今週の日経平均株価 2つの空(くう)に挟まれたレンジ相場 抜けたらドテン
日経平均概観
図表1:先週の日経平均株価の動向
週初は、先々週からの米国の政府機関閉鎖などの不透明要因から売られましたが、それ以降は、13,750円を2回試す動きがありましたが、下値を抜けることはありませんでした。逆に米国の予算と債務上限の引き上げについて、楽観的な見方が広がるにつれ、リバウンドの動きとなりました。週末のSQ前にNY株が急騰したことを受け、11日(金)も高く、結局4連騰での引けとなっています。
日経平均先物10月限ミニ先物・オプションSQ(特別清算指数)の確定値は1万4,349円65銭
しかしながら、出来高は膨らむことなく、意外に売り物薄の真空地帯を抜けてきた感があります。
先々週の下げが、米国国債のデフォルトと言うテールリスクを織り込む相場だったのに対して、先週の上げはその巻き戻しが起こったように思われます。
図表2:日経平均株価日足チャート
当社HPより、SBI証券投資調査部が作成。データは2013年9月30日現在。
今週の日経平均株価 2つの空(くう)に挟まれたレンジ相場 抜けたらドテン
今週の日経平均株価の動向を考える上で重要なのが、
第一の空 9月2日終値13,573円 9月3日始値・安値13,749円
第二の空 9月27日終値14,760円 9月28日高値14,619円
に空いている2つの空です。この2つが、もっとも大きな上値抵抗線・下値支持線として機能すると考えると、このレンジ内での相場展開が想定されそうです。
今週のスケジュールで、最も重要なのは、17日(木)に控える米国の債務上限の引き上げ期限です。
先週は、根本的な解決ではなく何とか「先送り」ではありますが、乗り越えることが出来そうだという楽観論によって、株高・円安(ドル高)の動きになりました。
この米国の問題の行く末によって、株式相場、為替市場に大きな影響が考えられます。何らかの突発的なニュースによって、2つの空によるレンジを抜ければ、そこから動きが加速することが考えられます。
今週の戦略
・下値13,750円ー上値14,650円のレンジ相場を想定して、逆張りによる短期トレード
・但し、レンジを抜けたら、即座にドテンのポジションでトレンドフォローに切り替え
今週の注目のイベント
・14日(月)体育の日で祝日
・15日(火)臨時国会召集
→アベノミクス成長戦略の行方
17日(木)米国債務上限引き上げ期限
→ココまでに、何らかの対応策(引き伸ばし策)などが出てこなければ、金融マーケットが大混乱する可能性