先週の日経225先物は週間で840円高の31,880円と大幅反発。
週前半は10月30-31日開催の日本銀行の金融政策決定会合の結果を見極めたいと様子見ムードが強く、30,500-31,000円レンジで膠着した動きとなった。
日銀が大幅な政策修正はしないことが確認され、11月1日に日経225は大幅上昇。ドル・円が一時1ドル=151円台へ達し一段と円安方向へ進んだことや、トヨタ<7203>の業績上方修正も支援材料となった。
10月31日-11月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利据え置きを決定し、波乱なく日米金融政策イベントを通過した安心感から週末には一時32,000円台に乗せた。
日銀の金融緩和政策継続から海外短期筋からの買いが断続的に入ったようだ。
ただ、連休前であることや3日に米雇用統計を控えていることから持ち高調整の売りも散見された。
10月27日時点の裁定残高は、ネットベースで3,628億円の買い越し(前週は5,468億円の買い越し)と減少した。
一方、株数ベースでは、1億7,507万株の買い越しで、10月20日時点(2億5,804万株の買い越し)から減少している。
日経平均と裁定残(10月27日時点)
TOPIX先物ではGSが大幅に買い越し
日経225先物では、11月に入り2日連続で2,000枚超売り越したAアムロCが売り方トップ。
週を通じて売り越したSBI、裁定業者のBNPパリバがこれに続いた。
買い方はJPモルガンがトップとなるも、全体的に目立った動きは見られなかった。
TOPIX先物は売り方では10月31日にバークレイが2,258枚の売り越し、11月1日にJPモルガンが2,359枚の売り越し、BNPパリバ・ソジェンら裁定業者が3,000枚近くを売り越した。
買い方ではGSが週を通じて買い越し。
特に11月1日には5,246枚と大きく買い越しており、週間累計で9,424枚と大きく買いに動いている。
今後このポジションがどうなるか注目したい。
日経225先物手口(期近)週間累計上位15社(売り買い差し引き)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
TOPIX先物手口(期近)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
今週の日経225先物は上昇か。
3日に発表された10月米雇用統計では、市場予想を下回る非農業部門雇用者数の伸びなど雇用市場軟化を示唆する結果がネガティブサプライズとなり、FOMC利上げ終了との見方が強まった。
米長期金利が大幅に低下したことを好感し、米国株式は上昇して先週末の取引を終えている。この流れを引き継ぎ、日経225は上昇スタートとなるだろう。
先週はGSが大幅にTOPIX先物を買い越すなど、実需筋が買いに傾く動きも見られている。
11月限オプション取引で権利行使価格33,000円のコールも多く買われており、9月20日以来の33,000円台も視野に入る。
ただ、米長期金利については、ミネアポリス連銀総裁が追加利上げの必要性に対する最終判断はまだ早いという姿勢を見せている。
今週もFRB要人講演が多いため発言内容によって米長期金利が再び上昇する可能性には注意したい。
なお、10日は11月限株価指数オプションの特別清算指数(SQ)算出日となっている。
今週の225先物予想レンジは32,000−33,100円とする。