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米国債「逆イールド」は実は買いのシグナル?

2019/8/20

投資情報部 鈴木英之

日経平均株価は底値模索の展開となりました。週足ベースでは、先週まで3週連続の下落です。米国市場では2年国債利回りが10年国債利回りを上回る「逆イールド」が発生し、NYダウが本年最大の下げを演じ、日本株にも逆風が吹き荒れる展開となりました。ただ、足元では少し落ち着きを取り戻しているようです。

そもそも、「逆イールド」による株価下落は過剰反応である可能性が高いと思われます。むしろ、「逆イールド」後の景気後退局面に入るまで平均2年程度の期間、株価は上昇しやすい傾向にあるようです。

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1BPS(1株純資産)が下値支持ラインとなっている日経平均株価

日経平均株価(図1)は底値模索の展開となっています。同株価の週足終値は7月第5週(7/29〜8/2)に前週末比570円99銭(2.6%)安、8月第1週(8/5〜8/9)に同402円34銭(1.9%)安、同第2週(8/13〜16)に同266円01銭(1.3%)安と週足ベースでは3週連続の下落となりました。

米中通商問題の行方に不透明感が強まる中、中国人民銀行が人民元の基準値を連日で元安方向に設定したため、米中対立の激化が懸念されました。ただ、米トランプ大統領は8/13(火)、9/1から予定していた対中関税について、スマホやノートPCなど一部の輸入品については12/15(日)まで賦課することを先送りすると発表。内外の株式市場は息を吹き返すかに思われました。しかし、8/14(水)の米国市場では2年国債利回りが10年国債利回りを上回る「逆イールド」が発生し、NYダウが本年最大の下げを演じ、日本株にも逆風が吹き荒れる展開となりました。

8/13(火)から8/20(火)の日次の動きは以下のようになっています。

8/13(火)229円38銭安・・・前日まで人民元基準値が8日連続で元安方向になったことが嫌気されました。
8/14(水)199円69銭高・・・米トランプ政権による対中関税先送りを好感しましたが、「窓埋め」水準で止まりました。
8/15(木)249円48銭安・・・米国10年・2年国債の「逆イールド」を嫌気して下落しましたが、日経平均のBPSが下支えに。
8/16(金)99円97銭高・・・米国の個人消費が強く自律反発しました。
8/19(月)144円35銭高・・・経済対策への期待で主要海外株が上昇しましたが、売買代金は1.5兆円台に低迷しました。
8/20(火)114円06銭高・・・ファーウェイへの特例延長や、米政権のアップルへの配慮で米国株が3日続伸しました。

8/14(水)の米国市場では10年国債利回りが2年国債利回りを下回る逆イールドが発生しました。満期までの期間が長い債券の利回りが短い債券の利回りを下回る「逆イールド」が発生すると、米国経済は近い将来、景気後退に陥ると考えられています。このため、この日のNYダウは、将来の米国景気を不安視し、前日比800ドル下げる急落となりました。

その流れを引き継いだ8/15(木)の東京株式市場は当然、大幅安が警戒される状況で、一時は20,184円(前日比470円安)まで下げましたが、その後は下げ渋りました。この日の日経平均株価のBPS(1株純資産)は20,203円と計算され、その水準に到達したことで値ごろ感が台頭したものと考えられます。日経平均株価のBPS水準はこれまでも、下げがその近辺で止まる重要な下値支持ラインになっており、それを意識した底堅い展開が期待されます。

図1 BPS(1株純資産)が下値支持ラインとなっている日経平均株価

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190820_01.gif

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2019/8/20取引時間中。

図2 NYダウ(日足)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190820_02.gif

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2019/8/19現在。

図3 ドル・円相場(日足)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190820_03.gif

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2019/8/20取引時間中。

2ジャクソンホール会議に注目

8/22(木)から8/24(土)までの日程で、米ワイオミング州のジャクソンホールにおいて、カンザスシティ連邦準備銀行が経済政策シンポジウムを開催します。世界各国から中央銀行総裁や学者、政治家などが参加し、世界経済や金融政策について議論を交わします。毎年8月に行われるこの会議は通称「ジャクソンホール会議」と呼ばれ、注目を集めます。

市場が注目するのは、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、今後の利下げペースについて、市場にヒントを与えるか否かです。

金利先物市場では9/18(水)に結果発表のFOMCで再び利下げが行われるのはほぼ確実で、一部では0.5%の利下げがあるとの見方も出ています。また、年内残り3回のFOMCでは、計0.5%〜0.75%、0.25%刻みを前提とすれば、あと2〜3回の利下げがあるとの見方が多数派になっています。

