前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。その後、値を戻す動きが見られたものの、午後には再び円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、欧州時間では米長期金利の上昇を受けて、ドルは再び堅調な動きとなった。
米国市場では、新規材料に乏しい中、序盤から米長期金利の低下が続いたことを受けて、ドルも序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の148.65から147.82まで下落し、クロス円もドル/円の下落に連れ安となった。
米株式市場では、米企業決算発表で好業績が相次いだことを受けて、米経済のソフトランディングへの期待から買いが先行した。ただ、複数のFRB高官が早期の利下げに慎重な発言をしたことなどを受けて、主要株価指数は上値の重い動きが続いて小幅高で終了した。ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比165ドル高まで上昇した。ただ、その後は上値の重い動きが続き、141.24ドル高(0.37%)で終了。一方、ナスダックは11.32ポイント高(0.07%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が下落したことや、米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。ドル/円は、序盤の148.73から148.47まで下落した。
(2)下げ一服後は、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、午後に入り日経平均株価が下げ幅を縮小したこともあり、ドル/円は一時148.67まで上昇した。しかし、その後は再び円買いが優勢となり一時147.36まで下落したものの、米長期金利の上昇とともに、148.78まで上昇した。一方、豪中銀の金融政策が発表されて、予想通り政策金利の据え置きが発表されたが、声明でインフレ率を目標に戻す決意は変わらない、インフレ率は鈍化が続くがなお高いとした上で、豪中銀の追加利上げの可能性も排除できずとのしたことを受けて、豪ドルは堅調な動きとなった。豪ドル/円は発表直後の96.37から96.73まで上昇した。
(3)米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが序盤の4.159%から4.077%まで低下したことを受けて、ドルも序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。さらに、クリーブランド連銀総裁が早期の利下げを否定したものの、年3回の利下げの可能性に言及したことに反応する場面もあった。ドル/円は、序盤の148.65から147.82まで下落し、対ドルで上昇した欧州通貨や資源国通貨も対円ではドル/円の下落に連れ安となった。
本日のトピックス
米経済のソフトランディングへの期待から米主要株価指数の上昇や米長期金利の低下を受けて、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。ただ、マーケットの先行し過ぎを懸念し、FRB高官が早期利下げ観測を牽制する発言もあり、小動きながら神経質な動きとなっている。本日も、引き続き金利動向に左右される展開が予想されている。
本日の海外市場では、米貿易収支の発表が予定されているが、金利動向を左右するとは考えにくく、限定的な動きが予想されている。ただ、本日も複数のFRB高官の発言が予定されており、引き続き早期の利下げを牽制する発言も予想されており、マーケットの反応に注目したい。さらに、米10年債の入札も予定されており、こちらの結果にも注目したい。
2/7の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
12月貿易収支
貿易収支は、米国から輸出された金額と米国へ輸入された金額の差額。米国では、輸出、輸入ともモノだけではなくサービス(運賃や保険、観光など)も含まれる。
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-622億USD | -632億USD |
前回は市場予想を上回り、3ヵ月ぶりに赤字額が縮小した。サービス輸出が装荷して黒字が拡大した一方、輸入減少が影響した。今回は、さらに赤字額が縮小すると見られており、赤字額の縮小傾向が続くのか注目されている。 |