前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比600円超上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米長期金利が上昇したことも押上げ要因となった。ただ、上昇一服後は、米長期金利が低下に転じたこともあり、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。
米国市場では、欧州市場の流れを受けて、ドルは主要通貨に対して序盤から軟調な動きとなり、欧州通貨や資源国通貨もドル/円の下落に連れて対円で軟調な動きとなった。その後、ドル/円は値を戻したものの、終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、カナダの雇用統計で、失業率、雇用者数の伸びが予想より弱い結果となったことを受けて、カナダドルは主要通貨に対して下落した。
米株式市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、FRBが利上げを停止するとの見方から、米景気の先行き懸念が後退して買いが先行した。ただ、来週発表予定の米消費者物価指数、FOMCの結果発表を控えて様子見ムードも強く、全般的に方向感の乏し動きとなった。ダウ平均株価は、序盤に前日比141ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて再びマイナス圏まで下落する場面もあった。ただ、終盤に堅調な動きとなり、43.17ドル高(+0.13%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、20.62ポイント高(+0.16%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤から上値の重い動となったものの、日経平均株価が上昇して始まり、前日比598円高まで上昇したことを受けて、投資家のリスク選好の動きが強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。午後に入り、日経平均株価がさらに上げ幅を拡大して662円高まで上昇したことや、欧州時間に米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は一段の上昇となった。ドル/円は、序盤の安値の138.76から139.72まで上昇した。
(2)上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに上昇していた米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は軟調な動となった。米国市場では、欧州市場の流れを受けて、ドルは主要通貨に対して序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、一時139.04まで下落した。一方、欧州通貨や資源国もドル/円の下落に連れて対円で軟調な動きとなった。その後、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.714%から3.776%まで上昇したことから、ドルは主要通貨に対して上昇となり、ドル/円は139.59まで値を戻した。
(3)その後は、日本時間の13日に米消費者物価指数、15日にFOMCの結果発表を控えて様子見ムードが強まる中、ポジション調整の売りが入るなど、終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、カナダの雇用統計で、失業率、雇用者数の伸びが予想より弱い結果となったことを受けて、カナダドルは主要通貨に対して下落、対ドルでは、一時4/14以来の安値まで下落した。
本日のトピックス
今週は、日本時間の13日に米消費者物価指数、15日にFOMCの結果発表とECB理事会の結果発表、16日に日銀金融政策決定会合の結果発表を控えており、結果次第で大きな動きとなる可能性も予想されている。そのため、発表までは様子見ムードが強まる可能性も指摘されており、特に本日は主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きが続く可能性も考えられる。また、思惑が交錯して一時的に動きが出る可能性も考えられるが、一方的な動きにはなり難いと見られている。