前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場で大きく下落した流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。下げ一服後は値頃感の買い戻しなどもあり、底固い動きが続いた。欧州時間では、米長期金利が上昇したことや、欧州主要株価指数が序盤から上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された11月の米雇用統計が市場予想より良好な結果となったことから、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、発表後は乱高下となるなど神経質な動きとなった。値動きが落ち着いた後は、終盤にかけては再び堅調な動きとなった。
米株式市場では、米雇用統計やミシガン大学消費者信頼感指数が良好な結果となり、景気の底堅さが示されたとの見方から主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。その後、週末のポジション調整などもあり、一時マイナス圏まで下落する場面もあったが、終盤にかけて再び堅調な動きとなった。ダウ平均株価は、序盤に前日比144ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じてマイナス圏まで下落した。ただ、終盤にかけて再び堅調な動きとなり一時178ドル高まで上昇したが、引けにかけて上げ幅を縮小し、130.49ドル高(+0.36%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、63.98ポイント高(+0.45%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場で大幅下落した流れが意識され、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前日比550円超下落したことも圧迫要因となった。ドル/円は、序盤の144.32から142.50まで下落したものの、下げ一服後は143.60まで上昇した。
(2)午後に入り、日経平均株価がさらに下げ幅を拡大して一時652円安まで下落したことや、米長期金利が低下したものの、値頃感の買い戻しや昨日から大きく下落したことで、ポジション調整の買い戻し優勢となり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。欧州市場では、主要株価指数が序盤から上昇したことや、米長期金利の上昇を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された11月の米雇用統計で、失業率が3.7%と市場予想の3.9%を下回り、非農業部門雇用者数は+19.9万人と市場予想の+18.7万人を上回るなど、良好な結果となったことから、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、発表直前の144.37から145.21まで上昇した。しかし、その後は一時143.77まで下落するなど乱高下となり、神経質な動きとなった。さらに、ミシガン大学消費者信頼感指数で1年期待インフレ率が前回の4.5%から3.1%に大幅に低下したことも加わり、ドルは軟調な動きとなった。ただ、終盤にかけては再び堅調な動きとなり、ドル/円は144.99まで上昇した。
本日のトピックス
先週末の米雇用統計の発表直後に乱高下となったものの、その後は堅調な動きとなった。東京市場では、前週末の流れを引き継ぎ、序盤から底固い動きとなった。ただ、今週は12日に米消費者物価指数、14日にECB理事会、FOMCの結果発表のを控えて様子見ムードが強まることも予想され、限定的な動きが続くと見られている。
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きが予想されており、動きが出る場合には株式市場や金利動向に左右される展開と見られており、両市場の動きには注目したい。