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2021-12-02 22:19:49

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日本株の出遅れ修正一巡か。今後注意すべきリスク要因とは

2021/9/28

投資情報部 鈴木英之・長谷川綾乃

日経平均株価は9月第4週(9/21〜9/24)、中国恒大集団をめぐる不透明感で売りが先行したものの、米FOMCを無難に通過したことで切り返す展開になりました。こうした中、9/27(月)に政府は19都道府県の緊急事態宣言と8県のまん延防止等重点措置について、9/30(木)の期限をもってすべて解除し、今後は段階的な制限緩和をめざす方針をまとめ、9/28(火)に方針が決定される予定です。
今週は9/29(水)に自民党総裁選の投開票、9/30(木)には米下院にて1兆ドル規模のインフラ投資法案が採決されるなど、注目度の高いイベントが多く予定されています。
中国恒大集団の債務不履行問題を巡る不透明な状況も続いており、足元はリスク要因に注意すべき局面になってきたように思われます。

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1中国恒大集団の債務不履行問題を巡る不安定な情勢が続く

日経平均株価は、9月第4週(9/21〜9/24)終値が30,248円81銭、前週末(9/17)比で251円24銭(0.8 %)安、週足ベースで5週ぶりに反落となりました。

一方、NYダウは9月第4週(9/20〜9/24)終値が前週末比0.6%高、週足ベースで4週ぶりに反発となりました。
9/21(火)はおよそ3ヵ月ぶりの安値。中国の不動産開発大手、中国恒大集団の過剰債務問題への懸念やFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を控えて不安定な値動きに。
9/22(水)は5日ぶりに反発。中国恒大集団の債務不履行問題に対する不安が後退。FOMCでは、テーパリング(量的緩和の縮小)の年内開始が示唆されるなど想定通りの結果で安心感が広がりました。また、この日は長期金利が低下し、高PER(株価収益率)銘柄が多いハイテク株が総じて高く、堅調に推移しました。
9/24(金)は3日続伸。FOMCを無難に終え、投資家に安心感が広がる。一方、中国人民銀行による仮想通貨関連サービスの全面禁止を受けて、暗号資産相場が急落。中国恒大集団問題では、ドル建て債の利払いを予定通りできなかったと報道されたことなどが懸念材料となりました。

図表1 日経平均株価の値動きとその背景

  日経平均株価 株式市場の動き
終値 前日比
9/21(火) 29,839.71 -660.34 大幅に反落。下げ幅は6/21以来、3ヵ月ぶりの大きさ。節目の3万円を2週間ぶりに下回った。
中国の不動産開発大手、中国恒大集団の債務不履行問題で売り優勢。ソフトバンクGやTOTOなど中国関連銘柄が大きく下落した。この他、中国の景気に左右されやすい海運や鉄鋼株の下落も目立った。
9/22(水) 29,639.40 -200.31 9/3以来、およそ3週間ぶりの安値を付けた。
中国恒大集団の債務不履行問題による不透明感で売りが続く。23日に期日が到来する人民元建て債の利払い実施を発表し、不透明感が後退する場面もあった。
また、FOMCを控えて様子見ムードも強い。
日銀の金融政策決定会合は金融緩和の維持を決定。想定通りであったことから相場への影響は限定的だった。
9/23(木) 休場(秋分の日) - -
9/24(金) 30,248.81 609.41 大幅に反発。9/17以来、1週間ぶりに終値で3万円台に乗せた。
中国恒大集団を巡る不安が後退し、買いが優勢。
FOMCの結果が、無難に受け止められたことも安心材料の1つとなった。
ソニーGが急伸し、およそ21年ぶりの高値を付けた。
9/27(月) 30,240.06 -8.75 小幅に反落し、値下がり銘柄が6割弱を占める。
中国の不動産開発大手、融創中国(ゆうそうちゅうごく)が当局に支援を要請したと報道され、懸念した売りが増加。
一方、緊急事態宣言が解除されるとの見通しから、経済活動への再開期待で鉄道など景気敏感株が高く、ウィズコロナ銘柄は安い。また、29(水)の自民党総裁選投開票を控えて次期政権への期待感は根強い。
トヨタが上場来高値を更新。9月末を基準に1株を5株に株式分割。受け渡しを加味して29日から分割された株価で取引される。なお、株式分割の実施は1991年以来、30年ぶり。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図表2 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/9/28時点。

図表3 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/9/28時点。

図表4 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとに作成。データは2021/9/28時点。

図表5 主な予定

月日 国・地域 予定 備考
9/29(水) 日本 自民党総裁選投開票日 実質的に日本の新しい首相が決まることに
  アメリカ 8月中古住宅販売成約  
9/30(木) 日本 8月鉱工業生産  
  中国 9月製造業・非製造業PMI 中国企業のマインドは
  アメリカ 新規失業保険申請件数  
    実質GDP(4-6月期、確報値)  
    ★決算発表 カーマックス
10/1(金) 日本 日銀短観(7-9月期) 10月下旬から始まる中間決算のヒントに
  アメリカ 8月個人所得・個人支出  
    8月個人支出物価指数  
    9月ミシガン大学消費者マインド(確報値)  
    9月ISM製造業景気指数  
    9月自動車販売台数  
  中国 休場(1、4〜7日)  
10/4(月) 日本 臨時国会を召集し、新首相選出  
    ★決算発表 キューピー、不二越
  アメリカ 8月製造業受注  
  - OPECプラス閣僚級会合(オンライン)  
10/5(火) アメリカ 9月ISM非製造業景況指数  
    8月貿易収支(季調済)  
10/6(水) 日本 ★決算発表 ウエルシアHD
  アメリカ ADP雇用統計  
10/7(木) 日本 地域経済報告(さくらレポート)公表  
    TOPIX浮動株比率定期見直し結果公表  
    ★決算発表 ローソン、セブン&アイHD
  アメリカ 新規失業保険申請件数  
10/8(金) 日本 景気ウォッチャー調査(先行き判断DI)  
    ★決算発表 安川電
  アメリカ 9月非農業部門雇用者数  
10/9(土) 中国 9月新規銀行融資(15日までに発表予定)  
  • ※各種報道、WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。

