前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が600円超上昇したものの、実需のドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。午後に入り、下げ一服後は値を戻す動きとなり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、欧州主要株価指数が下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
米国市場では、欧州市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ただ、下げ一服後は米長期金利が持ち直したことや、ロンドンフィキシングに向けたドル買いも観測され、ドル/円・クロス円は堅調な動きとなった。
米株式市場では、 FRB高官から早期利下げ観測を牽制する発言が相次いでいることや、長期金利が4%台で高止まりしていることが嫌気され、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、米消費者物価指数の発表を11日に控えて様子見ムードも強く、下値は限定的だった。その後は、米長期金利が低下したことから下げ幅を縮小する動きとなり、特に金利動向に敏感なナスダックはプラス圏を回復して小幅続伸となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。日経平均株価が序盤から612円高まで上昇したものの、実需のドル売りが観測されるなど円買い・ドル売りが優勢となり、ドル/円は序盤の144.28から143.42まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで上昇したものの、ドル円の下落に連れて対円では軟調な動きとなった。
(2)下げ一服後、ドル円・クロス円は底固い動きとなり、さらに低下していた米長期金利が上昇したことから、ドル買い・円売りが優勢となりドル/円は144.31まで上昇した。ただ、欧州時間では、欧州主要株価指数が下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、米長期金利の低下や欧米の株価下落を受けて、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の144.19から143.65まで下落した。下げ一服後は、米長期金利が持ち直したことや、ロンドンフィキシングに向けたドル買いも観測され、ドル/円は144.62まで上昇するなど、クロス円も堅調な動きとなった。
本日のトピックス
前日の米国市場の堅調な流れが一服し、東京時間では序盤から上値の重い動きとなった。ただ、日本の経済指標の結果を受けて日銀の金融緩和継続への思惑などもあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなっており、FRB当局者の早期利下げ観測への牽制発言が続いたこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きが続く可能性も考えられる。
ただ、米金融政策を見極める上で11日の米消費者物価指数の発表を控えて様子見ムードが強まりつつあり、さらに本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことから、米消費者物価指数の発表までは限定的な動きが続く可能性も指摘されている。