先週の日経225先物は前週末比横ばいの33,600円で取引を終了。
週初めに33,870円まで上昇し6月につけた年初来高値を超えたが、その後はじり安へ。
円安進行が一服していたことにより、現物市場で自動車株など輸出関連株が利益確定売り優勢となったことも上値を抑える一因となった。
一方で、11月に入って先高期待が高まっていることや配当再投資など需給面への期待が下値を支えた。
11月21日米国市場取引終了後に決算を発表したエヌビディアが時間外取引で下落。
これを受けて22日は朝方に33,100円台まで下落したが、押し目待ちのショートカバーも入りすぐに切り返した。
祝日を挟んだ週末24日は、再び円安基調が強まったことなどを支援材料に日経225先物も午前中に33,820円まで上昇。
米国が短縮取引で市場参加者が少なかったこともあり午後はやや失速したが、底値も堅く先週末終値をキープする形となった。
11月17日時点の裁定残高は、ネットベースで7,894億円の買い越し(前週は6,614億円の買い越し)と増加した。
一方、株数ベースでは、3億1,351万株の買い越しで、11月10日時点(2億7,784万株の買い越し)から増加している。
日経平均と裁定残(11月17日時点)
先週の日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は週間で1.41pt安の16.87と5週続落。16台となるのは9月19日ぶり。
イスラム組織ハマスとイスラエル軍がガザ地区での戦闘を4日間停止で合意したと報じられ、中東情勢への懸念がやわらいだ。
12月限オプションの建玉状況
<コール>
35,000円:13,000枚
34,500円:10,000枚
34,000円:13,600枚
33,500円:11,700枚
33,000円:14,000枚
<プット>
33,500円:2,100枚
33,000円:8,000枚
32,500円:10,300枚
NT倍率(先物)は上昇、米金利低下がハイテク株を後押し
NT倍率(先物)は上昇。
週前半は、米長期金利が低下するなか、引き続き米国の利上げ終了期待を受けて日経225先物への影響が大きい半導体などハイテク株を中心に堅調に推移し、NT倍率は上昇した。
また、中東情勢の地政学リスクが緩和されるなどの支援材料となり、成長期待のあるハイテク株に投資資金をシフトさせる傾向が強まった。
週末にかけては、週前半で進行していた円高が一服となり、自動車株などが買い戻され、NT倍率は小幅に低下。ただ、NT倍率は週間では上昇となった。
今週の日経225先物はじり高か。
先週は木曜に祝日を控え商いが膨らまないなかにあっても底堅い動きを見せた。
エヌビディア決算は強気局面入りの材料とはならなかったものの、ボリンジャーバンドの+1σ水準ではショートカバーが入り、日経225先物は33,500円処を固めてきた。
オプション取引ではプットが権利行使価格33,000円前後で建玉を増やしており、下値ヘッジ水準も徐々に切りあがってきていると見受けられる。
また、来週にはメジャーSQを控えているほか、年末に向け相場が上昇しやすい季節性もあり、27日の10月企業向けサービス価格指数や30日の10月鉱工業生産など国内景気の良好さを示す発表などが日本株投資へ弾みをつけ、再び年初来高値更新を試す展開入りとなる可能性はある。
今週の225先物予想レンジは33,400−34,400円とする。