図表6 日米欧中央銀行会議の結果発表予定

  2021年 2022年
日銀金融政策決定会合 10/28(木)、12/17(金) 1/18(火)、3/18(金)、4/28(木)、6/17(金)、7/21(木)、9/22(木)、10/28(金)、12/20(火)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 11/3(水)、12/15(水) 1/26(水)、3/16(水)、5/4(水)、6/15(水)、7/27(水)、9/21(水)、11/2(水)、12/14(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 10/28(木)、12/16(木) 1/20(木)、3/10(木)、4/14(木)、6/9(木)、7/21(木)、9/8(木)、10/27(木)、12/15(木)
  • ※日米欧中銀WEBサイトを基にSBI証券が作成。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。
    なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しています。日付は現地時間を基準に記載しています。

図表7 日経平均株価採用銘柄の上昇率上位

コード 銘柄 東証33業種 株価(9/27) 株価(9/17) 騰落率(9/17〜9/27)
4568 第一三共 医薬品 3,084 2,804.5 10.0%
9202 ANAホールディングス 空運業 2,875.5 2,643 8.8%
9022 東海旅客鉄道 陸運業 17,220 15,865 8.5%
9501 東京電力ホールディングス 電気・ガス業 335 309 8.4%
1605 INPEX 鉱業 857 791 8.3%
8801 三井不動産 不動産業 2,677 2,494.5 7.3%
9021 西日本旅客鉄道 陸運業 5,385 5,052 6.6%
8233 島屋 小売業 1,237 1,163 6.4%
9020 東日本旅客鉄道 陸運業 7,374 6,958 6.0%
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 銀行業 676.5 642.1 5.4%
  • ※日米欧中銀WEBサイトを基にSBI証券が作成。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。
    なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しています。日付は現地時間を基準に記載しています。

図表8  日経平均株価採用銘柄の下落率上位

コード 銘柄 東証33業種 株価(9/27) 株価(9/17) 騰落率(9/17〜9/27)
5332 TOTO ガラス・土石製品 5,330 5,940 -10.3%
6367 ダイキン工業 機械 25,245 28,000 -9.8%
6302 住友重機械工業 機械 2,928 3,165 -7.5%
6305 日立建機 機械 3,135 3,375 -7.1%
5301 東海カーボン ガラス・土石製品 1,489 1,601 -7.0%
6506 安川電機 電気機器 5,730 6,140 -6.7%
2802 味の素 食料品 3,315 3,541 -6.4%
8001 伊藤忠商事 卸売業 3,345 3,556 -5.9%
6976 太陽誘電 電気機器 7,230 7,660 -5.6%
4042 東ソー 化学 2,010 2,124 -5.4%
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

2出遅れ修正一巡。当面注意すべきリスク要因は?

日経平均株価は年初来安値となった8/20(金)終値27,013円25銭から9/27(月)終値30,240円06銭まで11.9%上昇しました。
同期間に、NYダウは0.7%下落、ドイツDAX指数は1.5%下落しており、日本株は世界の株式市場において、相対的にも強さが目立っています。日本株の上昇が相対的に大きくなった理由は、出遅れ修正の局面になったことが大きな理由であると考えられます。
なお、この時期に先立つ、昨年末〜8/20(金)のパフォーマンスでは、ドイツDAX指数は15.2%上昇、NYダウも14.2%上昇するなど、総じて上昇が目立つ展開となりました。一方、同じ時期の日本株は日経平均株価が1.6%下落し、出遅れが目立っていました。(図表9)

日本株が出遅れていた理由は、新型コロナウイルスの感染拡大、東京五輪・パラリンピックの開催、政治不安など、さまざまな要因があげられます。
しかし、東京五輪閉会(8/8)、菅首相の総裁選不出馬表明(9/3)、東京パラリンピック閉会(9/5)と、リスク要因は後退。新型コロナウイルスの新規感染者数も、8月下旬をピークに急速に減少に転じています。これにより、日本株が外国株に出遅れる理由も少なくなり、日本株の出遅れ解消へつながったとみられます。

9/27(月)現在、年初来の株価上昇率はNYダウ、DAX指数ともに13%台で、日経平均株価は10%台です。日本株の出遅れ自体は解消したとみられ、足元は株価上昇が一服しやすいタイミングといえそうです。
当面は米国の債務上限問題や、中国の恒大集団や電力不足問題等のリスク要因に注意したいところです。

図表9  世界主要株価指数の騰落率

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • ※世界主要株価指数について、8/20終値の昨年末終値に対する騰落率、9/27終値の8/20終値に対する騰落率をグラフ化。

図表10 新型コロナウイルスの動向

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • ※世界の新型コロナウイルスの新規感染者数(7日移動平均)および新規死亡者数(同)に対する日本の割合。
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