夏枯れ相場に日銀ETF大量購入で乱高下
円高ドル安進行で一時16,000円割れ |
前週の225先物は週間ベースで400円の下落となった。米4-6月期GDP速報値が市場予想を大幅に下振れたことなどから、早期の米利上げ観測が後退し円高ドル安が進行したことで、4日には15,880円まで下落する弱い展開に。ただ、日銀によるETF買入幅の拡大を受けて切り返すなど、需給面が材料視されて25日移動平均線を回復している。夏枯れ相場入りで商いは閑散となったが、底堅い動きは確認できた。
なお、7月29日時点の裁定残高はネットベースで5,082.94億円(前週は5,223.88億円)の買い越しと22日時点との比較では減少。一方、株数ベースでは4.0億株の買い越しと22日時点との比較では0.1億株増加した。
225先物の手口では、UBSが売り筆頭となったが2512枚に留まった一方、大和、Aアムロが買い方上位に並んだ。TOPIX先物に関しては、野村、バークレイズ、ゴールドマン・サックスが売りに回った一方、メリルリンチ、BNPパリバ、ソジェンが買い方上位に並んだ。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIが大発会以来の水準まで低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は21p台まで低下している。7月29日の会合で日銀が年6兆円にETF買入幅を拡大したことから、市場では下値警戒感が後退。一方、日銀の運用スタイルは上昇局面ではETF買入を実施しないことから、上値は重くなるとの見方も台頭、225先物は狭いレンジでの推移となった。夏枯れ相場入りも加わったことで、日経VIは低下傾向が強まり、大発会以来の水準まで急低下。20p台割れも視野に入っている。なお、米VIX指数も11.39、欧州VSTOXX指数も19.3019pと低下。
NT倍率(先物)は12.71倍まで拡大するなど、拡大トレンドが鮮明となっている。日銀によるETF買入幅の拡大によって、ファーストリテなど225型の寄与度が高い銘柄に投資資金が流入。225型優勢の地合いが強まっている。
夏枯れ相場に日銀ETF大量購入で乱高下 |
米労働省が5日に発表した7月の米雇用統計は、市場予想を大きく上回る内容となった。市場では米国の年内利上げの可能性が再び高まり、為替市場では円安ドル高、株式市場では米国株が上昇し、S&P500指数とナスダック総合指数は、終値ベースでの史上最高値を更新している。一方、コモディティ市場では、安全資産と言われる金価格が大幅安となり、ややリスク選好の地合いに。
週明けの225先物は買い優勢の展開となっている。ただ、夏枯れ相場と言われる時期に突入しており新規資金による買いは限定的か。前場のTOPIXがプラスとなった5日、日銀はETF買入を見送っている。ETF買入は下げの抑止力となりそうだが、17,000円を狙うような強い展開とはなりにくい。なお、今週末はSQ算出日だが、前日が祝日ということもあり静かなSQ週となろう。
ただ、前場に急速に下落する場面があれば、後場は日銀のETF大量購入で急速に切り返す可能性があるため、売買する場合は注意が必要。週間レンジは16,200円から16,900円を想定する。
経済スケジュール(8月8日〜8月12日)
- 提供:フィスコ社
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