「緩和への思惑が先行、ボラティリティは高いまま」
外部環境が落ち着き週末は大幅反発 |
前週の225先物は週間ベースで280円の下落となった。原油価格の下落や不安定な中国株などが影響して、円高、株安の流れが加速。20日、21日には大陰線を残すなど投資家心理は悪化の一途を辿ったが、ドラギECB総裁が3月金融緩和実施を示唆すると市場には安心感が広がり円買い、株売り、原油下落が一服。週末は買戻しに公的機関の買い観測なども加わり、昨年9月9日(1120円高)以来の上げ幅(870円高)となった。
なお、1月15日時点の裁定残高はネットベースで1兆9336.88億円(前週は2兆2247.42億円)の買い越しと1月8日時点との比較では大幅に減少。一方、株数ベースでも14.1億株の買い越しと前週比では1.7億株減少した。
225先物の手口では20日に4368枚売り越したUBSが売り筆頭となったほか、Nエッジ、みずほ証券、大和が売り方に並んだ一方、大商いが目立ったAアムロが買い筆頭。また、バークレイズ、クレディ・スイス、ゴールドマン・サックスも2000枚超買い越している。TOPIX先物でもUBSが売り筆頭となったほか、ゴールドマン・サックス、野村も3000枚超売り越し。一方、買い筆頭はメリルリンチとなった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIは昨年夏以来の40p台まで上昇 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は41.14p。週末の日本株上昇を受けて低下したが、昨年9月9日以来の猛烈な上げ幅となったことで、ボラティリティはさほど低下しなかった。日経VIは昨年の中国ショックの際、48.99pまで上昇したことから市場の混乱はこれからとの見方は残っている。オプション市場ではプット、コールともに建玉が薄く日経VIは上がりにくい状況だが、日銀金融政策決定会合への期待が高まっているだけに梯子を外された際はネガティブなムードが強まろう。
NT倍率(先物)は一時12.40倍まで拡大した。週末は225先物、TOPIX先物ともに買戻しが進んだ。とりわけファーストリテイリングや、ソフトバンクグループが強い動きを示したことなどから225先物優勢の展開となった。なお、週末の現物市場では、日経平均構成銘柄で下落は1銘柄もなかった。
政策期待で売り方の買戻しが継続 |
原油価格が大幅反発したほか、為替市場でもドル・円が118円70銭台まで円安が進行しており外部環境は改善している。今週はFOMCと日銀会合の結果をにらんだ展開となるが、市場は米国金利の緩やかな引き上げと日銀による追加金融緩和を織り込みつつあると言えよう。結果次第では梯子を外された展開となる可能性は十分にありボラティリティの低下は先となりそうだ。
足元、売り方の買戻しが加速することからポジションは徐々にニュートラルに近づくと見る。ボラティリティが高いことで新規資金流入は回避されることから、25日移動平均線が位置する18000円レベルでは上げ一服となろう。今週は16800円から18000円を想定する。
経済スケジュール(1月25日〜1月29日)
- 提供:フィスコ社
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