ?
平均/計 - - 2.4% 11勝
7敗

BloombergデータをもとにSBI証券が作成。25日移動平均かい離率の5%超え、RSIの70%超え、騰落レシオの120%超えがすべて出そろった日を起点に1ヵ月後の騰落率や勝ち負けを表にしたもの。

図2:カバードコールの例

日経平均オプション取引のデータをもとにSBI証券が作成。日経平均株価(現物)を19,250円で買うと同時に、日経平均コール・オプション(2017年1月限・権利行使価格19,250円)を330円で売り付けたと仮定した場合の損益を示している。

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