前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比600円超上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。午後には、日経平均株価が上げ幅を縮小したものの、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。欧州市場では、上昇していた米長期金利が低下に転じたことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国市場では、序盤からドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。ただ、米長期金利が上昇したことや、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を大幅に上回ったことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇となった。ただ、中古住宅販売件数が市場予想を下回ったことや、消費者の期待インフレ率が低下したことを受けて、米金利が低下に転じたことから、ドル/円も148.03まで下落する場面もあった。
米株式市場では、米企業の決算発表が本格化することを受けて、好業績を期待した買いが優勢となった。特に、AI開発への期待から半導体関連株の上昇が押し上げに寄与した。ダウ平均株価は、序盤やや上値の重い動きとなったものの、その後は堅調な動きが続き、一時前日比465ドル高まで上昇した。終盤には上げ幅を縮小して395.19ドル高(1.05%)で終了したが、終値ベースの最高値を約2週間ぶりに更新した。一方、ナスダックは255.32ポイント高(+1.70%)で終了し、2022年1月以来約2年ぶりの高値を更新した。また、S&P500は過去最高値を更新した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が上昇して始まり、一時前日比610円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米10年債利回りが4.167%まで上昇し、1ヵ月ぶり高水準となったことも加わり、ドル/円は147.94から148.47まで上昇した。その後、日経平均株価や米長期金利が上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円も上昇が一服し、上値の重い動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が323円高まで上げ幅を縮小したものの、米長期金利がさらに上昇したことから、ドル買い・円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、欧州時間に入ると、上昇していた米長期金利が低下に転じたことから、円買い戻しが優勢となり、ドル円・クロス円は軒並み軟調な動きとなったとなった。
(3)米国市場では、序盤に米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後は、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想の70.1を大幅に上回る78.8となったことや、米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇となり、ドル/円は序盤の147.96から148.53まで上昇した。
(4)ただ、同時に発表された中古住宅販売件数が市場予想の383万件を下回る378万件となったことや、消費者の期待インフレ率が2.9%と前回の3.1%から低下したことを受けて、12/13以来の高水準を付けていた米10年債利回りが低下に転じるなど、米金利が軒並み低下したことから、ドル/円も148.03まで下落する場面もあった。
本日のトピックス
前週後半のドルは主要通貨に対して上値の重い動きとなったが、ここからのさらに上昇となるのか、一旦調整となるのか注目されている。特に、本日から日銀金融政策決定会合が開催される(結果発表は23日)ことから、日銀の金融政策に関する思惑や、それに関連した報道には敏感に反応する可能性もあり、神経質な動きとなる可能性も考えられる。特に、本日の海外市場では主要な経済指標の発表がないことから、何もなければ明日の日銀金融政策決定会合の結果発表を控えて限定的な動きも予想されている。