表1 今後約2週間の重要スケジュール

月日(曜日) 国・地域 予定内容 ポイント
8/21(水) 日本 7月訪日外客数 日韓対立等の影響は?
  中国 日中韓外相会談(北京)  
8/22(木) - ジャクソンホール会議(〜8/24)  
8/23(金) 日本 7月消費者物価指数
  米国 パウエルFRB議長が講演(ジャクソンホール会議) 米利下げ回数の予想にヒントとなるのか。
  米国 7月新築住宅販売件数  
8/24(土) - G7ビアリッツサミット  
8/26(月) ドイツ 8月Ifo景況感指数 約7千社のドイツ企業に現在と半年先の景況感をアンケート
  米国 7月耐久財受注 民間設備投資の先行指標
8/27(火) 米国 6月FHFA住宅価格指数
  米国 6月S&PコアロジックCS住宅価格指数(20都市) 前月は前年同月比2.4%
  米国 8月コンファレンスボード消費者信頼感指数  
8/28(水) 日本 8月権利確定銘柄の権利付最終日  
8/29(木) 米国 4〜6月期GDP コンセンサス(前期比・年率)は+1.9%
8/30(金) 日本 7月失業率・有効求人倍率 6月失業率は2.3%、有効求人倍率は1.61倍
  日本 7月鉱工業生産  
8/31(土) 中国 8月製造業PMI 5〜7月は3ヵ月連続50割れ。

表2 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2019年 2020年
日銀金融政策決定会合 9/19(木)、10/31(木)、12/19(木) 1/21(火)、3/19(木)、4/28(火)、6/16(火)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 9/18(水)、10/30(水)、12/11(水) 1/29(水)、3/18(水)、4/29(水)、6/10(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 9/12(木)、10/24(木)、12/12(木) 1/23(木)、3/12(木)、4/3(金)、6/4(木)
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表2の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

3【ココがPOINT!】「逆イールド」は株価上昇のサイン?

冒頭でもご説明したように、8/14(水)の米国市場では10年国債利回りが2年国債利回りを下回る逆イールドが発生しました。一般的に「逆イールド」が発生すると、米国経済は近い将来、景気後退に陥ると考えられています。このため、この日のNYダウは、将来の米国景気を不安視し、前日比800ドル下げる急落となりました。

図4は、そんな米国株と米国債の長短金利差の推移を示したものです。長短金利差は一時的な逆転に向けて急速に縮小し、それとともに株価下落が加速する格好となりました。

それでは「逆イールド」が発生すると、景気は本当に景気後退に陥るのでしょうか。表3は米国債の逆イールド発生と株価(NYダウ)の関係を示したものです。確かに、過去3回の例をみる限り、厳密に言えば5年債と2年債の「逆イールド」の発生は例外なく、景気後退につながっています。ただし、景気後退に至るまで平均で2年前後のタイムラグはあり、その間株価は上昇していること、景気後退中も株価は下がるとは限らないことが示されています。

なお、「逆イールド」について、今回は5年債と2年債でみましたが、10年債と2年債や、10年債と3ヵ月物金利等、様々な比較が可能になり、話題となる点も注意が必要です。

ちなみに、表3のもっとも下の行は「リーマンショック」を示しています。同ショックを示唆した「逆イールド」発生後も、株価は2年にわたり、2割超も上昇しましたが、さすがに、最後は3割超の急落につながりました。

このように、逆イールド発生に伴う株価の急落は、少なくとも現状では、過剰反応である可能性が強く、押し目は買って良い可能性がありそうです。したがって、「逆イールド」の発生により下げた米国株につられ、日本株も下げるような場面があれば、そこは投資チャンスといえるかもしれません。

図4  NYダウ(左・ドル)と長短金利差(右・%)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190820_04.gif

  • ※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。長短金利差は10年国債利回りから2年国債利回りを引いたもの。

表3 米国債の逆イールド発生と株価

逆イールド発生 景気後退局面 景気後退開始
までの株価
景気後退中
の株価
開始 終了
B A→B B→C
88/12 90/7 91/3 1年7ヵ月 8ヵ月
2,168.57 2,905.20 2,913.86 +34.0% +0.3%
98/6 01/3 01/11 2年9ヵ月 8ヵ月
8,952.02 9,878.78 9,851.56 +10.4% -0.3%
05/12 07/12 09/6 2年 1年6ヵ月
10,717.50 13,264.82 8,447.00 +23.8% -36.3%
  • ※各種資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成。逆イールド発生は米5年国債と2年国債の利回り逆転を指しています。各項目の上段が年月、下段がNYダウ(またはその騰落率)です。
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