先週の日経225先物は週間で180円安の31,040円と続落。
週初23日大引け後に発表されたニデック<6594>の決算で、車載部門の想定以上の悪化がネガティブ視され、翌24日に株価が急落。
国内企業決算の見通しが不安視され投資家心理は悪化し、日経225先物は商いを伴って大きく売られた。
ただ、ボリンジャーバンドの-2σ水準となる30,550円まで下落すると切り返し、この日のうちに31,000円台へ回復した。
TOPIXも2%近く下げていた事で日銀の上場投資信託(ETF)の買い入れを思惑視した動きだった可能性もある。
週半ば25日には一旦日経225先物も反発したが、米アルファベット決算でクラウド売上が想定を下回ったことで米ハイテク株へ売りが波及、26日は国内市場でも半導体銘柄が軒並み下落し、日経225先物は再び大幅下落した。
27日は前日の下落から買い戻しの動きが広がったものの、翌週に控える日米両国の金融政策決定会合なども意識され、大引けにかけて失速した。
10月20日時点の裁定残高は、ネットベースで5,468億円の買い越し(前週は6,241億円の買い越し)と減少した。
一方、株数ベースでは、2億5,804万株の買い越しで、10月13日時点(2億8,751万株の買い越し)から減少している。
日経平均と裁定残(10月20日時点)
TOPIX先物ではJPモルガンが買い越し姿勢強める
日経225先物では、目立った動きのないなか週を通じて売り越したソジェンが売り方トップ。
バークレイ、ドイツら海外勢がこれに続いた。
買い方では、週後半26日に大きく買い越したAアムロCがトップで、野村がこれに続いた。
TOPIX先物では、週前半24日に大きく売り越したシティGが売り方トップ、週末27日に大きく売り越したソジェンがこれに続いた。
買い方では前週より買い越し姿勢を強めたJPモルガンがトップ、前週の売り越しから買い越しに転じたBofAがこれに続いた。
日経225先物手口(期近)週間累計上位15社(売り買い差し引き)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
TOPIX先物手口(期近)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
今週の日経225先物は神経質な展開か。
国内では10月30-31日に日本銀行金融政策決定会合、米国では10月31日-11月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)と重要イベントが予定されている。
日銀に関してはYCC修正など政策の微調整が行われるという思惑はくすぶっているものの、金融政策の現状維持が想定されている。
FOMCに関しては今回の利上げ見送りが予想されており、むしろ関心は終了後に行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長発言における今後の政策金利見通しに向かうだろう。
総じて大きなサプライズはなさそうではあるが、11月3日には10月米雇用統計も控えているため、積極的な売買は手掛けづらいとみられる。
また、今週も企業決算が多く、現物市場では個別株物色中心となることが予想されるため、先物主導で相場の方向性がつくられる状況は想定しづらい。
ただ、先週はプットの漸減が見られる一方、コールが徐々に増えている。
株価上昇に向けたヘッジの動きとみられ、来週のSQに向けて今週も同様の動きが続く可能性があるとすると下値は限定的か。
今週の225先物予想レンジは30,400−31,600円とする。