前営業日トピックス
週明けの東京市場では、米債務上限問題を巡る協議の合意を好感して序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなった。日経平均株価が600円超上昇となったことも加わり、ドル/円は一時140.92まで上昇して昨年11/23以来の高値を更新した。ただ、上昇一服後は、海外市場が休場となることから、利益確定の動きに押されてドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、欧州時間でも、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ただ、Memorial Day(メモリアルデー)のため米国の株式市場市場などが休場となり、新規材料に乏しい中、値動きは限定的だった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、米債務上限問題を巡る協議で、バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長において最終合意したことを好感して、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、日経平均株価が前週末比644円高まで上昇したことも加わり一段の上昇となり、ドル/円は一時140.92まで上昇し、昨年11/23以来の高水準となった。一方、ユーロ円は5/2以来、ポンド/円は2016年2月以来の高値をそれぞれ更新した。
(2)上昇一服後は、利益確定の円買い戻しや、スポ末(スポット取引の決済が月末となる)に伴い仲値公示にかけて実需のドル売り・円買いが観測されたことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、140.23まで下落したものの、欧州市場では欧州主要株価指数が上昇して始まったものの、その後下落に転じたことから、再び軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、Memorial Day(メモリアルデー)のため米国の株式市場市場などが休場となり、市場参加者が少なく新規材料に乏しくい中、欧州株の下落を受けて軟調な動きとなった欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は一時140.11まで下落し、アジア時間の高値から80銭強下落した。ただ、下げ一服後ドル円・クロス円は上昇に転じたものの、上げ幅は限定的だった。
本日のトピックス
前日は英国と米国が祝日で主要市場が休場となり、新規材料に乏しく全般的に限定的な動きが続いたこともあり、アジア時間でも限定的な動きが予想されている。本格的な動きは海外時間になってからと見られている。本日の米国市場では、3月の米S&Pケース・シラー米住宅価格指数、5月の米消費者信頼感指数などの発表が予定されており、6月のFOMCでの0.25%の利上げを60%織り込んでいることから、指標結果を受けてマーケットの反応が注目されている。特に、消費者のマインドが改善しているのかどうかに注目したい。
ドル/円は、昨日上昇一服となり、陰線引けとなったことから、ここから再び上昇するのか、一旦調整となるのか注目されており、前日高値の140.918、前日安値の140.110が上下のポイントとなることから、上抜けるのか・下抜けるのか注目したい。
5/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
5月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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99.0 | 101.3 |
前回は市場予想を下回り、2022年7月以来の低水準となった。現況指数は2.2ポイント上昇したものの、期待指数が5.9ポイント低下となり、消費者が経済の先行きに対して悲観的な見方をしていることが示された。今回は、さらに低下が予想されており、特に期待指数の改善が見られるのか注目されている。 |