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権利落ち日に思わぬ急落も25日移動平均線に支えられ、月曜日は反発
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先週の日経平均株価は、23日(月)に19,779円の高値をつけた後、24日(火)、25日(水)と2日連続で、19,800円手前までの高値がありましたが、抜け切れずに高値圏での保ち合いが続きました。26日(木)は3月決算銘柄の権利付き最終日ということもあり、配当・株主優待狙いの買いが期待されましたが、引けに掛けて意外な急落となり、275円安で取引を終えました。
27日(金)は、日経平均採用銘柄の想定配当落ちが約110円となっており、配当落ちを埋めることが出来るかに注目が集まっていました。NY市場の下落もあり、ほぼ配当落ち分の下落でスタートしましたが、押し目買いから一時配当落ちを埋めてプラス圏となり、19,600円手前まで上昇しました。しかし、後場に入って、先物主導で急落し、一時19,100円とちょうど25日移動平均線近辺まで急落しています。その後は、大幅調整の自律反発狙いの買いが入り、下げ幅を縮めて引けています。
3月30日(月)は、ファーストリテイリングなど日経平均株価の寄与度の高い銘柄が大幅高したことから、堅調な相場展開となっています。
意外な急落はありましたが、25日移動平均線にしっかり支えられており、1月中旬以降の上昇相場がまだ継続していると思われます。
表1:日経平均株価 4本値
日付 |
始値 |
高値 |
安値 |
終値 |
前日比 |
出来高(株) |
3月23日(月) |
19,608 |
19,779 |
19,585 |
19,754 |
194 |
1,885,670,000 |
3月24日(火) |
19,719 |
19,771 |
19,646 |
19,713 |
-41 |
2,092,060,000 |
3月25日(水) |
19,746 |
19,775 |
19,542 |
19,746 |
33 |
2,147,870,000 |
3月26日(木) |
19,606 |
19,623 |
19,397 |
19,471 |
-275 |
2,299,150,000 |
3月27日(金) |
19,375 |
19,590 |
19,100 |
19,286 |
-185 |
2,568,180,000 |
3月30日(月) |
19,295 |
19,474 |
19,227 |
19,411 |
126 |
2,102,200,000 |
- ※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。
図1:日経平均株価(日足 3ヶ月間)
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今週の注目ポイントは、米雇用統計
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今週のスケジュールの最大の注目ポイントは、4月3日(金)の3月の米雇用統計です。1日(水)にADP雇用統計、ISM製造業景況指数、2日(木)に新規失業保険申請件数などの前哨戦もあり、早期の利上げ(6月)か、その後(9月)になるか、米利上げ時期を巡って、神経質な展開となりそうです。最近は、ドル・円相場と、連動性が落ちている東京株式市場ですが、意外な円安・円高進行によって、日経平均株価が大きく影響を受ける可能性もありそうです。
表2:今週の主なスケジュール
日付 |
国 |
内容 |
3月31日(火) |
欧州 |
ユーロ圏消費者物価(3月) |
米国 |
S&Pケース・シラー住宅価格指数(1月) |
4月1日(水) |
日本 |
日銀短観(3月) |
日本 |
法人税の実効税率引き下げ |
米国 |
ADP雇用統計(3月) |
米国 |
ISM製造業景況指数(3月) |
4月2日(木) |
日本 |
マネタリーベース(3月) |
米国 |
貿易収支(2月) |
米国 |
新規失業保険申請件数 |
4月3日(金) |
米国 |
雇用統計(3月) |
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4月相場は、上げて・下げて・また上がる!?
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今回の『サキモノのココがPOINT!』は、月末である3月31日に掲載されます。そこで、過去の4月相場を検証してみましょう。
まず、表3が、過去25年間の日経平均株価の4月末終値と3月末終値を比較した星取表です。14勝11敗で勝率56%と勝ち越しています。勝ちの平均値は816円、負けの平均値は−715円となっています。ここ6年は勝ち負けが交互にあらわれています。
表3:過去25年間の「4月相場」
年 |
4月終値−3月終値 |
勝敗 |
年 |
4月終値−3月終値 |
勝敗 |
2014 |
-523.72 |
× |
2001 |
934.62 |
○ |
2013 |
1462.95 |
○ |
2000 |
-2363.62 |
× |
2012 |
-562.67 |
× |
1999 |
864.94 |
○ |
2011 |
94.64 |
○ |
1998 |
-885.91 |
× |
2010 |
-32.54 |
× |
1997 |
1147.72 |
○ |
2009 |
718.73 |
○ |
1996 |
634.45 |
○ |
2008 |
1324.45 |
○ |
1995 |
666.8 |
○ |
2007 |
112.76 |
○ |
1994 |
613.33 |
○ |
2006 |
-153.43 |
× |
1993 |
2327.73 |
○ |
2005 |
-660.05 |
× |
1992 |
-1955.24 |
× |
2004 |
46.4 |
○ |
1991 |
-180.79 |
× |
2003 |
-141.29 |
× |
1990 |
-395.65 |
× |
2002 |
467.6 |
○ |
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- ※Bloombergデータを用いて、SBI証券作成
それでは、4月の月中はどのような値動きをしてきたのか、直近10年間の日足データから、3月最終営業日終値を100%としして、4月の第一営業日から最終営業日までの終値を比較し、10年間の平均を取ってグラフ化しました。(図2参照)
大まかな傾向としては、月初は上昇傾向となり5営業日目辺りで一旦天井をつけます。その後月半ばに掛けて反落相場となり、12営業日目に底を付けています。その後は再度、月末にかけて上昇していました。
新年度相場入りということで、月初に機関投資家などの新規資金の流入があり上昇することが多いのでしょう。その後、一旦利食い売りで調整するものの、今期予想を伴った決算発表への期待感が高まり、株価上昇することが多かったと考えられます。
簡単に言ってしまえば、4月相場は、上げて・下げて・また上がる傾向にあるようです。
今年度も、同様な結果になるとは限りませんが、日経平均先物で買いの投資戦略を考える場合、月初と月半ばに2回の買いチャンスが想定されます。月初からスタートダッシュするのか、それとも月半ばの押し目を買うのか、お客様の相場勘に合わせての投資戦略構築が良さそうです。
図2:直近10年間の日経平均株価の4月の動向(3月末最終営業日100%)
- ※Bloombergデータを用いて、SBI証券作成
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