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マーケット > レポート > オプションの『ココがPOINT!』 >  これは「トランプ相場」ではない?今後取るべき戦略は?

これは「トランプ相場」ではない?今後取るべき戦略は?

2016/11/17

日経平均株価は10月に5.9%上昇し、年度後半としては好調なスタートを切りました。しかし、11月に入ると9日(水)に一時16,111円81銭まで下げ、10月末終値からの下落率が7.5%に達する波乱の展開となりました。その後は一転、11/15(火)には終値が17,668円15銭まで上昇し、4/25(月)の高値を回復するという荒っぽい動きになりました。

今後はどうなるのでしょうか。それを考える上でのひとつのポイントとなるのは、トランプ氏が米大統領選挙に当選して以降の上昇相場をどう捉えるのかという点です。基本的にこの上昇相場は息の長いものになると考えられそうです。

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この相場を「トランプ相場」とみると誤り?

図1は日経平均株価の日足チャートを主要移動平均線と一緒に示したものです。矢印(1)に相当する上昇相場はおおむね10月の値動きを示しています。日経平均株価は10月の月末終値が17,425円02銭と前月末比5.9%上昇しました。

10月における株価の上昇要因を振り返っておくことは今後の相場の方向感を考える上で重要であると考えられます。この月は米国で10年国債利回りがジリジリと上昇し月末の利回りが1.828%と前月末の1.598%から上昇しました。それを映して外為相場ではドルが円に対し月間で3.4%上昇し、月末には1ドル104円74銭となりました。

このように、米金利高と円安・ドル高が10月の株高をもたらした要因であると考えられます。さらに国内では、自民党で党総裁の任期をこれまでの2期・6年から3期・9年に延長する方針が固まり、安倍長期政権が見通せるようになり、政治の安定が世界の中でも目立つようになってきました。なお、米大統領選挙については、TV討論会を経て、この段階ではクリントン氏の支持率がトランプ氏を上回っており、次第に「波乱は起きないであろう」との空気が広がっていきました。

そして11月となった訳ですが、大統領選挙の投開票を経て株価が乱高下したことは、周知の通りです。クリントン氏のメール問題が蒸し返されたことを背景に、11/2(水)と11/4(金)の日経平均株価は計537円の下落となりました。さらに、大統領選挙の開票が始まった11/9(水)には、トランプ氏当選を警戒して日経平均株価が919円も下げました。しかし、トランプ氏が当選しても米国株が下げなかったことから11/10(木)には一転、日経平均株価が1,092円高となりました。

結局、日経平均株価は11/1(火)高値17,473円12銭から狼狽売りで下落(矢印2)し、それを修正する反発場面(矢印3)を経て再び11/1高値近辺を回復しました。要は「行って来い」(株価が上下して元の水準に戻ること)であり、「米大統領選に絡む混乱であった」とまとめてしまうことができます。さらに改めてチャートを眺めるとこれらを貫く、10月からの上昇トレンドが続いていることがおわかりいただけるかと思います。そして、それをもたらしている要因が上記したように10月以降の米金利上昇であり、円安・ドル高であり、政治の安定であると考えられます。それ故に、この上昇相場を「トランプ相場」としてだけで理解すると、本質を見誤るように思います。

トランプ氏の積極的な成長政策を受けて、大統領選挙後はこうした上昇トレンドが加速したものと理解されます。本質は米国の金融政策の変化を契機に、世界的に「量的緩和・ゼロ金利」の時代から脱却し、債券から株式への「グレート・ローテーション」を伴う上昇相場とみられ、今後も息が長く続くと考えられます。

息の長い上昇波動も、短期的な調整の存在を避けることはできないと考えられ、特に大統領選挙後の上昇相場は、トランプ氏の経済政策のプラス面だけを評価する「理想買い」に近い側面があり、「トランプ大統領」が実現する時(2017/1/20)にいったん終息する可能性があります。保守的に考えれば、年が替わる年末・年始が正念場になるかもしれません。

図1:日経平均株価・日足〜主要移動平均線が上昇基調に
  • ※当社チャートツールもとにSBI証券が作成。データは2016/11/17取引時間中。
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【ココがPOINT!】ボラティリティがそう高まっている訳じゃない点がポイントか

米大統領選挙をはさみ、日経平均株価の変動率は大きくなったかのように感じます。事実、米大統領選挙の開票経過に振り回された11/9(水)の日経平均VIインデックス(投資家の予想変動率を示唆)は一時30ポイント台まで急騰(図2)しました。しかし、その後は同指数の動きは沈静化し、11/17(木)には一時20ポイントを割り込む動きとなっています。

オプション取引の特徴のひとつに、株価の方向感だけが取引材料になるのではなく、ボラティリティ(予想変動率)の大小も取引材料になることがあげられます。無論、「日経平均VI先物」を取引することもひとつの手段ですが、オプションの売買にそれを活かすことも可能です。

オプション・プレミアムは権利行使価額と現在の価格の差として求められる「本質的価値」と「時間的価値」がありますが、後者は単純に考えれば「残されたチャンスの大きさ」と考えることができるかもしれません。「チャンス」は満期までの期間が長い程、値動きが大きい程存在していると考えられます。言い換えれば、日経平均VIインデックスが低い(予想変動率が小さい)ということは、その分チャンスは小さく、プレミアムには下押し圧力がかかっているので、価格は安くなりやすいということになります。

米大統領選挙の開票経過に揺れた11/9(水)、日経平均株価は前日比919円超も下げ、日中値幅(高値と安値の差)は1,315円と、前日の116円から急拡大しました。こうした変動率の急拡大を反映し、日経平均VIインデックスは急拡大(11/9)しました。仮にこうした日経平均VIインデックスを「行き過ぎ」と判断するのであれば、オプション取引における判断で「オプションの売り」と考えることは一般的であると考えられます。

ここで問題はコールを売るか、プットを売るかです。「トランプ氏が優位であり、仮に当選した場合株価はもっと下がる」と考えた投資家はコール・オプションを売却したかもしれません。しかし、今回難しかったのは実際にトランプ氏が当選したにもかかわらず、株価が急反発したことでした。結果的に正解はプット・オプションの売りだったことになります。

ただ、「オプションの売り」という手段は想定以上に損失が膨らむリスクがあり、リスク・コントロールの技術が必要ですので、中・上級者向けの戦略だと思います。それ以外の投資家であれば、ボラティリティの大小により、オプションの買いを実行するか、見送るかの判断材料に使うのが良いと思います。

現在、日経平均VIインデックスは20ポイント割れ水準まで下がっており、ボラティリティは低水準となっています。今後、これが反発に転じると予想するのであれば、例えばコール・オプションの押し目を待って買うという素直な戦略も考えられることになります。

図2:日経平均VIインデックス(日足)〜むしろ下落中
図3:日経平均コール・オプション
(2016/12限・行使価額18,000円)
図4:日経平均プット・オプション
(2016/12限・行使価額17,500円)
  • ※日経平均VIデータおよびオプションデータをもとにSBI証券が作成。データは2016/11/17取引時間中。

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